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旧詩


夜を捕まえるように、
夕方ギリギリで雨が降る。

彼女らはいつまでも「酸欠よ」「酸欠だわ」と、雷を落としていた。

地面で跳ね返る雨水は
膨大な量となり、頭と肩、
沢山の屋根に振り落とす。

まるで地球を傷つけようとしているみたいに見える。

水溜まりの中の林檎色ボール。
欠ける事も、お腹を壊す事も無いのに、ただ冷え続ける。

並んで動く2つのライトは
濡れた地面に良く反射していた。


消える事も知らず、
まだ続く。

雨の空。










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