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その色を被って
本当の事は決して教えない
不思議に笑う彼女は
誰にも掴まる事が無い

宙を泳ぐ魚みたいな蝶
そこに存在するのはそれ

その色を知って
本当の事は何処にもない
見える限りの色を交ぜて
捩れた黒を掴み取る

鮮やかだと思えた蝶
白い腕から見える片鱗

そのきらきらと光る眼が
見たこともない色に変わる時

それはそれは
僕が溺れている証拠

溺死する少し前



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