旧詩
伸びた爪を手首に刺して
血が出ない事を確認した
大切なモノは何かと問う
私は答えられるだろうか
笑顔を顔に貼り付けた大人達
涙が流れても救えなかった
いつかはぐれた善と悪
判断する能力が必要なら
一生望めない善を探そう
言葉足らずの毎日を
走り回って生きられればいい
尽きた世界の端っこに
神様を呼んでくれればいい
愛した人よありがとう
伝えたい言葉は無いけれど
いつか
伝えられたら良かったのに
静かな部屋の中
椅子の軋む音
紙と鉛筆が擦れる音
もう一度音楽を流せば
明るくなるのは私の心
そうあれば良いと願い続ける