七章
7...
タロウと結蘭と共に、ミミドリが散歩をしていたある日。
にゃーん…と、走りながら、目の前にやってくる、あの黒猫の姿があった。
「あれ?今日、一人なの?」
ゆっくり屈んで手を差し出した彼女の前にやってくると、その手に黒猫も頭を差し出す。少しまだ態度にぎこちなさを残しつつ、その黒猫は、以前よりだいぶ人懐っこくなっていた。
彼女にあわせて、二人も屈む。
「いつもは白いのがいるんだっけ?」
「そう。でも今日はお留守?」
「たまに、別れて行動してるのも、見たことあるからな。多分それで、今日も別なんだろう。」
猫を自分達よりも普段から観察しているタロウの一言で、彼女も納得がいった。
だが、その帰り道。
明らかに、黒猫の様子が変だと、彼女は気付く。
タロウと別れて、結蘭は表口から入ると言うので、一人、裏の方から部屋に帰ろうと、外階段の前に歩いたとき。
…ぁ~ん…と、少し控えめに後ろから猫に呼び止められた。
「あれ、また来たの…?」
それは、さっきの黒猫。少し離れた位置で、立ちすくんでいたのである。
「どうした~?」
ゆっくり歩いて近づくと、一度は以前のような警戒した態度を取るものの、屈む彼女の手にまたすぐに頭を押し当てた…。
前はこんなに人懐っこくなかったのではないかと、そう疑問を抱くほどには、今日の黒猫は変わっている。
…まあそんな疑問を抱いたところでどうしようもない…と思った彼女は、しばらくその黒猫を撫でたあと「そろそろ帰るね。」と言って、静かに立ち上がった。
その翌日も…。
昼間、部屋にこもっていた彼女が、外に柵の施された窓を少し開けると。
…にゃ~ん…。
また昨日の黒猫の声がする。
「にゃ~ん。」
…にゃ~~ん…。
真似をすると返事が返ってくるのが面白くて、彼女はしばらくそれを続けていた。
そのうちに、黒猫が鳴くのをやめたので、彼女も、遊んでいたのか、それとも構ってほしかったのか…などと、そう考えを巡らせて、合唱会は幕を閉じた…。
…そんな呑気なことを考えて、数日の日が経ち…。
またしても。窓を開けると、数日ぶりだが、あの黒猫の声がする。
…以前、警戒していたときは、こんなに大きな声で鳴いていただろうか…。
そこまで考えて、やはり何かおかしいと思った彼女。
タロウと結蘭と共に、ミミドリが散歩をしていたある日。
にゃーん…と、走りながら、目の前にやってくる、あの黒猫の姿があった。
「あれ?今日、一人なの?」
ゆっくり屈んで手を差し出した彼女の前にやってくると、その手に黒猫も頭を差し出す。少しまだ態度にぎこちなさを残しつつ、その黒猫は、以前よりだいぶ人懐っこくなっていた。
彼女にあわせて、二人も屈む。
「いつもは白いのがいるんだっけ?」
「そう。でも今日はお留守?」
「たまに、別れて行動してるのも、見たことあるからな。多分それで、今日も別なんだろう。」
猫を自分達よりも普段から観察しているタロウの一言で、彼女も納得がいった。
だが、その帰り道。
明らかに、黒猫の様子が変だと、彼女は気付く。
タロウと別れて、結蘭は表口から入ると言うので、一人、裏の方から部屋に帰ろうと、外階段の前に歩いたとき。
…ぁ~ん…と、少し控えめに後ろから猫に呼び止められた。
「あれ、また来たの…?」
それは、さっきの黒猫。少し離れた位置で、立ちすくんでいたのである。
「どうした~?」
ゆっくり歩いて近づくと、一度は以前のような警戒した態度を取るものの、屈む彼女の手にまたすぐに頭を押し当てた…。
前はこんなに人懐っこくなかったのではないかと、そう疑問を抱くほどには、今日の黒猫は変わっている。
…まあそんな疑問を抱いたところでどうしようもない…と思った彼女は、しばらくその黒猫を撫でたあと「そろそろ帰るね。」と言って、静かに立ち上がった。
その翌日も…。
昼間、部屋にこもっていた彼女が、外に柵の施された窓を少し開けると。
…にゃ~ん…。
また昨日の黒猫の声がする。
「にゃ~ん。」
…にゃ~~ん…。
真似をすると返事が返ってくるのが面白くて、彼女はしばらくそれを続けていた。
そのうちに、黒猫が鳴くのをやめたので、彼女も、遊んでいたのか、それとも構ってほしかったのか…などと、そう考えを巡らせて、合唱会は幕を閉じた…。
…そんな呑気なことを考えて、数日の日が経ち…。
またしても。窓を開けると、数日ぶりだが、あの黒猫の声がする。
…以前、警戒していたときは、こんなに大きな声で鳴いていただろうか…。
そこまで考えて、やはり何かおかしいと思った彼女。
