このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。


暖かさと冷たさの中間
生温い風に満ちる夜

指を咥えて待惚け
待っても来ないと承知の焦躁

「闇夜は恐い
早くお眠り
目を閉じて
ほうらお前の闇だ」

死人に愛を生者に慈悲を
血染めの末路にただ有明を

間違えはしない
嘘である理由
間違えはしない
本当でない訳

その揺らいでいる瞼の端
溢れる滴に触れる時

「閉じ込めてやろう
お前の闇に
もう抜け出せない
笑ってやろう」

死人に愛を生者に慈悲を
血染めの末路にただ有明を

閉じた瞼消える焦躁
生温い風とただ有明を




96/180ページ
スキ