絶望は希望を楽しみたい
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微クロスオーバー作品です。
駄文です。それでも良いと言う方のみどうぞ。
絶望の成り変わりは希望を欲すIFストーリー:烏野編
隠密行動に徹しその時を今か今かと待ち続けた。そしてその時がきた。二人の再会。ずっとこの時を待っていた。
そして、先輩たちとの出会い。彼らの成長に大きく関わる大切な出会い。私はそれを動画に撮っていた。そんな時後ろから声がかかった。
「黒澤君何をしているのかね」
「あ、教頭先生。バレー部の活動記録を撮ってます」
「そうか、そうか。君は優秀だからね。是非そのままでいて欲しいものだ」
「はい、教頭先生のお眼鏡にかなう生徒になれるよう努力していきます」
「ははは、そうしたまえ。それよりバレー部が騒がしいな」
「そうですか?大体こんな感じですよ。」
そうして、教頭の見学が決まった。ごめんなさい教頭を足止めできなかったと教頭の後ろから頭を下げると。我らが主将は瞬時に理解してくれ。大丈夫だこちらに任せろと頷いてくれた。理解ある主将で助かる。
しかし早々やらかした翔陽と影山君。教頭カツラ飛ばし事件。
最高な動画が手に入った。ああ面白い!一連の流れがこの動画に全て入っている。いやーいい仕事しました。
後で、清水先輩に見せよ。先輩にも共有したい。
その後、残念なことに翔陽と影山君は澤村先輩に叩き出されてしまった。
体育館の入り口から流れるような出来事に笑いを堪え、誰にも気づかれずに、動画を撮りその場を後にした。あの場でよく耐えた。その後、体育館から少し離れた場所で私の腹筋は崩壊は消し飛んだ。それだけ破壊力のあるものだった。
ひとまず原作通りでホッとする。私というイレギュラーがいる。原作崩壊もいいところだけれど、なるべくストーリーは原作通りがいいと思っている。のだが、中学で翔陽にトスをあげている時点でどうなんだろう。雪ヶ丘の応援に行ったのもだ。一番の問題は牛島若利が幼馴染で私ファーストな過保護野郎だということだ。
まぁなるようになるか。今世では楽観的に生きたいと思う。考えを巡らせて巡らせて予測して生きても面白くない。運に身を任せてもいいかもしれない。
幸運に勝ってしまった私は運も幸運並みに良くなったと思う。幸運の才能は測れないから多分だけど。
これらの事柄が嫌でないのだからしょうがないな。幸運様様だ。
そして週末、3対3の試合が始まる。
私は、残念ながら見ることができなかった。清水先輩に記録を任せ顧問である武田先生のもとにいた。
そう、練習試合のお願いをするため、武田先生の運転で相手校へ向かっていた。
「今日は新入生の試合があるのに僕と一緒でよかったんですか」
「清水先輩に記録お願いしてますし。皆に強くなってもらいたいので。強くなるには強い相手と試合するのが一番ですからね」
「なるほど」
「烏野と練習試合をしてくれる学校がいなかったので武田先生のおかげですありがとうございます」
「僕はそんな大層な事はしてませんよ」
「こういうのは横のつながりなんです。一度切れてしまったものを再び繋ぐ事ができる武田先生はすごい先生です」
「熱意だけはあるので」
「その熱意が他校の監督を動かすんですよ。烏野は烏養監督。強豪で言えば今から行く青城の入畑監督、白鳥沢の鷲匠監督、伊達工の追分監督。最近上がってきている和久谷南の鬼首監督、条善寺の穴原監督等、練習試合を組むのも監督同士の繋がりが重要なんです。残念ながら烏野はこの繋がりから外れてしまった。指導者がいない所と試合しても身にならないですから現状練習試合すらまともに組めない状態なんです。それを先生は熱意で入ろうとしているんですよ。すごい事です」
「そんな事は、あ!そろそろ着きますね」と照れている先生を横目に見ながら青城に着いた。
青城の監督、入畑監督、そして主将である及川さんとの話は終わった。
一応練習試合を受けてくれたのは嬉しい。青城を選んだのは影山君のことがあるから話が通しやすいと思ったのも本当だけれど、あからさまな条件になんとも言えなくなってしまう。それでも武田先生の熱意がなければこの話し合いもなかったのだから武田先生には頭が上がらない。本当にいい先生だ。
来賓用の駐車場に足を向けている途中で及川さんがやってきた。少し圧のある空気を出し話かけてきた。
武田先生には車に戻ってもらい少し話をすることに。
「君さ。ウシワカと良く一緒にいる子でしょ?なんで白鳥沢じゃないの?落ちたの?」
「・・・失礼な人ですね。受かりましたよ。」
「へー、あ、ごめんね。俺思ったこと言っちゃうタイプだから」
「そんな風には見えないですが、まぁいいです。確かに牛島と良く一緒にいましたね。去年までは」
「なんで今年から離れたのさ」
「なんでって、今年から烏野の男子バレー部のマネージャーになったからです」
「烏野なのに白鳥沢にいたの?」
「牛島が幼馴染だからですね。あれが側にいると男が寄ってこないので助かってます」
「え?幼馴染。それにウシワカを男避けに使ってたの」
「はい。それ以外に何かあります?あの男の使い道」
「あっはははは。そう」笑ったと思ったら険悪な雰囲気は霧散し、柔らかい空気に変わった。
「いきなり笑って本当に失礼な人ですね」
「いや、ごめんね。ウシワカの彼女かと思ってさ」
「・・・それこそ意味がわからないですね。バレーに彼女関係ないでしょ」
「うんそうだね。でも羨ましかったのかも。バレーに理解のある彼女にさ」
「ああ、そういう。よく振られるんですか?バレーと私的なことで」
「君こそ、失礼だよね」
二人でおかしくなって笑った。先ほどまでの空気はどこにもない。
「改めてよろしくね。俺は青葉城西3年バレー部主将、セッターの及川徹」
「こちらこそよろしくお願いします。烏野2年男子バレー部マネージャーの黒澤美月です」
「2年生なんだ。しっかりしてるから同い年かと思ったよ。よかったら、連絡先交換しよっか」
「なんだか軽くなりましたね。及川さん。まぁ、いいですよ」
「黒澤美月と、よし、登録完了。ありがとね」
「はい、それと練習試合よろしくお願いします」
「飛雄によろしく言っておいてね」
「と言っても、私まだ影山君と話したことないんですよ」
「え?」
「あ、そうだ。腹筋を犠牲にしてもいいなら理由をお教えしますがどうです?」
「何それ」
「あれは、私の口からはとてもとても」
「・・・」
「ということなので、動画送りますね。私のリーサルウエポンを是非受けてください。腹筋が消し飛びますから。では、失礼します」武田先生の待つ車へ急ぎ戻った。心配そうにこちらを気にしていた武田先生だった。
「大丈夫そうですね。では戻りましょう」
「はい、先生。皆喜びますよ」
武田先生はハンドルを握り烏野高校へ車を走らせた。
私は及川さんに動画を送った。コメントを付けて
先ほど言っていた動画を送ります。後半部が理由です。前半部はオマケという名の本編です。
注意:人がいないところでお一人でご覧ください。で、なければ被害が拡大いたします。ご覧になれば腹筋が消し飛びます。膝から崩れ落ちるかもしれません。足元にご注意ください。ご覧になった場合全てに同意したとみなし後の責任はおいかねますのでご了承ください。では私のリーサルウエポンの破壊力をとくとご覧ください。
我らが烏野バレー部は一年生を除き皆鑑賞致しましたが皆お腹を抑えながら屍になりました。
部活後のミーティング。練習試合があると皆に伝え部室で着替えをしていた及川はそういえばと思いスマホを手に取った。
そう軽い気持ちで及川は動画を開き、腹筋が消し飛び、崩れ落ちた。引き攣る腹筋、声にならない声に皆どうしたと及川に寄ってくる。そして、始まる動画にまた、被害者が出る。この日青城バレー部の腹筋は皆死んだ。そう皆膝がら崩れ落ちお腹を抑え笑っている。
そして追い討ちをかけるようにマネージャーちゃんから連絡が来た。
どうでしょう?ウチの教頭のペットのカツラちゃんは。今日も可愛く頭の上に住み付いています。
教頭が動くたびただ乗っているだけのソレは右に左に大忙しに大暴れしております。
あの日ほどの大暴れではないのが残念です。烏野の生徒は毎日カツラちゃんと激しい戦いをしております。
教頭が去るまで笑ってはいけない数分に悶え苦しみ。去ったと思ったら皆崩れ落ちる。毎回敗北をしております。烏野はそんな魔窟です。
ただし喜ばしいことに女子生徒は教頭のおかげでウエストが細くなったと大喜び。男子は腹筋が割れたと喜んでいます。
残念ながらご要望の影山君は崩れ落ちなかった。彼は人類最強なのかもしれないと思う今日この頃。
及川さんは影山君が爆笑しているところを見たことがありますでしょうか?
是非、腹筋が消し飛ぶ辛さを影山君に味わってもらいたいと思うのですが・・・
あれは、確かにリーサルウェポンだ。見たもの全ての腹筋を崩壊させる。例外なくだ。よくもやってくれたものだ。
そして、残念なことに、及川は崩れ落ちた時足を痛めてしまった。
どうしょうもない。あれだけ注意されたのに。なんて情けないんだ。仲間からも指をさされながら笑われた。
「こんなの防ぎようなくない!!」と文句を言った。しかしながら注意事項にしっかりと書いてある。足元にご注意くださいと。もうここまで狙ってやったんっじゃないかというほどに。
恐ろしい烏野2年マネージャー。この兵器を無害そうな顔で渡してくる。なんて恐ろしいの。
トビオに会っていない理由なんてどっか飛んで行ったよ。その前のものが鮮明に、鮮明に・・・ぶっふ
笑いを我慢する。ダメだ。思い出してしまった。あの華麗なる一連の流れを、もうお腹痛い。
烏野に戻り先生は慌てて体育館に進んでいく。よほど嬉しいようだ。可愛いな先生。
走って皆んなに伝えにいく先生が本当に可愛い。
「組めた!!組めたよーっ。練習試合ッ!!!相手は県ベスト4!!“青葉城西高校"」
そう言いながら体育館に入っていく。私もその後について中に入る。体育館に入る時、挨拶がてら頭を下げて。
「県の4強、青葉城西高校と練習試合・・・!」
「いやあ、あちこち練習試合のお願いに直接言ってたから全然体育館に顔出せなくて・・・それに黒澤さんも連れて行っちゃってたし」
「先生、青城なんて強い学校とどうやって!?」
「まさか、また土下座を・・・!?」
「してない、してない!土下座得意だけどしてないよ今回は!それに黒澤さんも色々手伝ってくれたし。僕は同行しただけだよ」
「せんせい・・・今回はって。黒澤すまないありがとう」
「いえ、私ではなく先生に感謝を。先生の熱意が青城の監督を動かしたので、それと・・・」
「ただ・・・条件があってね・・・」「条件?」「影山君をセッターとしてフルで出すこと」
これを聞いて嫌な気持ちに、舐められていると感じるだろう。でもそれが今の烏野だ。それをしっかり受け止めなければ上は目指せない。困る武田先生に圧をかける田中君を抑えるのはやはり菅原先輩だ。影山君と同じポジションでありながら、烏野の可能性をどこまでも追求していく。自身の葛藤がないわけではないのに凄いな強いな菅原先輩は。
「先生詳細お願いします」
「お願いします先生」
「・・・うん。えーと日程は急なんだけど来週の火曜。土日はもう他の練習試合で埋まってるんだって。短い時間だから1試合だけ・・・」
武田先生の話は終わり皆ソワソワしている。しっかり覚えただろうか?後でプリント用意しないとダメかな。それと分からないところもあるかもだから聞いてまとめよう。その方がいいかな。
「分からない事があったら聞いてください」
「あぁああああああああ!!美月先輩!!」
「久しぶりだね翔陽」
「先輩!バレー部?!」
「そうだよ。やっと会えたね翔陽」
キャッキャしながら翔陽と話す。翔陽は少し苦い顔しながら照れていた。
そして真剣な顔で私に要望を言う。中学の頃から変わってない翔陽に笑みが溢れる。
「先輩トスください!!」
「・・・ダメだよ。翔陽。今から練習あるでしょ。それに影山君とやりたい事あるんだよね。そっち優先しなさい」
「それ全部終わったらトスください」
「終わったらね」
「やったー!!」
翔陽を置いて残りの一年生に向き直る
「初めまして。挨拶が遅くなってごめんね。2年マネージャーの黒澤美月です。よろしくね。」
「「「「シャッス」」」」
一年生は元気よく挨拶をしてくれた。
「私は清水先輩と武田先生のサポートがメインだから余り見かけないかもだけど・・・それにバレー部入ったの数ヶ月前で皆と余り変わらないから気軽に話しかけてね」
「え?先輩いないの?」
「体育館の中だけがマネージャーの領分じゃないんだよ」
「りょーぶん?」
「私の担当している仕事が体育館の外なことが多いんだよ翔陽。今日みたいに武田先生と他校に行って練習試合のお願いをしたり、合宿とか、遠征したりとか色々必要になるだろうから、それを揃えたりね。体育館以外でやる仕事結構あるの」
「でも」
「大丈夫。翔陽。今は仲間がいるから・・・さ、練習しておいで」
がんばれ翔陽。それに影山君。君たち二人が主役だ。
この試合で成長する二人がすごく楽しみだ。
駄文です。それでも良いと言う方のみどうぞ。
絶望の成り変わりは希望を欲すIFストーリー:烏野編
隠密行動に徹しその時を今か今かと待ち続けた。そしてその時がきた。二人の再会。ずっとこの時を待っていた。
そして、先輩たちとの出会い。彼らの成長に大きく関わる大切な出会い。私はそれを動画に撮っていた。そんな時後ろから声がかかった。
「黒澤君何をしているのかね」
「あ、教頭先生。バレー部の活動記録を撮ってます」
「そうか、そうか。君は優秀だからね。是非そのままでいて欲しいものだ」
「はい、教頭先生のお眼鏡にかなう生徒になれるよう努力していきます」
「ははは、そうしたまえ。それよりバレー部が騒がしいな」
「そうですか?大体こんな感じですよ。」
そうして、教頭の見学が決まった。ごめんなさい教頭を足止めできなかったと教頭の後ろから頭を下げると。我らが主将は瞬時に理解してくれ。大丈夫だこちらに任せろと頷いてくれた。理解ある主将で助かる。
しかし早々やらかした翔陽と影山君。教頭カツラ飛ばし事件。
最高な動画が手に入った。ああ面白い!一連の流れがこの動画に全て入っている。いやーいい仕事しました。
後で、清水先輩に見せよ。先輩にも共有したい。
その後、残念なことに翔陽と影山君は澤村先輩に叩き出されてしまった。
体育館の入り口から流れるような出来事に笑いを堪え、誰にも気づかれずに、動画を撮りその場を後にした。あの場でよく耐えた。その後、体育館から少し離れた場所で私の腹筋は崩壊は消し飛んだ。それだけ破壊力のあるものだった。
ひとまず原作通りでホッとする。私というイレギュラーがいる。原作崩壊もいいところだけれど、なるべくストーリーは原作通りがいいと思っている。のだが、中学で翔陽にトスをあげている時点でどうなんだろう。雪ヶ丘の応援に行ったのもだ。一番の問題は牛島若利が幼馴染で私ファーストな過保護野郎だということだ。
まぁなるようになるか。今世では楽観的に生きたいと思う。考えを巡らせて巡らせて予測して生きても面白くない。運に身を任せてもいいかもしれない。
幸運に勝ってしまった私は運も幸運並みに良くなったと思う。幸運の才能は測れないから多分だけど。
これらの事柄が嫌でないのだからしょうがないな。幸運様様だ。
そして週末、3対3の試合が始まる。
私は、残念ながら見ることができなかった。清水先輩に記録を任せ顧問である武田先生のもとにいた。
そう、練習試合のお願いをするため、武田先生の運転で相手校へ向かっていた。
「今日は新入生の試合があるのに僕と一緒でよかったんですか」
「清水先輩に記録お願いしてますし。皆に強くなってもらいたいので。強くなるには強い相手と試合するのが一番ですからね」
「なるほど」
「烏野と練習試合をしてくれる学校がいなかったので武田先生のおかげですありがとうございます」
「僕はそんな大層な事はしてませんよ」
「こういうのは横のつながりなんです。一度切れてしまったものを再び繋ぐ事ができる武田先生はすごい先生です」
「熱意だけはあるので」
「その熱意が他校の監督を動かすんですよ。烏野は烏養監督。強豪で言えば今から行く青城の入畑監督、白鳥沢の鷲匠監督、伊達工の追分監督。最近上がってきている和久谷南の鬼首監督、条善寺の穴原監督等、練習試合を組むのも監督同士の繋がりが重要なんです。残念ながら烏野はこの繋がりから外れてしまった。指導者がいない所と試合しても身にならないですから現状練習試合すらまともに組めない状態なんです。それを先生は熱意で入ろうとしているんですよ。すごい事です」
「そんな事は、あ!そろそろ着きますね」と照れている先生を横目に見ながら青城に着いた。
青城の監督、入畑監督、そして主将である及川さんとの話は終わった。
一応練習試合を受けてくれたのは嬉しい。青城を選んだのは影山君のことがあるから話が通しやすいと思ったのも本当だけれど、あからさまな条件になんとも言えなくなってしまう。それでも武田先生の熱意がなければこの話し合いもなかったのだから武田先生には頭が上がらない。本当にいい先生だ。
来賓用の駐車場に足を向けている途中で及川さんがやってきた。少し圧のある空気を出し話かけてきた。
武田先生には車に戻ってもらい少し話をすることに。
「君さ。ウシワカと良く一緒にいる子でしょ?なんで白鳥沢じゃないの?落ちたの?」
「・・・失礼な人ですね。受かりましたよ。」
「へー、あ、ごめんね。俺思ったこと言っちゃうタイプだから」
「そんな風には見えないですが、まぁいいです。確かに牛島と良く一緒にいましたね。去年までは」
「なんで今年から離れたのさ」
「なんでって、今年から烏野の男子バレー部のマネージャーになったからです」
「烏野なのに白鳥沢にいたの?」
「牛島が幼馴染だからですね。あれが側にいると男が寄ってこないので助かってます」
「え?幼馴染。それにウシワカを男避けに使ってたの」
「はい。それ以外に何かあります?あの男の使い道」
「あっはははは。そう」笑ったと思ったら険悪な雰囲気は霧散し、柔らかい空気に変わった。
「いきなり笑って本当に失礼な人ですね」
「いや、ごめんね。ウシワカの彼女かと思ってさ」
「・・・それこそ意味がわからないですね。バレーに彼女関係ないでしょ」
「うんそうだね。でも羨ましかったのかも。バレーに理解のある彼女にさ」
「ああ、そういう。よく振られるんですか?バレーと私的なことで」
「君こそ、失礼だよね」
二人でおかしくなって笑った。先ほどまでの空気はどこにもない。
「改めてよろしくね。俺は青葉城西3年バレー部主将、セッターの及川徹」
「こちらこそよろしくお願いします。烏野2年男子バレー部マネージャーの黒澤美月です」
「2年生なんだ。しっかりしてるから同い年かと思ったよ。よかったら、連絡先交換しよっか」
「なんだか軽くなりましたね。及川さん。まぁ、いいですよ」
「黒澤美月と、よし、登録完了。ありがとね」
「はい、それと練習試合よろしくお願いします」
「飛雄によろしく言っておいてね」
「と言っても、私まだ影山君と話したことないんですよ」
「え?」
「あ、そうだ。腹筋を犠牲にしてもいいなら理由をお教えしますがどうです?」
「何それ」
「あれは、私の口からはとてもとても」
「・・・」
「ということなので、動画送りますね。私のリーサルウエポンを是非受けてください。腹筋が消し飛びますから。では、失礼します」武田先生の待つ車へ急ぎ戻った。心配そうにこちらを気にしていた武田先生だった。
「大丈夫そうですね。では戻りましょう」
「はい、先生。皆喜びますよ」
武田先生はハンドルを握り烏野高校へ車を走らせた。
私は及川さんに動画を送った。コメントを付けて
先ほど言っていた動画を送ります。後半部が理由です。前半部はオマケという名の本編です。
注意:人がいないところでお一人でご覧ください。で、なければ被害が拡大いたします。ご覧になれば腹筋が消し飛びます。膝から崩れ落ちるかもしれません。足元にご注意ください。ご覧になった場合全てに同意したとみなし後の責任はおいかねますのでご了承ください。では私のリーサルウエポンの破壊力をとくとご覧ください。
我らが烏野バレー部は一年生を除き皆鑑賞致しましたが皆お腹を抑えながら屍になりました。
部活後のミーティング。練習試合があると皆に伝え部室で着替えをしていた及川はそういえばと思いスマホを手に取った。
そう軽い気持ちで及川は動画を開き、腹筋が消し飛び、崩れ落ちた。引き攣る腹筋、声にならない声に皆どうしたと及川に寄ってくる。そして、始まる動画にまた、被害者が出る。この日青城バレー部の腹筋は皆死んだ。そう皆膝がら崩れ落ちお腹を抑え笑っている。
そして追い討ちをかけるようにマネージャーちゃんから連絡が来た。
どうでしょう?ウチの教頭のペットのカツラちゃんは。今日も可愛く頭の上に住み付いています。
教頭が動くたびただ乗っているだけのソレは右に左に大忙しに大暴れしております。
あの日ほどの大暴れではないのが残念です。烏野の生徒は毎日カツラちゃんと激しい戦いをしております。
教頭が去るまで笑ってはいけない数分に悶え苦しみ。去ったと思ったら皆崩れ落ちる。毎回敗北をしております。烏野はそんな魔窟です。
ただし喜ばしいことに女子生徒は教頭のおかげでウエストが細くなったと大喜び。男子は腹筋が割れたと喜んでいます。
残念ながらご要望の影山君は崩れ落ちなかった。彼は人類最強なのかもしれないと思う今日この頃。
及川さんは影山君が爆笑しているところを見たことがありますでしょうか?
是非、腹筋が消し飛ぶ辛さを影山君に味わってもらいたいと思うのですが・・・
あれは、確かにリーサルウェポンだ。見たもの全ての腹筋を崩壊させる。例外なくだ。よくもやってくれたものだ。
そして、残念なことに、及川は崩れ落ちた時足を痛めてしまった。
どうしょうもない。あれだけ注意されたのに。なんて情けないんだ。仲間からも指をさされながら笑われた。
「こんなの防ぎようなくない!!」と文句を言った。しかしながら注意事項にしっかりと書いてある。足元にご注意くださいと。もうここまで狙ってやったんっじゃないかというほどに。
恐ろしい烏野2年マネージャー。この兵器を無害そうな顔で渡してくる。なんて恐ろしいの。
トビオに会っていない理由なんてどっか飛んで行ったよ。その前のものが鮮明に、鮮明に・・・ぶっふ
笑いを我慢する。ダメだ。思い出してしまった。あの華麗なる一連の流れを、もうお腹痛い。
烏野に戻り先生は慌てて体育館に進んでいく。よほど嬉しいようだ。可愛いな先生。
走って皆んなに伝えにいく先生が本当に可愛い。
「組めた!!組めたよーっ。練習試合ッ!!!相手は県ベスト4!!“青葉城西高校"」
そう言いながら体育館に入っていく。私もその後について中に入る。体育館に入る時、挨拶がてら頭を下げて。
「県の4強、青葉城西高校と練習試合・・・!」
「いやあ、あちこち練習試合のお願いに直接言ってたから全然体育館に顔出せなくて・・・それに黒澤さんも連れて行っちゃってたし」
「先生、青城なんて強い学校とどうやって!?」
「まさか、また土下座を・・・!?」
「してない、してない!土下座得意だけどしてないよ今回は!それに黒澤さんも色々手伝ってくれたし。僕は同行しただけだよ」
「せんせい・・・今回はって。黒澤すまないありがとう」
「いえ、私ではなく先生に感謝を。先生の熱意が青城の監督を動かしたので、それと・・・」
「ただ・・・条件があってね・・・」「条件?」「影山君をセッターとしてフルで出すこと」
これを聞いて嫌な気持ちに、舐められていると感じるだろう。でもそれが今の烏野だ。それをしっかり受け止めなければ上は目指せない。困る武田先生に圧をかける田中君を抑えるのはやはり菅原先輩だ。影山君と同じポジションでありながら、烏野の可能性をどこまでも追求していく。自身の葛藤がないわけではないのに凄いな強いな菅原先輩は。
「先生詳細お願いします」
「お願いします先生」
「・・・うん。えーと日程は急なんだけど来週の火曜。土日はもう他の練習試合で埋まってるんだって。短い時間だから1試合だけ・・・」
武田先生の話は終わり皆ソワソワしている。しっかり覚えただろうか?後でプリント用意しないとダメかな。それと分からないところもあるかもだから聞いてまとめよう。その方がいいかな。
「分からない事があったら聞いてください」
「あぁああああああああ!!美月先輩!!」
「久しぶりだね翔陽」
「先輩!バレー部?!」
「そうだよ。やっと会えたね翔陽」
キャッキャしながら翔陽と話す。翔陽は少し苦い顔しながら照れていた。
そして真剣な顔で私に要望を言う。中学の頃から変わってない翔陽に笑みが溢れる。
「先輩トスください!!」
「・・・ダメだよ。翔陽。今から練習あるでしょ。それに影山君とやりたい事あるんだよね。そっち優先しなさい」
「それ全部終わったらトスください」
「終わったらね」
「やったー!!」
翔陽を置いて残りの一年生に向き直る
「初めまして。挨拶が遅くなってごめんね。2年マネージャーの黒澤美月です。よろしくね。」
「「「「シャッス」」」」
一年生は元気よく挨拶をしてくれた。
「私は清水先輩と武田先生のサポートがメインだから余り見かけないかもだけど・・・それにバレー部入ったの数ヶ月前で皆と余り変わらないから気軽に話しかけてね」
「え?先輩いないの?」
「体育館の中だけがマネージャーの領分じゃないんだよ」
「りょーぶん?」
「私の担当している仕事が体育館の外なことが多いんだよ翔陽。今日みたいに武田先生と他校に行って練習試合のお願いをしたり、合宿とか、遠征したりとか色々必要になるだろうから、それを揃えたりね。体育館以外でやる仕事結構あるの」
「でも」
「大丈夫。翔陽。今は仲間がいるから・・・さ、練習しておいで」
がんばれ翔陽。それに影山君。君たち二人が主役だ。
この試合で成長する二人がすごく楽しみだ。
