5月 たかいたかい。

「相変わらずよくそんなタイトル出てくるよね。出たの何年…?…88年でしょ…?」
夜7時。バー「風の魚」にて…。
「ネット知識なんでやったことはないですけど…。」

カウンターに座っている私と、右隣に座るよく会うおじさんの話が盛り上がるのを…左隣のクールと、目の前のカウンター越しのユイランが、聞いてる。
なぜおじさんなのかと言うと。

「イメージフ〇イト、ほんと、懐かしい。そこまでのシューターじゃないからやり込まなかったけど…。」
それはもちろん、私の趣味の話である…。

「先生!なんでイメージフ〇イトって題なんですか?」
とりあえずって感じでユイランが入れたツッコみに、
「え~っと、確か5面?までが、訓練っていう話で。」
「そう!そうなのよ…。」
「だからイメージフ〇イトなんだよ…。」
「…訓練飛行?ってことは?」
「詳しい話忘れちゃったけど、何かしらで戦力不足で、それを補うために、急遽、なんかその…訓練をクリアした人は即みんな実践行きですよ~みたいな…。」
ネットで見て覚えている話を喋ってみた。
「過酷だね、それ(笑)」
「…よく知ってますよね…。」
「…繰り返しますけどネット知識ですよ?(笑)」
というかイメージ〇ァイトも、ギリギリ80年代なんですね…。という心の声は置いといて、だ。
「いや、ネットと言っても若い人…だって、女の子はフツーはそんなゲーム調べないからね。知らないからね。」
「…私が狂ってるだけですか。(笑)」
「うん。そうだと思うよ。」

…こういう会話を経た後のこと。

「…子供の頃が気になるねぇ。」
ぽろっとユイランがこう言ったのが始まりだった。

「子供の頃?私の。」
「そう。」
「…なんで急に?(笑)」
「いやぁ、子供の頃は何してたんかなぁ!って。(笑)」
「趣味がこれだからですか。」
「そうよ。そうに決まってるよ。(笑)」

そうなんだよ。なんでこんな趣味してるんだってよく聞かれることはあった…これまで何回も…。ただ、いきなり子供の頃に質問を移されたのは、これが初かも。

「何食ったらそんなおっさんみたいなものが出来上がるんだろうね~って。」
「うん、確かにそれはそう(笑)」

おっさんみたい、も今まで何回も言われたよな。それを聞くと思わず笑って肯定しちゃうんだ。

「…親が…こういう人だったからかな。ゲームやる親の、英才教育ってやつ…。」
「…親か…あ~。」
…ここにいるうちの私を含めた三人は、私が今、親無しだと言うことと…ここ(エデン)に来るまでの経緯を少しだけ知っているけど。一人だけ、知らない。右隣のおじさんだけは。
いや、正確には、親がいないことは知ってはいるんだけど…。まぁ、説明がしにくいわけで。

「…そっか。昔の小さい頃の親ってことね。」
ユイランがうまくぼかそうとしたけど、私は別に、もうあんまりぼかさなくてもいいかな、ってノリで。
「…お父さんが前半と後半で、二人いたんですよ。」
…と。言った。
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