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旧詩


関節から声が聞こえる
なんて非常識な事は言わない
非常識の値を知る術もない

ただ本当に
非常識な人間を見ただけ

まるで芸術作品のように
傷口をほじくりかえす
血は溢れ
火山のように
溶岩が
足の親指と人指し指の間を通る
ヌルヌルして
酷く暑い熱い膝


君が嫌いだ

ボールペンの先にゴミがくっついたみたいな君は
関節から声が聞こえる
なんて事よりも非常識

簡単な、至極簡単な事

君はとても恐ろしいのだ


腐った蜜柑を棚に上げて
カビが生えるのを待つ気分

洗濯物の生乾きで
カビとカビが混ざる空

白髪色の小麦粉を振り撒く
炎天下
強力粉も混ぜよう
止まれの文字
君には見えた事が無い

溶岩は
地面を
地上を
襲い始めた
酷く暑い熱い膝


君が嫌いだ

ボールペンの先にゴミがくっついたみたいな君は
関節から声が聞こえる
なんて事よりも非常識

簡単な、至極簡単な事

君はとても恐ろしいのだ


血の臭い
炎天下
気絶した人間は居ない

止まれの文字
小麦粉と強力粉で
完全に見えなくなった


簡単な、至極簡単な事

君はとても恐ろしいのだ



関節から声が聞こえた

気がした








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