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徒然


ベッドに座っていた

赤毛を携えた女は笑って
わたしの首を締めて
また笑って

「殺してあげる」
と目を細める

切なそうに力を強めていくから
抵抗が出来ない

僅かに、腕に爪を立てたら
女は力を弱めて
「死にたくないの?」
と言う

ああそうか
わたしは死にたいのか

妙に納得してしまって
両腕を下ろす

枕の下に置いていた銃を持って
赤毛の女を撃つと
「殺し屋に向いているわ」
と言って
真直ぐ墜ちながら死んだ

わたしは
勢いよく何かから飛び出して
湯船に沈んでいた事を知る

激しい心音を聞きながら
わたしは
赤毛の女を真似て
少し笑い
軋むわたしの髪を梳いて
少し
泣いた






赤毛のアンそっくりでそばかすのある女。
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