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掲げていた墓標は
コンクリートには刺さらず

ましてや鉄筋が入っているコンクリートには
手立てが無く

人が溢れている地面からは
毒か何かのように
蒸発した水が
霧になって押し寄せている

誰かがいる
目には映らない

何かがある
目には映らない

ぶつかってぶつかって

辿り着いた先には
色んなものが転がり朽ちて

蒸発した水が
海を作った

墓標はそこに
流してしまおう

腐敗の見えない
世界でも信じて

祈るふりでも手向けにして


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