旧詩
誰がこんなの宛てにするのさ
感じてもない言葉の列に
ファンタジー書けよ
俺の右手の親指と左手の親指
うさん臭いのはこれを読む奴
意識しないのは俺の方だけど
隠れて見えなくなったら
鬼を笑った
後ろから迫る怪獣がそこに
爆弾を投げて心臓を破れ
今なら間に合うセールがある
そう吐くのは中年リーマン
社会にハマれてよかったね
今日はいつものありがとうを
口ずさんで鬼に見つかる
涙を流すのは馬鹿な空で
俺は後ろに素早く回り
丁度持っていたカッターで
深く背中を抉ってやったのさ
馬鹿なのは誰か
誰がそんなこと知ってるのさ
そいつが見つかるまで
俺は左肩を掴んで爪を立てた
整骨院は何処ですか
そう言いたい口はもう
中年リーマンに叫ぶので
精一杯だったけど