第2章 遊撃隊の二人
パラパラ・・・
『ギルド・・・か』
私はいま、二階の通信保管庫。つまりは上司である芥川隊長の記録を盗み見ていた
バレたら殺し合いだなこりゃ
数時間前・・・
『グーーーZzzz』
「いーーーちーーーちゃーん!!」
ドカッッ!!!
『グハァァ!!』
厄介な上司達がいない今、心地よく堂々とサボりを決め込んでいた私の腹に飛んできた風葉の膝が綺麗に決まった、そしてそのまま私の上に跨る風葉。いや、どけよ
『ゴホッ風葉・・・何しやがる・・・』
「イヤーん、怒らないで。いい情報もってきたからー♡」
『いい情報?』
「うん、あのねー。鏡花ちゃんが探偵社に捕まったって」
・・・・・・・なんだそんなことか
『ふーーん』
「ふーーん、って。いいの?鏡花ちゃん殺されちゃうよ??」
『別に、いいんじゃねーの?』
元々、鏡花は人殺しを嫌う人種だ。一人一人の命を大事にするやつで、常に刀に迷いがある奴だった。
『(だからあの時も・・・・・・)』
________私を切って、私を殺して、貴女になら___
ポートマフィアを抜ける選択もあったけど、子供一人で生きるほどこの街は簡単じゃない、それにあいつの才能と異能、そこに合理性を見出した首領の考えや鏡花を気に入っている幹部からじゃそれは不可能
このまま、忌み嫌う人殺しをやるよりも、軍警で罪を償い、人思いに処刑された方があいつのためだろう・・・
『・・・・・・・・・で、いい情報ってそんだけ?』
「ううん。あと、抗争を沈めにいった中原さん達が帰ってきたって」
『げ!』
即座に私はその場から離れ、逃げることにした
あの人毎回、私のこと見張りにくんだよ!!
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