朝と夜
外からうるさいぐらいの鳥の声がする。うるさいのはきっとこの季節のせいだ。
横では奴がしばらく前に俺と一緒に目が覚めたあと、ぼーっとしてる。
俺は鳥の声を聞きながら、あっちこっちに垂れて散らばったそいつの髪を、なんとなくいじっていた。
「…何してんの?」
「…髪。」
「…絡まってるでしょ。」
横から、まだ眠そうな声が聞こえてくる。
一人でいるときじゃあり得ない、なんとも言えない呑気な空間が出来上がった。
髪どうしくっついてる部分を見つけては、指でほどく…これを繰り返してると、つい時間を忘れた。
そのまま何箇所かほどき終わって、どのくらい経ったか考えたところで、ふとその髪の持ち主の顔を見ると。
…やけに静かだなとは思ったが、すっかり寝ていた。まあそうだろうなとは思いつつ、その顔がすごく呑気で。
布団の中で、その腹の辺りに手を置いてみた。
「……フゥ……。」
半分寝ながら声出すもんだから、笑いが出る。ついでにその手で軽く叩くと、また声を漏らして返事をしてきた。
「……フゥ……?」
また叩くと、今度はちょっと目が覚めて現実に引き戻された感じで、ゆっくり頭を動かして息を吐いた。
もそもそ動き始めて目が開いたから、起きたんだなと…そこでつい、すぐ横にある額にキスすると、息を吐きながら唸ってる。
「…フ〜〜ン…。」
大あくびをして、眠そうに。
「…なぁに?」
「はいはい。ごめんごめん。寝てていいですよ。」
置いてた手で恥ずかしそうにしたところを寄せて、また寝ることにした。
横では奴がしばらく前に俺と一緒に目が覚めたあと、ぼーっとしてる。
俺は鳥の声を聞きながら、あっちこっちに垂れて散らばったそいつの髪を、なんとなくいじっていた。
「…何してんの?」
「…髪。」
「…絡まってるでしょ。」
横から、まだ眠そうな声が聞こえてくる。
一人でいるときじゃあり得ない、なんとも言えない呑気な空間が出来上がった。
髪どうしくっついてる部分を見つけては、指でほどく…これを繰り返してると、つい時間を忘れた。
そのまま何箇所かほどき終わって、どのくらい経ったか考えたところで、ふとその髪の持ち主の顔を見ると。
…やけに静かだなとは思ったが、すっかり寝ていた。まあそうだろうなとは思いつつ、その顔がすごく呑気で。
布団の中で、その腹の辺りに手を置いてみた。
「……フゥ……。」
半分寝ながら声出すもんだから、笑いが出る。ついでにその手で軽く叩くと、また声を漏らして返事をしてきた。
「……フゥ……?」
また叩くと、今度はちょっと目が覚めて現実に引き戻された感じで、ゆっくり頭を動かして息を吐いた。
もそもそ動き始めて目が開いたから、起きたんだなと…そこでつい、すぐ横にある額にキスすると、息を吐きながら唸ってる。
「…フ〜〜ン…。」
大あくびをして、眠そうに。
「…なぁに?」
「はいはい。ごめんごめん。寝てていいですよ。」
置いてた手で恥ずかしそうにしたところを寄せて、また寝ることにした。
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