好きだと言えない
name change
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翌日
悟は校門で名前の帰りを待っていた
補助監督の柊に出会い彼女のスケジュールを
知ることが出来たからだ
朝からどんよりとした暗い雲が空一面を覆っていた
時刻は日没を過ぎていて
山奥の高専は一層気温が下がっていた
―――名前に会って何を言おうか
『今日、何の日か知ってる?』
『あ、悟誕生日だよね?』
『おー。ってかなんもないの?信じらんない俺、誕生日なのに』
『あるよ』
『どこにあんだよ?』
『今夜、悟に私をあげる』
―――いいねこれ!そのまま名前から抱き着いてきて深く口付けて、舌も口内も犯しまくって
あの胸を俺の体に押し付けて『部屋いこっか?』とか!!!
ベッドの上に転がして、服なんか全部取っ払って、手で胸を転がして、揉みまくって
『あ…んっ…さ、とるっ…んンっ』
―――名前が甘い声で俺の名前を呼んで…あ、やべ。勃ちそうってか勃ってきた
一台のセダンが校内に入ってきた
駐車場で止まった車から悟が待ち続けていた
人物が降りてきてゆっくりとこちらへ近づいてきた
「…よぅ」
「あれ?悟じゃん。お疲れ様。こんなところで何してるの?」
―――言うんだ。ちゃんと名前に
「別に?お前なんかに用なんかねーし。それともお前が俺に何か用があるっつーなら聞いてやってもいいけど?」
「別にないよ。じゃ、私報告書出して帰るから。じゃね」
―――え?なにそれ?ちょっと
「待てよ。俺に言う事あんじゃねーの?」
名前が不思議そうな顔をして悟を見上げる
悟はごくんと生唾を飲み込んだ
近くの街灯の明かりのみで薄暗い
悟はかがんで名前を覗き込む
その表情は彼の想像と異なり
キョトンとした後に明らかに不機嫌そうな顔をした
「しつこいなー何もないってば。今日デートだから急いでるんだけど」
「はぁ?!誰と行くんだよ?!ってかお前みたいなブサイクなチビとデートなんか行くやついんの?ありえねー!ってかそいつ趣味悪っっ」
「はぁ?!もういいからそこどいて!」
名前は悟の横をすっと通り過ぎた
すかさずその小さな後ろ姿を追った
「なぁ。今から行くの?」
「…」
「どこまで行くんだよ。暗ぇしあぶねーよ」
「…ブサイクなチビだから問題ありません」
「聞こえてんじゃん。なぁ名前」
「…」
「無視すんな」
「そっちこそ、急いでるって私、言ったよね?」
「なぁ」
とうとう校舎内にある術師の使う執務室まで着いてきた悟に
名前は振り向いて背後にいた大男を見上げた
「うるさいし、しつこい。いったいなんなの?」
「…俺にそんなこと言うのお前位だよ」
「こっちはまだ仕事中なの!」
そう言ってドアノブに手をかけた
その手首を悟は掴んで無理矢理振り向かせた
「お前、本当に彼氏いんの?そいつどこの誰?非術師?」
「…なんであんたに言わなきゃいけないの?」
「いいから答えろ」
思わず掴んでいる手に力が入る
声こそ上がらなかったが名前の表情が痛みで歪んだ
―――こんな事したい訳じゃない。言いたいわけじゃない。
そんな顔させたい訳じゃないのに
「名前はそいつの事本気で好きなの?」
「…好きだって言ったら?」
―――どこのどいつだよ。名前の隣にいて、こいつの笑顔も何もかも独り占めしてるとか
そんなの許せるわけねーし。知らねー男に笑いかけるこいつも
「許せねー」
「さっ…っんぅ」
悟がそのまま手首を引き寄せて
もう片方の手を後頭部に回すと
無理矢理にその唇を塞いだ
パシン
乾いた音
体を起こして彼女を見下ろすと
泣きそうに顔を歪めた名前がいて
頬の痛みに彼女に叩かれたと理解した
「五条、欲求不満で遊びたいなら他でやれ」
呆然としている隙に
扉の向こうへ吸い込まれるように彼女が消えて
かちゃりと鍵のかかった音が響いた
「俺…誕生日なのに。なにやってんだろ…」
.
悟は校門で名前の帰りを待っていた
補助監督の柊に出会い彼女のスケジュールを
知ることが出来たからだ
朝からどんよりとした暗い雲が空一面を覆っていた
時刻は日没を過ぎていて
山奥の高専は一層気温が下がっていた
―――名前に会って何を言おうか
『今日、何の日か知ってる?』
『あ、悟誕生日だよね?』
『おー。ってかなんもないの?信じらんない俺、誕生日なのに』
『あるよ』
『どこにあんだよ?』
『今夜、悟に私をあげる』
―――いいねこれ!そのまま名前から抱き着いてきて深く口付けて、舌も口内も犯しまくって
あの胸を俺の体に押し付けて『部屋いこっか?』とか!!!
ベッドの上に転がして、服なんか全部取っ払って、手で胸を転がして、揉みまくって
『あ…んっ…さ、とるっ…んンっ』
―――名前が甘い声で俺の名前を呼んで…あ、やべ。勃ちそうってか勃ってきた
一台のセダンが校内に入ってきた
駐車場で止まった車から悟が待ち続けていた
人物が降りてきてゆっくりとこちらへ近づいてきた
「…よぅ」
「あれ?悟じゃん。お疲れ様。こんなところで何してるの?」
―――言うんだ。ちゃんと名前に
「別に?お前なんかに用なんかねーし。それともお前が俺に何か用があるっつーなら聞いてやってもいいけど?」
「別にないよ。じゃ、私報告書出して帰るから。じゃね」
―――え?なにそれ?ちょっと
「待てよ。俺に言う事あんじゃねーの?」
名前が不思議そうな顔をして悟を見上げる
悟はごくんと生唾を飲み込んだ
近くの街灯の明かりのみで薄暗い
悟はかがんで名前を覗き込む
その表情は彼の想像と異なり
キョトンとした後に明らかに不機嫌そうな顔をした
「しつこいなー何もないってば。今日デートだから急いでるんだけど」
「はぁ?!誰と行くんだよ?!ってかお前みたいなブサイクなチビとデートなんか行くやついんの?ありえねー!ってかそいつ趣味悪っっ」
「はぁ?!もういいからそこどいて!」
名前は悟の横をすっと通り過ぎた
すかさずその小さな後ろ姿を追った
「なぁ。今から行くの?」
「…」
「どこまで行くんだよ。暗ぇしあぶねーよ」
「…ブサイクなチビだから問題ありません」
「聞こえてんじゃん。なぁ名前」
「…」
「無視すんな」
「そっちこそ、急いでるって私、言ったよね?」
「なぁ」
とうとう校舎内にある術師の使う執務室まで着いてきた悟に
名前は振り向いて背後にいた大男を見上げた
「うるさいし、しつこい。いったいなんなの?」
「…俺にそんなこと言うのお前位だよ」
「こっちはまだ仕事中なの!」
そう言ってドアノブに手をかけた
その手首を悟は掴んで無理矢理振り向かせた
「お前、本当に彼氏いんの?そいつどこの誰?非術師?」
「…なんであんたに言わなきゃいけないの?」
「いいから答えろ」
思わず掴んでいる手に力が入る
声こそ上がらなかったが名前の表情が痛みで歪んだ
―――こんな事したい訳じゃない。言いたいわけじゃない。
そんな顔させたい訳じゃないのに
「名前はそいつの事本気で好きなの?」
「…好きだって言ったら?」
―――どこのどいつだよ。名前の隣にいて、こいつの笑顔も何もかも独り占めしてるとか
そんなの許せるわけねーし。知らねー男に笑いかけるこいつも
「許せねー」
「さっ…っんぅ」
悟がそのまま手首を引き寄せて
もう片方の手を後頭部に回すと
無理矢理にその唇を塞いだ
パシン
乾いた音
体を起こして彼女を見下ろすと
泣きそうに顔を歪めた名前がいて
頬の痛みに彼女に叩かれたと理解した
「五条、欲求不満で遊びたいなら他でやれ」
呆然としている隙に
扉の向こうへ吸い込まれるように彼女が消えて
かちゃりと鍵のかかった音が響いた
「俺…誕生日なのに。なにやってんだろ…」
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