純愛
name change
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悟が出張から戻ってから数日が過ぎたが
何事もなかったかの様に何も起こらない日々が続いた
「悟ー朝だよー。ご飯できたよー」
「んーー」
「ほら、起きて。遅刻するよ」
「んー名前、ちゅーして」
「時間無いから!絶対ちゅーだけじゃ終わんないでしょ?洗濯物干してるから食べてね」
名前はベランダに洗濯物を干し
ごみをまとめて捨てるために玄関を出た
一階のエントランスの裏口を出て
ごみ置き場の引き戸を開けて捨てると
ふとある物に気を取られた
「鏡…」
それは手のひら程の大きさの手鏡で
なにやら文字の様なものが書かれていた
名前は何気なくそれを手に取り
中を覗いた瞬間
パチンっと音を立てて鏡がはじけた
「痛っ…!!なにこれ?!」
彼女の手にあったはずの手鏡は消え
代わりに女性の物だと思われる
黒くて長い髪の毛が束になってまとわりついていた
名前はそれを手で払いながらあたりの気配を探るが
呪いの気配は全くしなかった
周りを見渡しても誰もいない
もちろん呪霊もいない
いつもと何一つ変わらない空間がそこにはあった
再び足元を見てみると
先程振り払った髪の毛の束も跡形もなく消えていた
「…何だったんだろう。気のせい?」
とりあえず部屋に戻るため
心なしか足早にその場を去った
『へぇ。非術師じゃなかったのか』
その声を聞くものは誰一人いなかった
名前が玄関に戻ると
リビングの方から声がかけられた
「名前ー?どこ行ってたの?」
「ごみ捨てだよ」そう言いながらリビングに戻ると
悟が朝食のパンケーキと目玉焼きのプレートを食べていた
「今日燃えるゴミの日かぁ。でも一人で出るのは…名前?」
「ん?」
悟が目の前のパンケーキから名前に視線を移した瞬間
言葉を失いガタンっと音を立てて椅子から立ち上がった
「おまっ それどうしたんだよ?!」
悟の手が名前の頬に伸びてきて
目元を親指で拭った
「なにがあった?」
「え?なにか…あったっけ?普通にごみ捨ててきただけだよ?」
「…へぇ。記憶の削除も施すか。用意周到だね。目、痛くない?体の違和感は?」
悟の言っている意味が全く分からない名前は
特に体の異常は自分で感じてないので首を横に振った
「はぁ。外行くなら声かけてよ。僕も油断してたから悪いんだけど。ったくこんなもんつけられやがって」
「なに?何が付いてるの?」
「とりあえず、飯食ったら硝子のとこ行くよ。ま、あいつじゃ治せないと思うけど」
「悟!ちゃんと説明して!全然わかんないよ!」
名前は一人で自己完結している悟に
イラっとして思わず声を荒げた
まっすぐな悟の視線が絡まるけれど
そこでふと違和感を感じて静かに言葉を紡いだ
「勝手に外出たことは謝る。ごめん。だけど自分の身に起きた事ちゃんと知りたい」
「うん、わかった。名前、目に違和感ない?痛くないなら見えにくいとか」
悟に言われてはっきりと違和感に気が付いた
一見普通に見えている
見えているけれど見え方が違う
「あ…見えるんだけど。悟の目の色が…いつもと違う気がする」
悟が一歩名前に近づき
彼女に上を向かせて悲しそうな瞳で彼女を見つめた
「なるほどね。名前落ち着いて聞いて。今、君の目に呪いがかかってる」
「おそらく、今の君には呪いが見えない」
.
何事もなかったかの様に何も起こらない日々が続いた
「悟ー朝だよー。ご飯できたよー」
「んーー」
「ほら、起きて。遅刻するよ」
「んー名前、ちゅーして」
「時間無いから!絶対ちゅーだけじゃ終わんないでしょ?洗濯物干してるから食べてね」
名前はベランダに洗濯物を干し
ごみをまとめて捨てるために玄関を出た
一階のエントランスの裏口を出て
ごみ置き場の引き戸を開けて捨てると
ふとある物に気を取られた
「鏡…」
それは手のひら程の大きさの手鏡で
なにやら文字の様なものが書かれていた
名前は何気なくそれを手に取り
中を覗いた瞬間
パチンっと音を立てて鏡がはじけた
「痛っ…!!なにこれ?!」
彼女の手にあったはずの手鏡は消え
代わりに女性の物だと思われる
黒くて長い髪の毛が束になってまとわりついていた
名前はそれを手で払いながらあたりの気配を探るが
呪いの気配は全くしなかった
周りを見渡しても誰もいない
もちろん呪霊もいない
いつもと何一つ変わらない空間がそこにはあった
再び足元を見てみると
先程振り払った髪の毛の束も跡形もなく消えていた
「…何だったんだろう。気のせい?」
とりあえず部屋に戻るため
心なしか足早にその場を去った
『へぇ。非術師じゃなかったのか』
その声を聞くものは誰一人いなかった
名前が玄関に戻ると
リビングの方から声がかけられた
「名前ー?どこ行ってたの?」
「ごみ捨てだよ」そう言いながらリビングに戻ると
悟が朝食のパンケーキと目玉焼きのプレートを食べていた
「今日燃えるゴミの日かぁ。でも一人で出るのは…名前?」
「ん?」
悟が目の前のパンケーキから名前に視線を移した瞬間
言葉を失いガタンっと音を立てて椅子から立ち上がった
「おまっ それどうしたんだよ?!」
悟の手が名前の頬に伸びてきて
目元を親指で拭った
「なにがあった?」
「え?なにか…あったっけ?普通にごみ捨ててきただけだよ?」
「…へぇ。記憶の削除も施すか。用意周到だね。目、痛くない?体の違和感は?」
悟の言っている意味が全く分からない名前は
特に体の異常は自分で感じてないので首を横に振った
「はぁ。外行くなら声かけてよ。僕も油断してたから悪いんだけど。ったくこんなもんつけられやがって」
「なに?何が付いてるの?」
「とりあえず、飯食ったら硝子のとこ行くよ。ま、あいつじゃ治せないと思うけど」
「悟!ちゃんと説明して!全然わかんないよ!」
名前は一人で自己完結している悟に
イラっとして思わず声を荒げた
まっすぐな悟の視線が絡まるけれど
そこでふと違和感を感じて静かに言葉を紡いだ
「勝手に外出たことは謝る。ごめん。だけど自分の身に起きた事ちゃんと知りたい」
「うん、わかった。名前、目に違和感ない?痛くないなら見えにくいとか」
悟に言われてはっきりと違和感に気が付いた
一見普通に見えている
見えているけれど見え方が違う
「あ…見えるんだけど。悟の目の色が…いつもと違う気がする」
悟が一歩名前に近づき
彼女に上を向かせて悲しそうな瞳で彼女を見つめた
「なるほどね。名前落ち着いて聞いて。今、君の目に呪いがかかってる」
「おそらく、今の君には呪いが見えない」
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