名前にLIN〇を送り悟は少し考え込んだ
東京駅まで傑と迎えに来てくれることになっていた


傑に話を聞いてはいるがなにか引っ掛かる
でも、それが何なのか分からないまま気が付けば
電光掲示板に東京の文字が流れていた





「や、悟。お疲れさま」

「悟おかえりー！傑にねスタバ奢ってもらっちゃった。ティーティラミスとアーモンドチョコどっちがいい？」



名前が両手にフラペチーノを持って悟を見上げると
「ちゃんと持っててね」と言う声とともに唇が塞がれた



「ただいま。名前はどっちがいいの？」

「どっちでもいい…じゃなくてここ！駅！！」

「へへーっだって一番欲しいのは名前だったんだもーん。うーん半分こにしよっか。先にこっちもらうねー」

「悟、自由奔放も度が過ぎると名前に嫌われるよ？」

「へいへい。で、この後どうするー？あ、傑は帰ってもいいよ？」

「こら悟！今回傑がいなかったら大変だったんだから！先ずはありがとうでしょ？」



名前が悟の服の裾を引っ張りながら抗議すると
その様子を見ていた傑がふきだした



「ククっ 悟は名前の尻にひかれそうだね」

「まぁね。こいつには僕適わないもんなぁ」

「くだらないこと言ってないで。とりあえず車に戻ろ？」



３人で車に乗り込みてっきり高専に戻るのかと
名前は思っていたのだが最強２名の考えは違かった


せっかく出てきたし名前の服を買いに行くという事になり
繁華街へと向かったのだった



「ね、私が言うのもなんだけど、こんな状況下の時にいいの？」

「へーきへーき！僕ら最強だもーん」

「そうだね。むしろ一番安全なショッピングができると思うよ？」



２人は名前の意見を無視して
あれこれと服を持ってきては着替えさせ
「こんなにいらない」と言う彼女の意見を押し切って
スーツにワンピース、コートなどを見繕っていった



「もう、勝手にして？」

「なーにー？疲れちゃった？あ、これも似合いそう！」

「悟、それいいね。あー靴も欲しいね。合わせたい」

「靴はここじゃないんじゃね？名前の足小さいから」

「じゃあ、バックは？」

「さっきのなし！もう本当に要らないから～これで十分だから～」


悟と傑に言いくるめられ
成すがまま試着を繰り返し名前の中ではありえない量の
服を購入しそうになった２人を止めた


「普段使い」「仕事で着れるもの」という
最低限のオーダーを聞いてもらったけれど
それでも悟と傑の手には多くの紙袋が持たれていた



「さっきのプリーツが入ったスカートのスーツ可愛かったよねー。明日それ着てよ！」

「悟、さすがに任務にスカートは良くないんじゃないかい？」

「大丈夫！任務中は僕しか見る人いないし！」

「じゃあ名前、私と組む時はさっきのスリットが入ってるスカート着てくれる？」

「はぁ？！そもそもお前と組むことなんか一生来ねーから！」



自分で払うといったけれど全額悟が払ってくれたので
名前はせめて夕飯をご馳走させてと申し出たが
傑は予定があるらしく車で途中の駅まで送った



「じゃあまたね。楽しかったよ。この後は悟に任せるよ」

「本当にありがとうね。また一緒に飲もうね！」

「その時は僕も絶対同伴ね！」



車を降りる間際に傑が振り向き悟を見た



「何かあったら私も呼んでくれていいから」

「ま、僕一人でなんとでもなるでしょ。また離れなきゃいけない状況にさせられた時は頼むね」



車を走らせて帰路に向かうと
悟が名前の左手を握った



「そんな心配そうな顔しないでよ。今のところ気配ないし、僕もいる」

「うん。ごめ「こら！謝らないの！名前は悪くないんだからっ」でも…」

「そんな事より家に帰って早く充電させて？」



「充電？」と名前が聞き返すと
悟が握っていた名前の左手に指を絡めた



「そ。名前をいっぱい抱きしめたいの。僕とイチャイチャしよ？」




.