純愛
name change
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もうちょっと近づいたら
鼻と鼻が付いてしまいそうな距離
「で、名前は何が嬉しいの?僕と一緒に居れる事だったりしたら嬉しいんだけどー?」
「あー風呂上がりのビールがあって最高だなぁって」
「ふーん。あ、硝子が置いてったウィスキーもあるよ?飲む?」
悟がキッチンカウンターへと向かって歩いて行く
その後ろ姿に思わず名前は声に出してしまった
「硝子…?」
悟が耳ざとくその声を拾い笑い声をあげた
「ははっ 硝子はそんなんじゃないよ。同級生で今は同僚。明日にでも紹介するよ、きっと名前と気が合うと思うよ?」
同級生で同僚
悟にその気がなくても彼女の方は…?
もともと歳の差にコンプレックスがある名前は
何でもない振りをしながらも
正直気になってしまった
「はい、水割りで良かった?」
「うん、ありがと悟」
おしゃれな薄いロックグラス
お酒をたしなむ人じゃなければ家にはないであろう
思わずグラスをじっと見ていると
「なーに?もしかして妬いてくれてんの?」
「ちがっ」
「へへーっかわいー。ほんと、硝子とはなんもないしあいつに言ったら爆笑されるよ。」
悟がコーラを持って隣に腰を下ろし
長い腕が触れそうな距離で背もたれ越しに
名前の体にまわされた
「そんなに警戒しないでよ。名前の気持ちが決まるまで待つよ。12年も待ったんだ、もうちょい待てるくらいは大人になったつもりだよ?」
「うん…ごめ「こらっ謝らない」…うん」
「明日は午後からにしてるからちょっとだけ夜更かししよう?僕も名前の事いろいろ聞きたいし、名前も聞きたいことあるでしょ?」
そう言って微笑んだ悟は
本当に穏やかに笑っていた
名前がなにを話そうか迷っていると
悟から戻ってからの事を話し出した
同級生との学生生活や
卒業後一緒にみんなで高専で働いている事
さっき出てきた硝子さんと傑君には明日会えるらしい
あとは五条家
本家の跡取りだった悟は当主になったらしい
その年で当主は凄いのか普通なのかが
いまいち名前にはわからなかった
「さんざんお見合いって言われてきたけど、全部断ってる」
「それって…」
「もちろん名前がいいから。ま、そこは追々ね。僕がなんとでもするよ…ってまだ返事聞いてないのにまた煽っちゃったね。ごめん気にしないで?」
悟は真剣だ
そんなのあの京都の時から分かってるはずだ
ーーー臆病なのは私の方
「ねえ悟。悟は本当に私でいいの?」
「…は?」
名前が勇気を出して聞いた言葉に
気の抜けた呆れたような返事が返ってきた
「こっちで12年も経ってるんでしょう?悟の中で私が美化されてない?」
「特に取柄もない、美人でもスタイルが良いわけでもない、普通の…むしろこっち来たら何も持ってないから今普通以下だよ?悟だったらもっと若くて可愛くてスタイル良くって取柄やそれこそ家柄がいい人いるんじゃないかな。こんなおばさんじゃなくてさ」
「…ねぇ、それ。本気で言ってる?」
急に声のトーンが変わったので
思わず横の悟に視線を移すと
さっきまでの笑みが消えていた
「答えろよ名前。それ、本気で言ってんの?」
なにか怒らせるようなことを言ったのだろうか?
名前には見当が付かなかったが
思っていたことを言ったので首を一度だけ縦に振った
「僕の事を考えてそうな口振りだけど、それなんなの?やめてくんない?」
「僕だって12年の間、何度も何度も考えたよ。他でいいだろ、いっぱいいるだろうって。何人の女と付き合ったかもわかんねー。でも、全部違う名前じゃない。だからずっとそっちへ行く方法を探してたし、本気で全部捨ててこっちから行くつもりだった」
「地位とか見た目とか関係ねーの。名前がいい。名前じゃなきゃやだ」
まっすぐに腕が伸びてきて
気が付けば悟に抱きしめられていた
「年の事、言うなよ。それは僕が気にしてるとこ」
「…うん」
「自分で卑下もしないで。それ僕の趣味疑ってんのと一緒」
「…うん」
「時間…かかり過ぎちゃってごめん。色々ケリつけなきゃなんないこともあったから…って終わってないんだけど。これからは名前と一緒だからゆっくりやる」
「…うん」
「で?名前自身はどう思ってんの僕の事。結婚とかはこの際置いといていいからさ。名前の今の気持ちをちゃんとお前の口から聞きたい。じゃないと僕、勝手にうぬぼれちゃうよ?こうしてても拒絶されないしー」
「…」
「おい、ここまで来て黙秘は認めませーん」
悟の胸に手を置いて少し押すと
ゆっくりと腕が緩められてお互いの顔が見えた
悟は私が言うまで背中に回ったままのの手は
離さないんだろうなと思った
「悟が好き」
綺麗な蒼い瞳が細められて
満面の笑みってこういう事をいうのかな
なんてどうでもいいことが名前の脳裏に浮かんだ
.
鼻と鼻が付いてしまいそうな距離
「で、名前は何が嬉しいの?僕と一緒に居れる事だったりしたら嬉しいんだけどー?」
「あー風呂上がりのビールがあって最高だなぁって」
「ふーん。あ、硝子が置いてったウィスキーもあるよ?飲む?」
悟がキッチンカウンターへと向かって歩いて行く
その後ろ姿に思わず名前は声に出してしまった
「硝子…?」
悟が耳ざとくその声を拾い笑い声をあげた
「ははっ 硝子はそんなんじゃないよ。同級生で今は同僚。明日にでも紹介するよ、きっと名前と気が合うと思うよ?」
同級生で同僚
悟にその気がなくても彼女の方は…?
もともと歳の差にコンプレックスがある名前は
何でもない振りをしながらも
正直気になってしまった
「はい、水割りで良かった?」
「うん、ありがと悟」
おしゃれな薄いロックグラス
お酒をたしなむ人じゃなければ家にはないであろう
思わずグラスをじっと見ていると
「なーに?もしかして妬いてくれてんの?」
「ちがっ」
「へへーっかわいー。ほんと、硝子とはなんもないしあいつに言ったら爆笑されるよ。」
悟がコーラを持って隣に腰を下ろし
長い腕が触れそうな距離で背もたれ越しに
名前の体にまわされた
「そんなに警戒しないでよ。名前の気持ちが決まるまで待つよ。12年も待ったんだ、もうちょい待てるくらいは大人になったつもりだよ?」
「うん…ごめ「こらっ謝らない」…うん」
「明日は午後からにしてるからちょっとだけ夜更かししよう?僕も名前の事いろいろ聞きたいし、名前も聞きたいことあるでしょ?」
そう言って微笑んだ悟は
本当に穏やかに笑っていた
名前がなにを話そうか迷っていると
悟から戻ってからの事を話し出した
同級生との学生生活や
卒業後一緒にみんなで高専で働いている事
さっき出てきた硝子さんと傑君には明日会えるらしい
あとは五条家
本家の跡取りだった悟は当主になったらしい
その年で当主は凄いのか普通なのかが
いまいち名前にはわからなかった
「さんざんお見合いって言われてきたけど、全部断ってる」
「それって…」
「もちろん名前がいいから。ま、そこは追々ね。僕がなんとでもするよ…ってまだ返事聞いてないのにまた煽っちゃったね。ごめん気にしないで?」
悟は真剣だ
そんなのあの京都の時から分かってるはずだ
ーーー臆病なのは私の方
「ねえ悟。悟は本当に私でいいの?」
「…は?」
名前が勇気を出して聞いた言葉に
気の抜けた呆れたような返事が返ってきた
「こっちで12年も経ってるんでしょう?悟の中で私が美化されてない?」
「特に取柄もない、美人でもスタイルが良いわけでもない、普通の…むしろこっち来たら何も持ってないから今普通以下だよ?悟だったらもっと若くて可愛くてスタイル良くって取柄やそれこそ家柄がいい人いるんじゃないかな。こんなおばさんじゃなくてさ」
「…ねぇ、それ。本気で言ってる?」
急に声のトーンが変わったので
思わず横の悟に視線を移すと
さっきまでの笑みが消えていた
「答えろよ名前。それ、本気で言ってんの?」
なにか怒らせるようなことを言ったのだろうか?
名前には見当が付かなかったが
思っていたことを言ったので首を一度だけ縦に振った
「僕の事を考えてそうな口振りだけど、それなんなの?やめてくんない?」
「僕だって12年の間、何度も何度も考えたよ。他でいいだろ、いっぱいいるだろうって。何人の女と付き合ったかもわかんねー。でも、全部違う名前じゃない。だからずっとそっちへ行く方法を探してたし、本気で全部捨ててこっちから行くつもりだった」
「地位とか見た目とか関係ねーの。名前がいい。名前じゃなきゃやだ」
まっすぐに腕が伸びてきて
気が付けば悟に抱きしめられていた
「年の事、言うなよ。それは僕が気にしてるとこ」
「…うん」
「自分で卑下もしないで。それ僕の趣味疑ってんのと一緒」
「…うん」
「時間…かかり過ぎちゃってごめん。色々ケリつけなきゃなんないこともあったから…って終わってないんだけど。これからは名前と一緒だからゆっくりやる」
「…うん」
「で?名前自身はどう思ってんの僕の事。結婚とかはこの際置いといていいからさ。名前の今の気持ちをちゃんとお前の口から聞きたい。じゃないと僕、勝手にうぬぼれちゃうよ?こうしてても拒絶されないしー」
「…」
「おい、ここまで来て黙秘は認めませーん」
悟の胸に手を置いて少し押すと
ゆっくりと腕が緩められてお互いの顔が見えた
悟は私が言うまで背中に回ったままのの手は
離さないんだろうなと思った
「悟が好き」
綺麗な蒼い瞳が細められて
満面の笑みってこういう事をいうのかな
なんてどうでもいいことが名前の脳裏に浮かんだ
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