このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。


こわいこわいと笑っている
不安定な足先
留まり囚われるのを
恐れる微笑

ふらつくのが怖くなかった
両手の荷物が重かった

だんだんに透き通って
空気になれずに灰になる
火山灰のように降り積もることはなく
すうっと静かにのどの奥

思い出さなくても見える
炎の熱さを覚えている

宙吊りになってこわばるくらいなら
汗ですべらないよう強く握って

こわいこわいと少しはにかむ
天高くのぼる、
あるいは奈落に沈む誰かを
のぞき見る必要はない

前を向いて笑え
不自然で不気味な笑顔が
チャームポイントだと苦笑できるまで







綱渡りと空中ブランコ
149/180ページ
スキ