このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。


吠えよ兎、飽くなき空へ


兎は一言呟いたあと
汚れた脚で跳ねました

月は一言呟いたあと
金の光に埋もれました

寂しくは無いと澱んだ空に
ひとりの様に澄ましました


夜風が染み入る秋の空
あふれる黄色い目が三つ

囚われた月と羽無き兎

暗闇の中、光の中
すすき野原で池の中

小さい彼らの夜でした




143/180ページ
スキ