純愛
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ーーー
ーーーーー
こっちに来てから約1年が過ぎ
名前と悟の生活も高専での仕事も慣れてきた
あれからは穏やか?な日々が続いている
桔梗は謹慎になったものの処罰は免れた
当の本人も被害者に近いという判断だった
あの男の安否は不明
誰かが背後で誘導している可能性も否めなかったが
証拠は何一つ上がってこなかったので事件はお蔵入りに近い
そんな中
2人は出張で北海道に来ていた
「サクッと終わらせるって、本当に一瞬だったねぇ。これ、私来た意味ある?」
「あるある!これからが本番だから!」
「本番?」
「行くでしょ?海鮮食い倒れツアー!!」
少し先を歩いていた悟が
サングラスを少しずらして
名前を見ながらいたずらっぽく笑った
『今度は北海道で海鮮食い倒れに行こう』
あの京都での記憶がフラッシュバックした
名前にとって4年前の記憶でも
時間軸の異なっていた悟にとって13年前のものになる
「ほら、おいで」
差し伸ばされた手を通り過ぎて
名前から悟に抱き着いた
「覚えててくれたの?」
「当たり前でしょ?約束したじゃん。沖縄にも宇治にも行こうね。あ、その前に」
悟がポケットから小さな箱を取り出して
名前の目の前で開いた
「へへーっ これはディナーの時って思ってたんだけど、今渡したくなっちゃった」
「え?これって…」
「名前お誕生日おめでとう。あと、そろそろ僕と結婚しない?」
箱の中には名前好みのシンプルなエンゲージリング
名前の誕生日は明日だ
「悟、フライング過ぎない?」
「えーーっだってさっき僕に飛びついてきた名前が可愛いかったんだもん。はい、左手貸してー?」
名前が返事をするよりも早く彼女の手を取り
左手の薬指に指輪をはめた
「うん。似合ってるよ。さすが僕。サイズもぴったり」
「…」
「なんかリアクションしてよ?で、さっきの答えは?言っとくけど「YES」か「はい」か「喜んで」以外は受け付けないよ?」
「それ、全部肯定じゃん」
「当たり前でしょ?だって名前、僕の事大好きでしょ?まぁ僕の方が名前の事好きだと思うけどねー」
「で?答えは?」
「えー。どうしようかなぁ」
「え?マジ?いや、それはないでしょ?…ん?なに?」
悟のコートの裾を引っ張って
小声で名前が何かを言うと
彼は聞こうとして身を屈めて耳を寄せる
その隙に悟の襟元を掴んで名前から唇を奪った
「隙あり!」
「え?なにそれ!めっちゃ可愛いんだけど!!てかそれ、僕と結婚してくれるってことでいいんだよね?」
悟が名前を抱き上げるといつもと目線が逆転し
名前が青い瞳を見下ろした
その瞳が細められ青の面積が少なくなる
いつも、いつでも悟はこうやって名前を見てくれていた
「悟のその表情 、私の事好きで好きでたまらないって表情 してる」
「しょうがないじゃん。実際そうなんだもん」
「名家の貴方になにも持ってない私が言うのはなんだけど。悟、私と結婚してくれる?」
「喜んで。僕が何もかも持ってるから、お前は手ぶらでいいんだよ」
「じゃあ、死ぬまで離さないでね?」
「死んでも離さないから、覚悟しとけよ」
ーーー初恋は叶わないって思ってたけど、願えば叶う。
僕はきっと名前に会うためにあの世界へ飛んだんだ
ーーー名前に惹かれて、好きになって、恋焦がれた
ーーー離れても忘れられずに想いは募っていった
でも、離れていたからこそいろんな女を見て、彼女がどうしても欲しくなった
「じゃ、今夜は祝杯上げちゃう?」
「いいけど、悟は1杯だけね?後が大変」
「名前は好きなだけ飲んでいいよ。あ、僕っていい夫じゃない?」
「ったく、バカ言ってないで行こ?」
ーーーなにもかも持っていた僕が、何一つ持っていない世界へ行った
なにもない僕にも、手を差し伸べてくれた人がいた
ほら、今だって僕に手を差し伸べてくれる
「名前、大好きだよ。あの時からずっと。これからもずっと」
ーーー今度は僕の番だ。君に笑顔をあげるよ
僕に出来る事なら全て 僕に上げれるものは全て
だって君は僕にいっぱい、数えきれない位の幸せをくれたから
ーーーだから俺はこの手を一生離さない。
Fin
ーーーーー
こっちに来てから約1年が過ぎ
名前と悟の生活も高専での仕事も慣れてきた
あれからは穏やか?な日々が続いている
桔梗は謹慎になったものの処罰は免れた
当の本人も被害者に近いという判断だった
あの男の安否は不明
誰かが背後で誘導している可能性も否めなかったが
証拠は何一つ上がってこなかったので事件はお蔵入りに近い
そんな中
2人は出張で北海道に来ていた
「サクッと終わらせるって、本当に一瞬だったねぇ。これ、私来た意味ある?」
「あるある!これからが本番だから!」
「本番?」
「行くでしょ?海鮮食い倒れツアー!!」
少し先を歩いていた悟が
サングラスを少しずらして
名前を見ながらいたずらっぽく笑った
『今度は北海道で海鮮食い倒れに行こう』
あの京都での記憶がフラッシュバックした
名前にとって4年前の記憶でも
時間軸の異なっていた悟にとって13年前のものになる
「ほら、おいで」
差し伸ばされた手を通り過ぎて
名前から悟に抱き着いた
「覚えててくれたの?」
「当たり前でしょ?約束したじゃん。沖縄にも宇治にも行こうね。あ、その前に」
悟がポケットから小さな箱を取り出して
名前の目の前で開いた
「へへーっ これはディナーの時って思ってたんだけど、今渡したくなっちゃった」
「え?これって…」
「名前お誕生日おめでとう。あと、そろそろ僕と結婚しない?」
箱の中には名前好みのシンプルなエンゲージリング
名前の誕生日は明日だ
「悟、フライング過ぎない?」
「えーーっだってさっき僕に飛びついてきた名前が可愛いかったんだもん。はい、左手貸してー?」
名前が返事をするよりも早く彼女の手を取り
左手の薬指に指輪をはめた
「うん。似合ってるよ。さすが僕。サイズもぴったり」
「…」
「なんかリアクションしてよ?で、さっきの答えは?言っとくけど「YES」か「はい」か「喜んで」以外は受け付けないよ?」
「それ、全部肯定じゃん」
「当たり前でしょ?だって名前、僕の事大好きでしょ?まぁ僕の方が名前の事好きだと思うけどねー」
「で?答えは?」
「えー。どうしようかなぁ」
「え?マジ?いや、それはないでしょ?…ん?なに?」
悟のコートの裾を引っ張って
小声で名前が何かを言うと
彼は聞こうとして身を屈めて耳を寄せる
その隙に悟の襟元を掴んで名前から唇を奪った
「隙あり!」
「え?なにそれ!めっちゃ可愛いんだけど!!てかそれ、僕と結婚してくれるってことでいいんだよね?」
悟が名前を抱き上げるといつもと目線が逆転し
名前が青い瞳を見下ろした
その瞳が細められ青の面積が少なくなる
いつも、いつでも悟はこうやって名前を見てくれていた
「悟のその
「しょうがないじゃん。実際そうなんだもん」
「名家の貴方になにも持ってない私が言うのはなんだけど。悟、私と結婚してくれる?」
「喜んで。僕が何もかも持ってるから、お前は手ぶらでいいんだよ」
「じゃあ、死ぬまで離さないでね?」
「死んでも離さないから、覚悟しとけよ」
ーーー初恋は叶わないって思ってたけど、願えば叶う。
僕はきっと名前に会うためにあの世界へ飛んだんだ
ーーー名前に惹かれて、好きになって、恋焦がれた
ーーー離れても忘れられずに想いは募っていった
でも、離れていたからこそいろんな女を見て、彼女がどうしても欲しくなった
「じゃ、今夜は祝杯上げちゃう?」
「いいけど、悟は1杯だけね?後が大変」
「名前は好きなだけ飲んでいいよ。あ、僕っていい夫じゃない?」
「ったく、バカ言ってないで行こ?」
ーーーなにもかも持っていた僕が、何一つ持っていない世界へ行った
なにもない僕にも、手を差し伸べてくれた人がいた
ほら、今だって僕に手を差し伸べてくれる
「名前、大好きだよ。あの時からずっと。これからもずっと」
ーーー今度は僕の番だ。君に笑顔をあげるよ
僕に出来る事なら全て 僕に上げれるものは全て
だって君は僕にいっぱい、数えきれない位の幸せをくれたから
ーーーだから俺はこの手を一生離さない。
Fin
32/32ページ