10月
―――秋と言えば…?
寒くなり始める季節になると、いつもこんな言葉がその辺で並ぶ。
横目で流すだけだったはずなのに、そういうワードを目にし過ぎるせいで、いつの間にか頭には擦り込まれてた。
「食欲の秋だから。」
「アナタは…そんなこと言わなくてもねぇ。いつも食べるの好きじゃない。」
「でも食欲の秋は食欲の秋だよ。」
「…まったく。好きね。」
一人の時は疎かった俺でも、さすがに目の前でこういう会話をする奴がいたら、その印象が定着するのも当然と言えば当然だ。
「あんたはもっと運動しなさい。」
結蓮が笑いながら、俺の横でのパフェを食ってるミミドリに言った。
「…えぇ…?」
「毎日ちょっと歩くのでもいいからさ。散歩なら付き合うよ。」
昼間から、また呑気な時間が流れている。
「…あなたは?何か食べない?」
「…何でもいい。」
いつもと変わらない返事をした俺に、
「…同じの食べたら?」
横から食べてる本人が聞いてきた。
「…じゃ、もう一個持ってくるよ。」
…これはいつまで続くんだか。
そう思いながら、しばらくして結蓮が持ってきたパフェを眺めていた。
寒くなり始める季節になると、いつもこんな言葉がその辺で並ぶ。
横目で流すだけだったはずなのに、そういうワードを目にし過ぎるせいで、いつの間にか頭には擦り込まれてた。
「食欲の秋だから。」
「アナタは…そんなこと言わなくてもねぇ。いつも食べるの好きじゃない。」
「でも食欲の秋は食欲の秋だよ。」
「…まったく。好きね。」
一人の時は疎かった俺でも、さすがに目の前でこういう会話をする奴がいたら、その印象が定着するのも当然と言えば当然だ。
「あんたはもっと運動しなさい。」
結蓮が笑いながら、俺の横でのパフェを食ってるミミドリに言った。
「…えぇ…?」
「毎日ちょっと歩くのでもいいからさ。散歩なら付き合うよ。」
昼間から、また呑気な時間が流れている。
「…あなたは?何か食べない?」
「…何でもいい。」
いつもと変わらない返事をした俺に、
「…同じの食べたら?」
横から食べてる本人が聞いてきた。
「…じゃ、もう一個持ってくるよ。」
…これはいつまで続くんだか。
そう思いながら、しばらくして結蓮が持ってきたパフェを眺めていた。
