手紙 ― Episode 3 Yuiren & Yuiran

――――結蘭へ。

私はね、昔からちょっと、女装とか、女として生きることに対して、憧れがあったの。だから、こういう仕事ができて、比較的成功してて、楽しいし、幸せなのよ。
最初、あなたはすごく嫌がってたね。こんなことに付き合わせて悪かったよ。
でも、こういうことをしたのは、あなたを守るためでもあったの。あなたと一緒に暮らしていくために、歌を歌ったり人の目をひきつけたりして、生計を立てる方法を考えた。
体力つけるだけじゃなくて、あなたにも、最初に武術を伝えたのも、今の仕事に関係することを知ってもらったのも、一緒にできるだけ長く暮らしていけるようにするためだよ。

多少騒ぎに巻き込まれることもあるけど、今、かなり順調で平和に暮らせてるじゃない?
それに、あなたは最初は嫌がってたけど、思ったより早く武術に馴染んでくれて。自分のスタイルも見つけて。

あなたも、もう弱くないんだなって。
守る必要がないとは思わないけど、でも、今、お互いにお互いを支え合ってるから、こんなに順調なのよね。
性格が少し変わっちゃったのも、私ばっかり、いつもかわいくないって言って、ごめんね。お互い様だよね。私だって最初はこんなじゃなかったんだから。

全部分かってとは言わないよ。
でも、昔から、女として生きたみたいとか、そういう気持ちが、あったにしろ、なかったにしろ、私は今、こうやって過ごすのが、とっても幸せ。
ちょっと嫌われちゃったことだけ、悲しいけど。

せめて、どっちかの命が終わるときまででもいいから、このままでいさせて。
無理に分かれとは言わないし、私のこと、好きになれとも言わないから。
結蘭は結蘭で、私は私ね。そうやって生きて行かない?
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