好きだと言えない
name change
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あれから2週間
悟は名前に会えないでいた
あの日医務室で悟は
彼女のベッドサイドにスツールを寄せて座っていた
ずっと彼女の寝顔を見ていたのだが
いつの間にか眠ってしまっていた
明け方目を覚ました悟は
彼女の熱が下がったのを確認してから
静かに部屋を後にした
ーーー名前の寝顔可愛かったな。
「おい、五条!聞いてる?」
「ん?なんだよ、うるせーな」
「悟、なにニヤニヤしてるんだい?名前さんとなにかあった?」
「なーんも。ってかあれから会ってねーし」
机に肘をつき不貞腐れている悟は
2人の意味ありげな視線を感じた
「なんだよ。2人揃って。俺の顔になんかついてる?」
「いや。五条がキモイなと」
「硝子、もう少しオブラートに包んであげないと。悟が可哀想だよ。」
含みをもった2人の口振りにイライラする
「っんだよ!2人そろって!!」
「いや?名前さんが可哀想だなーと思って」
「硝子、人を好きになるのはその人の自由だよ?」
「で?五条は名前さんに告白いつすんの?」
ガタンっ
硝子の言葉に悟は勢いよく席を立った
「告白~?そんなんじゃねーし!!お前らばっかじゃねーの?」
悟の人生においてこんなに気になる人は
彼女が初めてだった
でもそれを認めたくない自分もいる
ましてや自分からそれを告げるとか考えられない
そもそも「告白」とは何を言えばいいのかなんてわからない
「…絶対いやだ。それに」
「それに、なんだい?言ってごらん?」
「俺、告白ってされたことあってもしたことねーもん。めんどくせー」
机に肘をついて2人の様子を見ていた
硝子は一言「やっぱクズだな」と呟いた
ーーー
ーーーーー
ーーー
悟は任務帰り寮の玄関から部屋に戻る途中
談話室に同級生の姿をみかけて声をかけた
「あーー寒かった。おまえらこんなとこで何してんのー?」
「やあおかえり。遅かったね」
「任務自体はすぐ終わったっつーの。現場が遠かったんだよ」
談話室のテーブルにはお菓子がひろげられており
TV画面からは映画が流れていた
数か月前に話題になっていた映画だ
この2人で映画鑑賞なんて珍しいと悟は思ったが
どうやらそうじゃないらしい
「もうこの際本人に聞いちゃえばいいじゃん。めんどくさい」
「硝子、まったく…悟。聞きたいことがあるんだが」
「ん。なに?」
テーブルにひろげられていたお菓子を
勝手につまみながらそう悟が答えると
どうやら2人は自分の誕生日プレゼントについて
話していたみたいだった
「だって五条って何が欲しいかよくわかんないじゃん」
「まあね。俺、なんでも持ってるしー」
「そもそも明日だしね。用意できるものは限られてるんだけどね」
「もうコンビニスイーツでいい?めんどくさい。夏油買ってきといて」
「悟もそれで構わないかい?」
「おー。肉まんとピザまんもつけといて」
悟の答えを聞くとひらひらと手を振りながら
硝子は部屋へと戻っていった
「なぁ傑。名前は俺の誕生日なにくれんのかな?硝子ん時、あいつなんかもらってたじゃん」
名前と再開して数か月
これと言って進展はない
後輩として多少可愛がってもらっている気はするものの
未だに個人的に連絡すら取ったことがなかった
「悟、一つ聞いてもいいかな?」
「んだよ?」
「自分の誕生日名前さんに伝えたことあった?」
「は?言わなくても向こうからくれるもんだろ?」
そんなセリフを聞き盛大に傑はため息をついた
「硝子の時は彼女がたまたま誕生日の話をしていたらしいよ?」
「は?」
「そもそも名前さんが悟の誕生日なんて知るわけもないし、わざわざ祝う義理は無いと思うんだけど。そもそも悟は彼女の誕生日まで把握してるのかい?」
「…知らねー」
ソファーに座り天井を仰ぐ同級生に傑は静かに助言した
「悟が告白しないっていうならそれでいいと思うけど。今のままじゃ悟が名前さんに好意を持っている事すら伝わんないだろうね」
「…別にそう言うんじゃねーし」
「はいはいそういう事にしておくよ。で、名前さん彼氏いるかもしれないし。悟は確認とかしたのかな?」
「傑、今、なんて?」
「いやだから、彼氏いるのか、フリーなのか確かめたのかって」
「え?ちょっと待て。あいつに彼氏いねーだろ。そもそも俺意外の誰かといるなんて考えらんね―し。いたらそいつボコる」
目の前の同級生は再び大きなため息を吐いた
悟は全くその意味を掴めない
「だってそうだろ?俺よりこの業界で家柄もあって、権力も金もあっていい男なんかいるわけねーじゃん」
「悟、そういうところだよ」
「なにがだよ!」
「…あとで後悔しても知らないよ?」
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悟は名前に会えないでいた
あの日医務室で悟は
彼女のベッドサイドにスツールを寄せて座っていた
ずっと彼女の寝顔を見ていたのだが
いつの間にか眠ってしまっていた
明け方目を覚ました悟は
彼女の熱が下がったのを確認してから
静かに部屋を後にした
ーーー名前の寝顔可愛かったな。
「おい、五条!聞いてる?」
「ん?なんだよ、うるせーな」
「悟、なにニヤニヤしてるんだい?名前さんとなにかあった?」
「なーんも。ってかあれから会ってねーし」
机に肘をつき不貞腐れている悟は
2人の意味ありげな視線を感じた
「なんだよ。2人揃って。俺の顔になんかついてる?」
「いや。五条がキモイなと」
「硝子、もう少しオブラートに包んであげないと。悟が可哀想だよ。」
含みをもった2人の口振りにイライラする
「っんだよ!2人そろって!!」
「いや?名前さんが可哀想だなーと思って」
「硝子、人を好きになるのはその人の自由だよ?」
「で?五条は名前さんに告白いつすんの?」
ガタンっ
硝子の言葉に悟は勢いよく席を立った
「告白~?そんなんじゃねーし!!お前らばっかじゃねーの?」
悟の人生においてこんなに気になる人は
彼女が初めてだった
でもそれを認めたくない自分もいる
ましてや自分からそれを告げるとか考えられない
そもそも「告白」とは何を言えばいいのかなんてわからない
「…絶対いやだ。それに」
「それに、なんだい?言ってごらん?」
「俺、告白ってされたことあってもしたことねーもん。めんどくせー」
机に肘をついて2人の様子を見ていた
硝子は一言「やっぱクズだな」と呟いた
ーーー
ーーーーー
ーーー
悟は任務帰り寮の玄関から部屋に戻る途中
談話室に同級生の姿をみかけて声をかけた
「あーー寒かった。おまえらこんなとこで何してんのー?」
「やあおかえり。遅かったね」
「任務自体はすぐ終わったっつーの。現場が遠かったんだよ」
談話室のテーブルにはお菓子がひろげられており
TV画面からは映画が流れていた
数か月前に話題になっていた映画だ
この2人で映画鑑賞なんて珍しいと悟は思ったが
どうやらそうじゃないらしい
「もうこの際本人に聞いちゃえばいいじゃん。めんどくさい」
「硝子、まったく…悟。聞きたいことがあるんだが」
「ん。なに?」
テーブルにひろげられていたお菓子を
勝手につまみながらそう悟が答えると
どうやら2人は自分の誕生日プレゼントについて
話していたみたいだった
「だって五条って何が欲しいかよくわかんないじゃん」
「まあね。俺、なんでも持ってるしー」
「そもそも明日だしね。用意できるものは限られてるんだけどね」
「もうコンビニスイーツでいい?めんどくさい。夏油買ってきといて」
「悟もそれで構わないかい?」
「おー。肉まんとピザまんもつけといて」
悟の答えを聞くとひらひらと手を振りながら
硝子は部屋へと戻っていった
「なぁ傑。名前は俺の誕生日なにくれんのかな?硝子ん時、あいつなんかもらってたじゃん」
名前と再開して数か月
これと言って進展はない
後輩として多少可愛がってもらっている気はするものの
未だに個人的に連絡すら取ったことがなかった
「悟、一つ聞いてもいいかな?」
「んだよ?」
「自分の誕生日名前さんに伝えたことあった?」
「は?言わなくても向こうからくれるもんだろ?」
そんなセリフを聞き盛大に傑はため息をついた
「硝子の時は彼女がたまたま誕生日の話をしていたらしいよ?」
「は?」
「そもそも名前さんが悟の誕生日なんて知るわけもないし、わざわざ祝う義理は無いと思うんだけど。そもそも悟は彼女の誕生日まで把握してるのかい?」
「…知らねー」
ソファーに座り天井を仰ぐ同級生に傑は静かに助言した
「悟が告白しないっていうならそれでいいと思うけど。今のままじゃ悟が名前さんに好意を持っている事すら伝わんないだろうね」
「…別にそう言うんじゃねーし」
「はいはいそういう事にしておくよ。で、名前さん彼氏いるかもしれないし。悟は確認とかしたのかな?」
「傑、今、なんて?」
「いやだから、彼氏いるのか、フリーなのか確かめたのかって」
「え?ちょっと待て。あいつに彼氏いねーだろ。そもそも俺意外の誰かといるなんて考えらんね―し。いたらそいつボコる」
目の前の同級生は再び大きなため息を吐いた
悟は全くその意味を掴めない
「だってそうだろ?俺よりこの業界で家柄もあって、権力も金もあっていい男なんかいるわけねーじゃん」
「悟、そういうところだよ」
「なにがだよ!」
「…あとで後悔しても知らないよ?」
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