旧詩
人混みに入ると記憶が霞む
世界が私を取り残していく
動かない指も震えてる体も
存在してることを表してるのに
誰も気付いてはくれなかった
もう忘れようこんな話
私の脳味噌じゃ答えは出ない
最初から分かってた事
気を付けてそこを動かないで
一歩進めば鉛玉が頬を切る
狙われてると考えてみれば
狙う者は私を見てる筈
妄想に浸る考えは
馬鹿な私しか知らない事で
気付いたそれに絶望を覚える
此処は平和なんか程遠い
毎日毎日火の粉が飛び散る
叫び声はもうかすれた泣き声
腐った臭いが漂う町で
必死に生きる猫を見たんだ
確にそいつは私を見てた
やっぱり頭が腐ってる
猫の事なんて知らないけれど
やっぱりそいつは私を見てた