旧詩
泡立つ様な雲を見付けて、流れている事を確認する。
私は定まらない、変わり続ける夢をまだ見続けていた。
私は歌う。
そしてギターを弾く。
喉の奥にいる私を引っ張り出して、時に涙する。
そうすれば、叫ぶ声がするのだ。
例えば、剃刀で切ってしまった傷口から。
私の好きな物の形がいつの間にか変わっている事に気付いたら、私は疑問を忘れない。
君の顔や声を思い出せたら、私は生きている。
当然死者ではない。
空を仰ぐこと、
夢を見ること、
歌を歌うこと、
ギターを弾くこと、
叫ぶ声を聞くこと、
疑問を忘れないこと、
君を思うこと、
それは私。忘れてはいけない。
私は当然死者では無い。
それでも忘れてしまったら、既に私は生きていないのだ。