"一日目"
眠い時とか…意識が飛びそうになる時みたいに、頭がふわっとする。
「…ちょっと待って…。」
「…?」
さすがにまずいな、って思って、一緒に居たクールを呼び止めた。
「…気分悪い?」
聞かれてすぐ、頷いた。フラフラするから、たぶん顔に出てたんだと思う。
…ここ数日はちゃんと寝てたはずなんだけどな。
昼間に起きたときは、ちょっと眠かったけど、意識は普通で。疲れも感じなかった。
だから、今日は大丈夫だろうな、って思ってたのに。
まさか、こんなに意識がふらつくとは思わなかった。
幸い、まだちょっと離れたくらいのところだったから、すぐ帰ってこられた。
そこまでは良かったんだけど…。
……痛い。
さっきまできつくなかったのに、部屋に帰ってきてから座って休んでたら、かなりきつくなってきちゃった…。
「…そんなにしんどい?」
「……朝、全然、きつくなかったのに…。」
頭の中がフラフラで、あんまりちゃんとした言葉が出てこない。かなりの痛みになってきて、余計に辛い。
こうなると、私には、だいたい決まって辿る道がある。
今回も、なんとなくそんな予感がして、移動するのに立ち上がろうと思ったら、いつもより力が入らなくて、腕と足が震えた。
「はいはい、連れてくよ…。」
ちょっと震えながらぐたーっとしたまま立ち上がったら、見かねたのかクールに抱き上げられた…。
「下に行く?」
「うん。」
そのまま部屋を出て一階に連れて行ってくれた。
階段を降りて降ろしてもらって…。
「…ちょっと待ってて…。」
「吐きそうなのか。」
「うん、ちょっと…。」
トイレに入った。
この感じだと、きっとこのあと吐いちゃうな…。
普通のときは本当に普通なんだけど…。
朝も普通だったから、大丈夫かと思ってたのに…。
……痛い。
しゃがんで、痛みに耐えつつ、この後来るであろう吐き気に備える。痛みが更に増して、激痛って感じになってきた。単純に、しゃがんでた方が楽だった。
「……はぁぁ……。」
しゃがんで耐えながら息を吐く。
痛みのせいで、相変わらず意識はふわふわするし、体が熱くなってるのか、痛みに耐えてるせいなのか、額と背中がひやひやする。たぶん、ちょっと汗が出てるのかな。
これは眠気じゃなくて、いつも激痛に耐える時の、あの意識がふわっとする感覚だった。さっき歩いてた時は、痛みが出る前からそれが出てた、ってことだった…。
こういうパターンのときは、だいたいこのあとに吐きそうになるから、それを待つしかない。吐いてからじゃないと楽にならない。
…そう思って、痛みに耐えながら待ってたところに。
『入るよ?』
外から声が聞こえた。
…もしかしたら、だいぶ時間が経ってるのかも。
「…ずいぶんとやばそうだな…。」
「…うん…。」
しゃがんでる自分を見てやばいと思ったのか、クールがそう言いながら後ろに来て、屈んだ。
「……心配?」
「…なかなか出てこなかったから。」
言われながら、背中に手を置かれた。
「…その顔は心配だよ。」
寂しくはないけど、すごく申し訳ない…そういう複雑な気持ちになる。
「…うぅ…。」
痛みでちょっと息を吐いたり唸ったりしてるうちに、だんだん、気持ち悪くなってきた…。
「…吐きそう?」
「…うん。」
いよいよだった。この上がって来る感覚は間違いない。
髪は後ろで縛ってるけど、垂れてこないようにクールが抑えてくれてた…。
……予測して待っておいて、良かった……。
「…ちょっと待って…。」
「…?」
さすがにまずいな、って思って、一緒に居たクールを呼び止めた。
「…気分悪い?」
聞かれてすぐ、頷いた。フラフラするから、たぶん顔に出てたんだと思う。
…ここ数日はちゃんと寝てたはずなんだけどな。
昼間に起きたときは、ちょっと眠かったけど、意識は普通で。疲れも感じなかった。
だから、今日は大丈夫だろうな、って思ってたのに。
まさか、こんなに意識がふらつくとは思わなかった。
幸い、まだちょっと離れたくらいのところだったから、すぐ帰ってこられた。
そこまでは良かったんだけど…。
……痛い。
さっきまできつくなかったのに、部屋に帰ってきてから座って休んでたら、かなりきつくなってきちゃった…。
「…そんなにしんどい?」
「……朝、全然、きつくなかったのに…。」
頭の中がフラフラで、あんまりちゃんとした言葉が出てこない。かなりの痛みになってきて、余計に辛い。
こうなると、私には、だいたい決まって辿る道がある。
今回も、なんとなくそんな予感がして、移動するのに立ち上がろうと思ったら、いつもより力が入らなくて、腕と足が震えた。
「はいはい、連れてくよ…。」
ちょっと震えながらぐたーっとしたまま立ち上がったら、見かねたのかクールに抱き上げられた…。
「下に行く?」
「うん。」
そのまま部屋を出て一階に連れて行ってくれた。
階段を降りて降ろしてもらって…。
「…ちょっと待ってて…。」
「吐きそうなのか。」
「うん、ちょっと…。」
トイレに入った。
この感じだと、きっとこのあと吐いちゃうな…。
普通のときは本当に普通なんだけど…。
朝も普通だったから、大丈夫かと思ってたのに…。
……痛い。
しゃがんで、痛みに耐えつつ、この後来るであろう吐き気に備える。痛みが更に増して、激痛って感じになってきた。単純に、しゃがんでた方が楽だった。
「……はぁぁ……。」
しゃがんで耐えながら息を吐く。
痛みのせいで、相変わらず意識はふわふわするし、体が熱くなってるのか、痛みに耐えてるせいなのか、額と背中がひやひやする。たぶん、ちょっと汗が出てるのかな。
これは眠気じゃなくて、いつも激痛に耐える時の、あの意識がふわっとする感覚だった。さっき歩いてた時は、痛みが出る前からそれが出てた、ってことだった…。
こういうパターンのときは、だいたいこのあとに吐きそうになるから、それを待つしかない。吐いてからじゃないと楽にならない。
…そう思って、痛みに耐えながら待ってたところに。
『入るよ?』
外から声が聞こえた。
…もしかしたら、だいぶ時間が経ってるのかも。
「…ずいぶんとやばそうだな…。」
「…うん…。」
しゃがんでる自分を見てやばいと思ったのか、クールがそう言いながら後ろに来て、屈んだ。
「……心配?」
「…なかなか出てこなかったから。」
言われながら、背中に手を置かれた。
「…その顔は心配だよ。」
寂しくはないけど、すごく申し訳ない…そういう複雑な気持ちになる。
「…うぅ…。」
痛みでちょっと息を吐いたり唸ったりしてるうちに、だんだん、気持ち悪くなってきた…。
「…吐きそう?」
「…うん。」
いよいよだった。この上がって来る感覚は間違いない。
髪は後ろで縛ってるけど、垂れてこないようにクールが抑えてくれてた…。
……予測して待っておいて、良かった……。
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