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徒然

多分このまま朝が来る
ラリった隊長が起きて来て

空をいっとき眺めて眠る

真直ぐに走る足は持たないだろう
証拠のない昨日が惨憺な今日と結合するから

風のない雨の重力に負けてなおずっと
首を振る犬が喚き散らす

敬語を忘れた女が閃いた

"我利は世界を救う"
全く身に覚えのない回答が
気付くまでの首輪だと笑った

厭世に無意味に生きる人の言葉と
野次に紛れた毒々しい言葉のどちらが優しいかを
尋ねるくらいに愚かだった

夜が恐いと言うことぐらいに
無意味を成した
きっと平和な矛盾の中で


多分このまま朝が来る
心臓に悪い罵声とクラクション

肩がヒヤリとしていて
手を当てると気持ちがいい


ふと見れば雨が止んで
灰色で
ベッドの上から名前を呼んだ

隊長は床に転がって寝ていた
雨のにおいも消えた部屋

窓を閉めないまま
両目の彩度を更に下げた

カラスが風切り羽を広げる
空を線になって翔ぶ

そんな夢をみる



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