番外編
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クラピカと過ごす初めてのクリスマス。
最高な胸キュンの一夜を夢見ていたのに…
クリスマス直前にクラピカの浮気発覚!?
どーなるの?
わたしの…クリスマス。
クラピカと結婚してもうすぐ一年。
それと、もうすぐクリスマス。
クリスマスというと。
恋人たちのクリスマス…みたいな。
恋人?
きゃ~~~~っ////
もちろんバッチリ!いますいます‼
彼氏ではなく…わたしのイケてる旦那さん♡
そして、ふたりで過ごす初めてのク・リ・ス・マ・ス☆
『あっ!ルイさーん』
たった今、授業の終了した教室でソフィアは先生を呼び止めた。
『今、いいですか?』
「ソフィアちゃん、いいよ。じゃあ、そこ座ろうか」
ルイさんとわたしは、教室の近くの椅子に並んで座った。
ルイさんは編み物教室の先生。
背が高くてすらっとしてて、モデルさんのようなイケメンな男性。
周りからは「ニットの王子」と呼ばれている。
歳はわたしよりも10歳上。
紳士的な雰囲気で、教室に通ってる奥様方はもうメロメロ。
でも、もちろんクラピカには勝てないけどね。
わたしは最近いつも持ち歩いているトートバッグから編みかけのマフラーを取り出した。
「おっ、結構長くなってる」
『はい、手が空いたらずっと編んでるんです』
ルイは、ソフィアの編んだマフラーに端から端までするりと目を通した。
「んーここら辺、眠かったでしょ」
ルイが指を指す。
『え?確かに眠りそうなときあったけど、なんでですか?』
ソフィアはそこに顔を近づけて確認した。
『あっ、ホントだ!なんか編み目乱れてる』
「コレね、ほら、ここ一目飛ばしてるよ」
『えー…』
そう。
なぜわたしが編み物教室に通っているのかというと…
今年のクリスマス、わたしはクラピカに心のこもったプレゼントがしたくて、考えに考えた結果、マフラーと帽子を編んであげることにしたのです。
と言っても、今まで編み物なんてしたことなくて。
なんでやったこともないことをやろうとしたのかはよくわからないけど、たぶん愛の成せるワザだ。
まぁ、一般的には手編みは重いとか言われてるみたいだけど。
わたしとクラピカはなんて言ったって夫婦なんだから、重いなんてことはないでしょ。
うん、絶対クラピカ喜んでくれるはず。
ーーー…
「これ、ソフィアが編んだのか?」
『うん、すっごく頑張ったよ!』
「ありがとう、嬉しい」
『ホント?よかったっ』
「帽子もマフラーも温かい。まるで私達の愛のように」
『もうっ、なに言ってんの~////』
「本当だ。ほら、温かいだろう?」
『クラピカ、そんなに強く抱き締めないでよ~////』ーーー…
「…分かった?ソフィアちゃん」
『……えっ、な、なに??』
やばいやばい、うっかり妄想が暴走してた。
「だから、一目飛ばしてるココまでほどくんだよ?」
『…あ、はいっ』
「がんばれ」
ルイは、王子様みたいに高貴な笑顔を見せた。
『…はい、頑張ります』
「今みたいにプレゼントした時に喜んでくれる旦那さんの顔、想像しながら編むのも励みになると思うよ」
『………』
え、もしかして。
妄想の内容までお見通しー!?
「ソフィアちゃんみたいな可愛い奥さんに愛されてるご主人は幸せだな」
『そんなことないですよ~///』
そんな。
ウカレまくるわたしに、衝撃的な出来事が。
クリスマスまであと2週間程の12月のある日。
夕飯の買い物に来ていたソフィア。
買い物が済み、自宅へと足を運んでいたその時…
自分を呼ぶ愛しい声がして、ソフィアの心臓は即座にトクンと反応した。
振り返ると、クラピカがすぐ傍に立っていた。
『あ!クラピカ!!』
ソフィアは嬉しくて飛びつきそうになるのをグッと堪えた。
が、しかし。
次の瞬間から、クリスマスの悲劇が始まった。
クラピカの隣には…
絶世の美女がいた。
ぎょっとして固まるソフィアに、その美女は余裕な笑みを向ける。
「同じ職場のローズさんだ」
あろうことかクラピカは、その美女をソフィアに紹介した。
「はじめまして、ローズです」
その美女はまるでファッション誌の表紙みたいな笑顔でソフィアに歩み寄り、右手を差し出した。
わたしの視線は美女の顔からずるずると降りて行き、差し出されている手のひらで止まる。
ナニコレ。
あっ!握手?もしかして握手??
ソフィアはやっと回線に繋がったみたいに慌てて、その美女の、ローズさんの手を握った。
『は、初めまして!ソフィアれすっ』
あっ、噛んだ。
カッコわるっ!
ローズさんは、案外しっかりとわたしの手を握り返してきた。
初対面の挨拶で、こんなふうに握手を求めてきたのは初めてで。
ソフィアはただポカンとローズさんを見ていた。
ローズさんは握っていた手をそっと離し、クラピカの方を振り返る。
二人が意味ありげに視線を交わしたのをソフィアは見逃さなかった。
「ソフィア、気をつけて帰るんだぞ。またな」
クラピカは軽く微笑んだ。
え、待って、もう行くの??
ただローズさんをわたしに紹介しただけで?
ちょ、なにそれ。待ってよ、待って。
頭の中は疑問形でぐるぐるなのに、言葉が出て来ない。
ローズさんはソフィアにもう一度笑顔を見せ、そして二人は並んで遠ざかって行った。
わたし、クラピカと会ったんだよね。
隣には、美女がいたんだよね。
二人が見えなくなった後、なんだか夢でも見ていたような気がしたけれど。
あの美女とわたし、握手したんだよね。
だってまだ、手の感触が残ってる。
『今の、なんだったの?』
ソフィアは、うまく思考の回らない頭でぼんやりと他人事のように呟いた。
あれからのソフィアは、せっせとマフラーを編んだ。
クラピカが、ローズさんと浮気なんてするはずない。
考えすぎ考えすぎ。
想いを込めて、それから、クラピカの隣にいた美女のことは忘れるべく、一心不乱に編み続けた。
「うん、よく頑張ったね。初めての作品だからね。初々しくて素敵だと思うよ」
編み上がったマフラーをルイさんが褒めてくれる。
だけど、普通は「初めてにしては上手に出来たね」みたいな褒め方するよね。
「初々しくて素敵」って…、遠回しのヘタクソでしょ。
まあ、しょうがない。
これがわたしの実力だね…。
『ありがとうございます。じゃあ、ルイさん。次はニット帽教えてください!』
ソフィアはペコリと頭を下げた。
「よし、次もこの調子で頑張ろう」
ルイさんは上品なガッツポーズを作った。
ガッツポーズまで王子様っぽい。
…王子のガッツポーズなんてみたことないけど。
「あ、そうだ。お昼一緒にどうかな?そのあと空いた時間を使って教えてあげるよ」
ルイさんは紳士的に提案してくれた。
『ありがとうございます!嬉しい!でも、ルイさん忙しいのにすみません』
「そんなことないよ。編み物を好きになってくれる人がいるのは凄く嬉しいんだ」
…なんてピュアなルイさん。
ソフィアとルイは近くのレストランへ向かった。
お昼を済ませ、ドリンクのグラスだけになったテーブル。
さて、とソフィアはいつものトートバックから帽子用の毛糸を取り出した。
「結構落ち着いた、いい色だね」
マフラーは両端が濃い赤で、中の方が紺色。
帽子は、濃い紺色にしようと思っていた。
『なんかこういう大人っぽい色、旦那に似合いそうだったから…』
言いながらソフィアの頬はほんのり紅く染まってゆく。
「うん、マフラーと同系色だし、いいと思うよ」
ルイはにっこりと素敵なスマイルをくれた。
『ホントですか!?よかったぁ~』
「きっと旦那さんも喜んでくれるよ」
『そうですかね~///』
ソフィアはまたも妄想の世界へといざなう。
『…あ』
王子様…いや、ルイさんは温かい眼差しで見守ってくれていた。
「さ、じゃあ始めようか、ソフィアちゃん」
『…あ、はい!』
わたしが戻ってくれるのを待ってくれてたんだ。
ただいま。
…突っ込んでくれてよろしくてよ、ルイさん。
「編み図持ってきた?」
『はい、編み物の本、持ってきたから。それについてます』
ソフィアはトートバックの中をごそごそとあさり、初心者向けの編み物の本を出した。
『あ、これ』
お目当てのニット帽のページを開いてルイに渡すと、ルイはそれに目を通した。
ソフィアはその間テーブルに、毛糸や編針、筆記用具を広げたところで、ふと心当たりのある姿が視界の隅に写り込む。
ん?
思わず二度見するソフィア。
『あ!』
うそ!クラピカだ!!
クラピカが店員に案内されて、こちらに近づいて来るところだった。
ソフィアは慌てて今出したものをトートバックに戻し始めた。
「え、どうしたの?」
ルイがソフィアを不思議そうに見つめる。
『旦那!旦那がいるの!クリスマスに驚かせたくて、編んでること秘密にしてるから!』
「あ、そうか」
直ぐに察したルイもテーブルに広げたものをトートバックに一緒に放り込んでくれた。
こうしているうちに、近くまで来たクラピカと、バチン!と目が合う。
『うわっ、ク、クラピカ!』
ソフィアはトートバックに覆い被さる様にして、無理やり笑顔を作った。
ソフィアを見て一瞬驚いたクラピカも、なんだか気まずそうな表情を浮かべる。
少しの間、緩んだ視線を、小さな苦笑いと共にソフィアからそっと外したクラピカは、店員さんに何かを告げてきびすを返した。
あ、あれ、行っちゃうのか。
ソフィアが目を追うクラピカの背中の先に。
……え。
なんと、この前の美女、ローズさんがいた。
そして、クラピカはローズさんと短く言葉を交わすと二人はレストランから出て行った。
外の空気は澄んで、黒いほどに突き抜けた青い空の下、ソフィアの胸にはずっしりと暗雲がたれこめている。
本日もしっかりと授業中に編み物に取り組みつつも、ニット帽をぐるぐると編んでいると、逃げ場のない渦にのまれていくような不吉な錯覚に捕らわれ、途中何度も手が止まった。
あーあ、こんな暗~い紺色にするんじゃなかった。
余計に気持ちが暗くなる。
クラピカなら、赤や黄色だって似合ったはず。
クラピカ……。
その日の晩、早く帰宅したクラピカは「たまには私が作ろう」と夕飯のカレーを作ってくれていた。
カレーの匂いに包まれたリビングで、ソフィアはクラピカの横顔を眺めている。
クラピカ…やっぱりかっこいいなぁ////
思わず見とれちゃう…。
「ソフィア、すぐ温まるから」
クラピカが話しかけてきた。
『ひっ、う、うん』
二人掛けのダイニングテーブルに座り、キッチンに向かうクラピカに見とれていたソフィアは、とっさに声がひっくり返る。
「どうした?ソフィア」
クラピカが首をかしげてソフィアを見つめた。
『な、なんでも!カ、カレー美味しそうだなぁと思って』
クラピカに見とれてました、なんて言える訳ない。
「さあ、出来たぞ」
クラピカが柔らかな笑顔でカレーを出してくれる。
あぁ、やっぱり。
正面の方がもっと好き。
二人は向かい合ってカレーを食べ始めた。
『クラピカ、美味しい!!』
ソフィアはカレーをもりもり食べる。
トマトとアボカドのサラダも美味しくてパクパク食べた。
「そうか、よかった」
目を細めて笑うクラピカ。
「辛くないか?」
『うん、大丈夫』
あ、そういえばあんま辛くない。
わたしがあんまり辛いと食べられないから、辛さ控えめにしてくれたんだ。
『クラピカ、わたしに合わせて作ってくれたの?』
「そうだ、お前を中心に世界は回っているからな」
クラピカは、当然のように言った。
『アハハッ、なにそれ!』
なんて笑ってるのも、そのあたりまでだった。
ソフィアはふと、あの美女・ローズが頭をよぎった。
『…………』
聞いてみようかな…。
でも、なんて?
ローズさんとどんな関係なのって?
だけど、万が一、ホントに浮気だったらどうしよう。
だって1度ならず2度も二人のとこ見ちゃったわけだし。
クラピカだって男だもん。
バカで美人でもないわたしより、ああいうスラリとした美女に惹かれるに決まってる。
でも、そんなのやだ!!
やっぱり気になる。
聞いてみるか…。
そしたらずっと悶々としていた気持ちもスッキリするし。
だけど、もし、ほんとに浮気だったら?
まさか、「浮気してます」なんていうわけないから「ただの知り合いだよ」みたいなこと言ってごまかすんだろうか。
ああ、それ言われたら超最悪。
聞くの恐くなってきた……。
「ソフィア……ソフィア」
『う、な、なに??』
「どうしたんだ?」
『うん、べっ別に……?』
やっぱり気になる。聞こうかな…でも恐い。
「ソフィア、おかわりあるぞ」
でもやっぱり気になる。聞こうかな…でも恐い。
…けど!!
『クラピカとこないだ一緒に居たローズさんとはどういう関係なの!!』
聞いた!聞いちゃった!!
棒読みみたいになったけど、一気に言った!!
「…………」
クラピカとは言うと…
一瞬動きが止まり、それから気まずそうな表情を浮かべた。
そして。
「あの、別に何でもないんだ。同じ職場関係の…ただの知り合いだ」
『……!!』
出た。ただの知り合い。
『…………』
ショックすぎて次の言葉が出てこない。
クラピカは絶対浮気なんかしないって…信じてたのに…。
「…ソフィア」
すっかり無口になったソフィアに、クラピカが遠慮がちに口を開いた。
「今日、レストランに居ただろ。その時ソフィアと一緒に居たのって…」
一緒に?
あ!ルイさんか!
クラピカ、もしかして気にしてくれてた?
余りにもルイさんのこと男の人として意識していなかったから、うっかりしていた。
『あれはね、ルイさんって人で、わたしの編み…』
物の先生なんだけどクリスマスまでにマフラーと帽子編んでること秘密にしてるんだった!
『あの、別になんでもないの。ほら、…ただの知り合い』
「…………」
ちょっと、わたしも言ってるし!!
どうしよう、クラピカ黙っちゃったよ。
違うの違うの!へんな関係じゃないの!
わたしの編み物の先生なの先生!!
でも今は言えない…。
『…………』
「…………」
どうしよう…すっごく気まずい。
「ソフィア、おかわりはもういいのか?」
沈黙の向こうから、クラピカが空気を変えようとするみたいに言った。
『…うん、もうお腹いっぱい』
いつもはおかわりするんだけど、今日はもう食べられる心境じゃない。
「…………」
『…………』
……気まずいよぉ。
「…そういえばソフィア、クリスマスはどうするんだ?」
ドキン。
ふいにクラピカから素敵な言葉がこぼれた。
『クリスマス……』
「あぁ、ソフィアはどうしたい?何処か行きたいレストランがあるなら行ってもいいぞ」
『え……』
やっぱりわたし達二人で過ごすよね。
当然よね。
「恋人たちのクリスマス」だもん。
わたし達、新婚夫婦だもんね。
……ピンチなんて訪れないよね。
「ソフィア?どうする?」
……ローズさんとは、ホントにただの知り合いなんだよね。
『…………』
クリスマスはわたしと過ごすんだから、今は。
わたしの方が優位にいるのよね。
今は?わたしの方が?優位?
あれ??
それって、いずれは分からないってこと?
…まさかね。
「おい、ソフィア。聞いてるのか?」
『ちょっとクラピカ、黙ってて!』
「……はい」
わたしローズさんに負けたくない。
絶対に負けたくない!
クラピカは絶対に渡さない!!
わたしはクラピカの妻なんだから、もっとしっかりしないと!!
わたしの底力見せてあげる!!
ソフィアはひとり、ふつふつと対抗意識が芽生え、メラメラと闘争心が燃えてきた。
打倒・ローズ!!
しかし。
外見では明らかに勝敗は見えている。
絶世の美女だし、身長も170㎝くらいはあるんじゃないかな……。
それに…胸も巨乳だった。
たぶんFカップぐらいはあるかも。
わたしは身長160㎝だし、胸もCカップしかない。
これは認めざるを得ない。
わたしがショボすぎる…ピンチだ。
……外見で勝負にならないなら、中身で勝負するしかない。
そうだ。こういう時は胃袋だ。
料理が上手なお嫁さんなら浮気しないって聞いた事がある。
ここはクラピカの胃袋をがっちり掴めばいいんだ。
よし!!
『クラピカ‼』
「は、はい」
突然、鼻息を荒く切り出すソフィアに驚くクラピカ。
『クリスマスはわたしがごちそう作る!!』
ソフィアはバシッと宣言した。
「…ソフィアが?」
『うんっ!』
「料理苦手なんだろ、その日ぐらい買ってきたものでも…」
『大丈夫!!最高に美味しいお料理作ってあげるから!作らないと上達しないし!』
「……そうか」
クラピカは圧倒されたみたいに何度か頷く。
『じゃあクラピカ!クリスマスはそういう事で!』
「あ、ソフィア、ケーキは私が買ってこよう。どんなケーキがいい?」
あ、ケーキ!!
『うーんと、やっぱり生クリームとイチゴのケーキが一番好きかなぁ』
「分かった。それ買ってくる」
『うん、ありがと!』
「ソフィアのご馳走料理か。楽しみだな」
クラピカの目がキラキラしている。
予想外にクラピカは喜んでくれた。
『うん、楽しみにしててね!!』
と、一連の会話が滞りなく交わされ、クリスマスの約束が成立したが…
しまった……。
打倒・ローズに燃える余り、ついつい、我を忘れて自分の実力を見失っていた。
どうしよう……。
わたし、お料理ヘタクソだった。
二人で過ごす初めてのクリスマス。
ウキウキとウカレていたはずのクリスマスが、苦痛に変わりつつあった。
段々と迫りくるクリスマス。
編み物だけでも悪戦苦闘してるとゆーのに。
料理に自信のないわたしが、いきなりのクリスマスディナー。
ああ、なんでクリスマスディナー作るとか言っちゃったんだろ……。
クラピカが行きたいレストランに連れて行ってくれるって言ってんだから、お言葉に甘えておけばよかった。
そっちの方が絶対美味しいし。
絶対ロマンチックだし。
あー、でも今更後には引けないし。
ここは頑張るしかないか。
そして…クリスマスの前日。
クラピカが眠った後、ソフィアはクリスマスメニューの試作品を食べ、料理本を読みながらニット帽を編んだ。
そして、疲れがピークに達した頃、とうとう恋人たちの一大イベント、クリスマスを迎えることとなる。
next…〚後編へ〛