次の日、元帥府では提督たちが集まり会議をしていた。
すべての議題が終わりラインハルトは退室する前に
ミュラーに話しかけた。

「ミュラー変わったことはなかったか？」
「変わったことではありませんが」
「何かあったのか？」
「フィー、いえフィルーナ・キルヒアイスにお会いしました」
「何！それは本当かミュラー！」と座っていた椅子から慌てて立ち上がった
「はい、閣下」
「何か言っていたか？」
「閣下に会いたいと仰っていました」
「そうか、彼女が帰ってきたか…
フロイライン、今日の余のこれからの予定は全てキャンセルだ」
「ですが、閣下」
「彼女が帰ってきているのに、彼女を優先しないのは有り得ない。またいつ行ってしまうか分からない相手だ。直ぐに会わなければ」
「かしこまりましたら。すぐ手配いたします。」
「ああ、頼む。フロイライン」
「ミュラー、彼女を迎えを頼みたい。頼めるか？」
「は、畏まりました」とミュラーが言うとラインハルトは席を立ち退出し始めた。ラインハルトが退室したのを確認したのちミュラーは迎えに向かった。





黒塗りの車がキルヒアイス家の門前に止まった

窓からそれを見たフィルーナは、ああ迎えが来たかと思いフィルーナは玄関に向かった。


「どちら様ですか？」と玄関を開けた母は顔をしかめた。軍服を見て、息子をなくしたのだから・・・

「失礼する。小官は」とミュラーが言っているときに話をさえぎった。
「ミュラーさん」といいながらフィルーナは母を奥にやりミュラーに向き合った。
「フィルーナさん」と他人行儀な呼び方に苦笑してしまったが、今はそれで良い。
「お話通してくださったんですね。」
「はい」
「少し待っていてもらえますか？」
「かしこまりました。」とミュラーも他人行儀な自分とフィルーナに苦笑をしてしまった。

ミュラーを待たせフィルーナは母のもとに行き。母に出かけてくると伝えた。
「貴女もあのラインハルト君の下に言ってしまうの？いやよ。絶対」
「大丈夫だよ母さん。私は行かないから。ただ、会って話をするだけだよ。彼のもとに行くわけではないから。安心して」
「そう、分かったは、行ってらっしゃい・・・」
「うん、行ってくる」と言って私は母から瀬を向け玄関に向かった。


「お待たせしました」と言って玄関を開けミュラーに声をかけた。
「いえ、参りましょう」とミュラーはフィルーナ手をとりエスコートしながら車に向かった。
「どうぞ」と扉を開けられ私は車に乗り込んだ。それに続きミュラーが乗り込み車は元帥府に向けて出発した。

車内では暫く沈黙が続いた
「昨日の今日でありがとうございます」
「いえ小官ではなく閣下に」
「そうですね」と言い終ると同時にミュラーが運転席と後部座席の間にある仕切りを上げ運転席に声が届かないようにした。

「気を使わなくても大丈夫なのにフィーの心遣いはありがたいが」
「でもナイトハルト」
「俺も公私混同はしないよフィーさぁ、もうじきだ。帰りも送るから」
「うん、ありがとう」

二人を乗せた車はローエングラム元帥府の前に止められた。