二章
もう少しで暗くなりそうな、夕焼けに染まった空。
元から暗い裏路地は、これから一層暗くなるだろう。
――――― 『殺さなかったことを後悔するな』?どういうことだ…?
クールは、目の前で死んだ少年の、死ぬ間際に言ったことを考えた。
辺りを見回すが、他に自分たちを狙って襲ってくるような連中は、少なくとも今は周りにはいない。
……後悔するようなこと?
――――― まさか……
嫌な予感が一瞬頭をよぎる。しかし、そんな考えはすぐに頭から振り払った。
目の前で血を流し倒れる少年を見て、灰児は小さく「くそっ」と言った。
見ている者はいないが、あまり時間を置くと危険だろう。
「話は聞いたろ、俺ら、アイツから狙われてんだ…」
「……お前、俺に会ってどうするつもりだった…?情報が欲しかったのか?それとも…?」
そう聞いたクールに、噂通り、今目の前で人が死んだというのにひどく落ち着いた奴だと灰児は思いつつ、こう言った。
「…俺は…奴を……片付けに、行きたいんだ…」
クールもまた、その灰児の姿から、彼がカルロスを恨んでいると言うことを悟る。
「でも……こんな状態じゃ、まともに奴のところに行くのもしんどいかもな……」
冗談か本気か、どちらも含んでいるという調子で、へっ、と笑う灰児。
「…俺も近いうちに奴のところに乗り込もうと思っててな…どうすればいいか調べてたんだよ。」
壁に寄りかかり、空を見ながらクールもそう言った。
「俺は…あの実験の時点で、奴に殺されててもおかしくねぇんだ……それを、生き延びて、奴のところから逃げた……」
もうあと数十分でこの夕焼けも真っ暗に染まるだろう。
「だから、死ぬ前に、奴に思い知らせてやりてぇ……他人が生きるのを、自分のことみてぇに利用するのが、俺は許せなかったんだ。」
あの少年が、今日の夜にはカルロスがビルの最上階に現れる、と言っていたのを、灰児は思い出していた。
「もし奴をほっといたら、俺もお前もそのうち……それに、行くなら、この夜がチャンスなんだろ?」
そして、灰児は、もう砕けるのも承知で、クールにこう言った。
「…いい方法があるなら……手を組まねぇか?」
......
元から暗い裏路地は、これから一層暗くなるだろう。
――――― 『殺さなかったことを後悔するな』?どういうことだ…?
クールは、目の前で死んだ少年の、死ぬ間際に言ったことを考えた。
辺りを見回すが、他に自分たちを狙って襲ってくるような連中は、少なくとも今は周りにはいない。
……後悔するようなこと?
――――― まさか……
嫌な予感が一瞬頭をよぎる。しかし、そんな考えはすぐに頭から振り払った。
目の前で血を流し倒れる少年を見て、灰児は小さく「くそっ」と言った。
見ている者はいないが、あまり時間を置くと危険だろう。
「話は聞いたろ、俺ら、アイツから狙われてんだ…」
「……お前、俺に会ってどうするつもりだった…?情報が欲しかったのか?それとも…?」
そう聞いたクールに、噂通り、今目の前で人が死んだというのにひどく落ち着いた奴だと灰児は思いつつ、こう言った。
「…俺は…奴を……片付けに、行きたいんだ…」
クールもまた、その灰児の姿から、彼がカルロスを恨んでいると言うことを悟る。
「でも……こんな状態じゃ、まともに奴のところに行くのもしんどいかもな……」
冗談か本気か、どちらも含んでいるという調子で、へっ、と笑う灰児。
「…俺も近いうちに奴のところに乗り込もうと思っててな…どうすればいいか調べてたんだよ。」
壁に寄りかかり、空を見ながらクールもそう言った。
「俺は…あの実験の時点で、奴に殺されててもおかしくねぇんだ……それを、生き延びて、奴のところから逃げた……」
もうあと数十分でこの夕焼けも真っ暗に染まるだろう。
「だから、死ぬ前に、奴に思い知らせてやりてぇ……他人が生きるのを、自分のことみてぇに利用するのが、俺は許せなかったんだ。」
あの少年が、今日の夜にはカルロスがビルの最上階に現れる、と言っていたのを、灰児は思い出していた。
「もし奴をほっといたら、俺もお前もそのうち……それに、行くなら、この夜がチャンスなんだろ?」
そして、灰児は、もう砕けるのも承知で、クールにこう言った。
「…いい方法があるなら……手を組まねぇか?」
......
