好きだと言えない
name change
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あれから数日が過ぎて
数件の任務の後、悟が寮に帰ってくると
共有スペースの冷蔵庫の前に硝子がいた
「こんな時間に食うと太るぞー」
彼女の後姿にそう声をかけると
硝子は怪訝そうな表情で悟を見た
「食べないよ。もう食べたもん」
「なに食ったんだよ。俺、腹減ったんだけど」
「ケーキあるよ。名前さんからの差し入れ。クズどもにお礼だって。ついさっき帰ったとこ」
悟は長いコンパスでズカズカと硝子に歩み寄り
その腕をつかんで声を荒げた
「名前起きたのか?!さっきっていつだよ?!」
「んー?2,3分前?」
それだけ聞くと玄関へと悟は走り出した
寮を出て携帯を取り出すと
今まで連絡したことのない人物の名前が
ディスプレイに浮かび上がった
呼び出し音が聞こえる
それだけの事なのに
悟の鼓動はドクドクと早くなっていく
『はい。天神です』
見知らぬ着信だからかいつもより丁寧で綺麗な声色
思わず悟は声を失っていると携帯の向こうで
訝し気な声がして悟はあわてて声を出した
「…俺。五条悟」
『え?悟?びっくりした―。誰からの電話かと「お前、今、どこ?」え?今?高専』
「高専のどこかって聞いてんの」
『どこって駐車場。今から帰るところで』
「すぐ行くからそこで待ってろ」
それだけ伝えると一方的に通話を切り
悟は駐車場へ向かって走りだした
名前がいる
名前に会える
あの日から任務に追われていても
日に1回は医務室へと顔を出していた
今朝行った時には相変わらず寝たままだった
今日はその後忙しくて寄ることが出来ず
寮に寄ってからまた行くつもりでいた
高専内は夜の街灯に照らされていても暗い
暗闇の中遠目に白いMINIをみつけた
その横に小さく人影が浮かび上がっている
―――何を言おう。お前に伝えたいことがいっぱいある
いっぱいあるんだ、名前
「名前っお前、起きたなら起きたって言え!連絡くらい出来んだろクソチビ!!」
―――あぁ。こんな事が言いたい訳じゃねぇー
「なによそれ。せっかくクリスマスだし、お礼にってケーキまで差し入れしたのに」
「クリスマス?」
「そうだよ?今日24日じゃん」
悟は不機嫌な顔をしながら
名前に近寄って彼女を見下ろした
「へぇ。すげータイミングで目覚めたな。イブだしこの後デートってわけ?」
―――こっちは死ぬほど心配してたっつーのに
「気に入らねぇ」
「は?この後は帰るだけだよ?お昼に目覚めたばっかりだし、流石に出歩かないよ」
「じゃあそいつ、お前の家に来んの?」
「そいつって誰?誰とも約束してないけど」
―――イブだっつーのに放置かよ。見舞いにも来ねーし。知らないだけかもしらねーけど
彼氏らしい人物との約束がないという事に
少しだけ満足し
彼女を覗き込みながらある提案を持ちかけた
「予定ないなら飯連れてけ。俺腹減ってんだわ。誰かさんの身代わりで朝から晩まで任務だったから」
「あーごめんね。まさかあんなに寝込むとは思ってなくて。傑も行ってくれてたんでしょ?どうせなら2人とも連れてくよ」
「傑は帰ってきてねーよ。帰り道の途中、駅で降りてった」
イブだからだったのかと
どっかの女の元へ行ったであろう相方の行動に
悟は今更ながら気が付いた
「いいけど、ケーキは?」
「明日食う。朝ごはんにする」
「朝ごはんって。ま、仕方ない、行きますか」
乗ってと言いながら名前は白のMINIの運転席の扉を開けたので
悟も助手席に回って扉を開けて乗り込んだ
彼女の車はカスタマイズされているのか
ミラーの部分だけピンクだ
白にピンク、彼女らしい可愛い車だと思った
「どこ行く?って言っても、この時間この辺だとファミレスとかラーメン屋くらいしか開いてないかなぁ」
「ファミレスでいいよ。そういえばお前、飯食ったの?」
「んーん。夜はまだ。お昼ご飯遅かったから」
「ちゃんと食えよ。またぶっ倒れても今度は知らねーぞ」
山奥の道を何度もカーブしながら下っていく
クリスマスイブに名前と2人でドライブとか
まるでデートみたいだと思い
悟は窓の外を見ながら
にやける頬を彼女に見られないように隠した
.
数件の任務の後、悟が寮に帰ってくると
共有スペースの冷蔵庫の前に硝子がいた
「こんな時間に食うと太るぞー」
彼女の後姿にそう声をかけると
硝子は怪訝そうな表情で悟を見た
「食べないよ。もう食べたもん」
「なに食ったんだよ。俺、腹減ったんだけど」
「ケーキあるよ。名前さんからの差し入れ。クズどもにお礼だって。ついさっき帰ったとこ」
悟は長いコンパスでズカズカと硝子に歩み寄り
その腕をつかんで声を荒げた
「名前起きたのか?!さっきっていつだよ?!」
「んー?2,3分前?」
それだけ聞くと玄関へと悟は走り出した
寮を出て携帯を取り出すと
今まで連絡したことのない人物の名前が
ディスプレイに浮かび上がった
呼び出し音が聞こえる
それだけの事なのに
悟の鼓動はドクドクと早くなっていく
『はい。天神です』
見知らぬ着信だからかいつもより丁寧で綺麗な声色
思わず悟は声を失っていると携帯の向こうで
訝し気な声がして悟はあわてて声を出した
「…俺。五条悟」
『え?悟?びっくりした―。誰からの電話かと「お前、今、どこ?」え?今?高専』
「高専のどこかって聞いてんの」
『どこって駐車場。今から帰るところで』
「すぐ行くからそこで待ってろ」
それだけ伝えると一方的に通話を切り
悟は駐車場へ向かって走りだした
名前がいる
名前に会える
あの日から任務に追われていても
日に1回は医務室へと顔を出していた
今朝行った時には相変わらず寝たままだった
今日はその後忙しくて寄ることが出来ず
寮に寄ってからまた行くつもりでいた
高専内は夜の街灯に照らされていても暗い
暗闇の中遠目に白いMINIをみつけた
その横に小さく人影が浮かび上がっている
―――何を言おう。お前に伝えたいことがいっぱいある
いっぱいあるんだ、名前
「名前っお前、起きたなら起きたって言え!連絡くらい出来んだろクソチビ!!」
―――あぁ。こんな事が言いたい訳じゃねぇー
「なによそれ。せっかくクリスマスだし、お礼にってケーキまで差し入れしたのに」
「クリスマス?」
「そうだよ?今日24日じゃん」
悟は不機嫌な顔をしながら
名前に近寄って彼女を見下ろした
「へぇ。すげータイミングで目覚めたな。イブだしこの後デートってわけ?」
―――こっちは死ぬほど心配してたっつーのに
「気に入らねぇ」
「は?この後は帰るだけだよ?お昼に目覚めたばっかりだし、流石に出歩かないよ」
「じゃあそいつ、お前の家に来んの?」
「そいつって誰?誰とも約束してないけど」
―――イブだっつーのに放置かよ。見舞いにも来ねーし。知らないだけかもしらねーけど
彼氏らしい人物との約束がないという事に
少しだけ満足し
彼女を覗き込みながらある提案を持ちかけた
「予定ないなら飯連れてけ。俺腹減ってんだわ。誰かさんの身代わりで朝から晩まで任務だったから」
「あーごめんね。まさかあんなに寝込むとは思ってなくて。傑も行ってくれてたんでしょ?どうせなら2人とも連れてくよ」
「傑は帰ってきてねーよ。帰り道の途中、駅で降りてった」
イブだからだったのかと
どっかの女の元へ行ったであろう相方の行動に
悟は今更ながら気が付いた
「いいけど、ケーキは?」
「明日食う。朝ごはんにする」
「朝ごはんって。ま、仕方ない、行きますか」
乗ってと言いながら名前は白のMINIの運転席の扉を開けたので
悟も助手席に回って扉を開けて乗り込んだ
彼女の車はカスタマイズされているのか
ミラーの部分だけピンクだ
白にピンク、彼女らしい可愛い車だと思った
「どこ行く?って言っても、この時間この辺だとファミレスとかラーメン屋くらいしか開いてないかなぁ」
「ファミレスでいいよ。そういえばお前、飯食ったの?」
「んーん。夜はまだ。お昼ご飯遅かったから」
「ちゃんと食えよ。またぶっ倒れても今度は知らねーぞ」
山奥の道を何度もカーブしながら下っていく
クリスマスイブに名前と2人でドライブとか
まるでデートみたいだと思い
悟は窓の外を見ながら
にやける頬を彼女に見られないように隠した
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