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背骨の曲がった人達の巣窟で
私は一心不乱に人を刺していく

一人殺して、私には愛せない人が、それこそ山のようにいることを知る

煙草の匂いに何度も辛くなりながら
思いあがった人間の背中にむけて、赤く光る包丁を逆手にとる

ふり返ったら誰もいない
そんなことがあればと思う

煙で見えなくなるのなら
私を愛せないどこかの誰かが、私の猫背を刺してくれることを願う


どの脊椎も曲がりくねる運命
千切れるような背伸びも、四十肩に効く肩回しも、する必要はないのに

誰かが
すべての他者を討ち滅ぼして
私にひとりを与えてくれたなら


美しく浮き出た背骨を、とけるまで撫でて

いつまでも、眠らないのに


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