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鋼の君よ
痛みを知らぬ君よ

与えたのは籠絡のひと

火花の散る傷付け合いを
繰り返すための力と命

無意識の剣、恍惚の盾

淀に潜む飾りの言葉を
弱者の喉に詰まらせる

鋼の君よ
痛みも苦しみも知らぬ君よ

賜う命の重さだけで
この地に立てるのは今一時

いつ気付くのか
否、いつも気付いている
故に足は止まらない
咆哮もせずに走り抜ける

鋼の君よ
君の刃の理由を
彼よりも重い命を知って

それでもなお
彼を忘れてしまうだろう翌日を
君はいらない剣に祈るだろう



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