このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

旧詩


冷たいのだろう冷気の白
人の前を早足で通り過ぎる

歩き疲れた足はもう
感覚を求めて彷徨うだけ

どんどん熱くなる背中に
布団の中は虚しいような

空想混じりの持論を謡って
彼の言葉を理解しようとした

安定しない心臓の動きに
もうすぐ死ぬような気がする

彼はただ
耳の中のうずまき巻が
取れるような感覚に陥っただけ

音が割れて平衡を侵す
「優しさの定義を教えてください」

ただそれしか言いたく無かった
ただそれしか欲しく無かった










90/186ページ
スキ