徒然
人間が回っていた
悪人達は
脳震盪になった金魚のようにクルクル回っていた
正義政府は
概ねこういった内容を発表した
"悪に止どめをさすのが
正義の理由
それこそ世界平和への近道
これは真っ当な正義である"
順々にそれは行われた
「用意」
何処かからそう言う声が聞こえた
今思えば、あれは恐らく今は亡き少尉の声だった
一人、一人、
厳戒令が敷かれ、世界が永遠の静寂に染まるようだった
パン、パン、
全てが息を潜め、終わりと共に始まるのであろう何かを忍び待った
私はこの時五才だった
初めて人が死ぬ瞬間を目の当たりにした年だった
初めて人を殺す人間を目の当たりにした年だった
将来この革新とも呼べる大事件の名は
上記に記した通りだ