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旧詩


いくつかの鍵を持って
足の小指の鍵を外した

小指は痺をきらしたように
地べたを這いずり回って
切れたカナヘビのしっぽ

似ていた

生きていたらしい


小指のなくなった足は
特に軽い訳でも無くて
しっぽが切れたカナヘビ

似ていた

気持ち悪い事この上無し


動きが少し小さくなった小指に
鍵をしっかりとかける
足と小指の間に
切れた後が残ったようだ

赤いリボンで小指を縛って
血が止まる程縛って

エナメルの靴を履いて歩いた
ずっと
くっついた気がするまで

ずっと
ずっと


ずっと







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