詩
その瞳も詰めてしまおう
きっとすてきな鞄に進化する
信じて毎日愛でていれば
望むものだけ自分のもの
携帯できる幸甚の日々
掌握の恋は実らなくとも
その笑顔も詰めてしまおう
きっとすてきな鞄に進化する
隙間なく埋まる非情の世界
期待していくだけ肥大していく
抱いた思いと渇望する声
満ちぬ足りぬのそのうちに
腐りはしないさ 飽きる日まで
装飾品の乾いた空に
罰があたって死ぬ瞬間
溢れた涙はキラキラ光る
また詰め込めば進化していて
望むものならここにある
望まないのなら拾い上げて
詰まらないのなら捨ててしまって
欲しかったのなら胸ポケットへ
一生大事にして欲しい
ああその鞄、寂しいと言うなら
泣いてあげよう
笑ってあげよう
利害一致するだけましだろう
拾いあげてさあ
その進化論を唱えあげて