純愛
name change
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一日中といっても過言ではない位
悟からのLIN〇が鳴りやまない一日を終えて
名前は帰宅した
生徒からの送って行くという申し出をやんわりと断り
車を駐車場へと停めてマンションへと入る
ポストを覗くと1通の封書が入っていた
宛名は珍しく名前宛だったので何も考えずに
封を切った時だった
「痛っ」
封筒に刃物が仕込まれており名前は指を深く切った
その場にぽたっと血が1滴垂れた
呪霊を呼び起こすにはそれで十分だった
一気にその場の空気が冷え込んだと思うと
頭上からいくつもの腕が伸びてくる気配に気が付き
名前は外へ向かって走り出した
背後から追ってくる無数の呪霊
名前は払うことが出来ない
必死に振り払うように逃げるが追い付かれるのは
もはや時間の問題だ
走りながらスマホをタップした
この際繋がればどこでもよかったし、誰でも良かった
『名前どうしたんだい?何かあった?』
会話をする余裕なんてなく走りながらスピーカーにした
『名前?聞こえてるかい?』
「たすけ…て!ーーーーーじゅっれっ…が」
『分かった今どこだい?いや、帳降ろせるかい?そこに向かうから!』
「うんーーー」
息が上がっていてうまく言葉が出てこない中
呟くように言の葉を唱えた
なんとか帳を降ろして油断したのがいけなかった
名前は足を掴まれ後ろへと飛ばされそのまま頭から地面に打ち付けられた
全身が痛い
息が苦しい
ふと痛い頭に触れるとぬるっとしていて
名前は確認しなくても頭から血が出ているのだと理解した
「やば…囲まれた…」
ずるずると這いつくばって距離を取ろうとしても
四方八方から伸びてくる触手が全身に絡まる
喰われるっ
全身をこわばらせて衝撃に備えていたら
聞き覚えのある声が降ってきた
「名前無事かい?あぁ血まみれだね。生きてる?」
「すぐる…」
傑が来てからはあっという間に
あれだけいた呪霊が一掃した
「君、反転術式使えるんじゃなかったっけ?」
「どうやるんだっけ?」
「私に聞かれてもね。とりあえず行こうか」
ひょいと軽々と名前を抱きかかえて
歩き出した傑を彼女は全力で止めた
「や、傑!歩けるよ!」
「無理しないでここは甘えてもらおうかな。硝子のところへ行かなきゃね」
そう言って傑の乗ってきた車に乗せられ高専へ戻った
高専の医務室で名前を見るなり
硝子はどこかで聞き覚えのある言葉を口にした
「反転術式使えるんじゃなかった?」
「やり方、わかんなくって」
「あーーひゅーとや「硝子、名前は初心者だよ。もっと具体的に」えーー!」
硝子は少し考えてから一言「イメージだよ」と呟いた
名前は傷が治っていくイメージと呪力を流すイメージを
思い浮かべながら集中すると
みるみるうちに傷口が塞がった
「やっぱ素質あるね、治せるじゃん。一応治ってるか診てみようね」
「傑、硝子、本当にありがと」
「ところで。一体何があったの?悟の留守中すぐに襲われるとか出来すぎな気がするんだけど」
傑に問われて名前は考えた
その時あの手紙の事を思い出していた
よくよく考えると名前があのマンションに
住んでいることを知っている人は少ない
名前宛に手紙が来たことも今まで一度たりともなかった
「手紙が原因かも…封を開けようとしたら剃刀か何かが仕込まれてて指を切ったの」
「あぁなるほど。名前の血で引き寄せられたものが増えていったんだね?」
流石に傑は頭の回転が速い
悟もそうだがそれだけ経験を積んでいるんだと名前は思った
ピコン
名前のスマホが音を立てた
「悟には連絡したかい?」
「ううんまだ…というか」
「クズには黙っとくのか?ま、帰ってくるって騒ぎそうだしな。名前今夜どうすんの?」
スマホを見ながら名前はどうしようかと考えた
一人になるのも怖い。
かといって2人に甘えてもいいのだろうか
「名前さえよけば泊まろうか?もちろん私だけ泊まると後で悟がうるさいから硝子もだけど」
「いいよ。今日特に何もないし。名前飲めるんだよね?3人で飲む?」
名前の考えを先読みしたかのような提案に
自然と彼女に顔に笑みがこぼれた
「じゃあおつまみいっぱい作るね!買い出しからだけど」
「私、残りを片づけるから2人で先に買い出しとか頼んでいい?」
「全く、そう言ってまた私に払わせる気だね?」
「いやいや、2人にお礼したいからお給料出たし、ここは私が持つから」
そう言いながらも買い物に行くと
さりげなく全部傑が支払ってくれた
硝子も遅れて合流するころ
丁度つまみも完成していて3人で飲み始めた
「そういえばクズにはここにうちらがいる事は伝えてあるの?」
「うん、LIN〇したよ」
「私のところにも来たよ。クレームが。それにしても本当に内緒にしておくのかい?おそらく明日戻ってきたらバレると思うけど」
傑と戻った時にも呪霊がいて払ってもらった
名前の血の残穢が残っていてそこに引き寄せられてるらしい
手紙はあの時その場に捨てた記憶があった
傑と探したり管理人にも確認したが何も残っていなかった
「問題は誰が何の目的で行ったかだね。手紙に仕掛けなんて」
「まぁ多少怪我しても今度は治せるよ?」
「そういう問題じゃないでしょ?それ、悟に言ったら悲しむよ?」
「あ、犯人は名前が反転術式使えるっていうのは気付いていないかもね」
硝子の言葉に傑が頷くが名前はなんの事だかわからずにいると
「だって名前が怪我してもすぐに治せたら呪霊は湧かないし」
「そうだね。名前が反転術式使えるって知っている人間は?」
「えーと1年ズと悟と2人だけかな。そしたら血の話も知ってる人間一緒だよ?」
「そうか。どこで情報が漏れたんだ…と。名前電話なってる。悟からだよ」
何故分かったのだろうと思ったら2人してスマホを
名前に向けた
「「こっちにもずっとかかってきてるから」」
「え?2人して無視してたの?」
恐る恐る出てみると「おそーーーい!!」と大きな声が響いた
『名前も傑も硝子も電話出ないしさ、いったい何なの?なに?僕仲間外れにして楽しんじゃってるわけ?』
「いや、気付かなくって。ごめんね」
『…なんか僕に隠し事してないよね?3人で仲良く3ぴ「してるわけないでしょ!!」そ。ならよかった』
「悟それ、いいアイデアだねー」
「電話出ない=それかよ。発想がクズだな」
『2人ともー。聞こえてんだけどー』
傑が私のスマホをすっと取り上げてスピーカーにした
「悟、今どこから話しているんだい?」
『懇親会抜け出して今は外―』
「そのまま黙ってきいてね。今日だけじゃ外堀が埋まらなくってね。硝子と籠城 することにしたよ。意味、わかるよね?」
.
悟からのLIN〇が鳴りやまない一日を終えて
名前は帰宅した
生徒からの送って行くという申し出をやんわりと断り
車を駐車場へと停めてマンションへと入る
ポストを覗くと1通の封書が入っていた
宛名は珍しく名前宛だったので何も考えずに
封を切った時だった
「痛っ」
封筒に刃物が仕込まれており名前は指を深く切った
その場にぽたっと血が1滴垂れた
呪霊を呼び起こすにはそれで十分だった
一気にその場の空気が冷え込んだと思うと
頭上からいくつもの腕が伸びてくる気配に気が付き
名前は外へ向かって走り出した
背後から追ってくる無数の呪霊
名前は払うことが出来ない
必死に振り払うように逃げるが追い付かれるのは
もはや時間の問題だ
走りながらスマホをタップした
この際繋がればどこでもよかったし、誰でも良かった
『名前どうしたんだい?何かあった?』
会話をする余裕なんてなく走りながらスピーカーにした
『名前?聞こえてるかい?』
「たすけ…て!ーーーーーじゅっれっ…が」
『分かった今どこだい?いや、帳降ろせるかい?そこに向かうから!』
「うんーーー」
息が上がっていてうまく言葉が出てこない中
呟くように言の葉を唱えた
なんとか帳を降ろして油断したのがいけなかった
名前は足を掴まれ後ろへと飛ばされそのまま頭から地面に打ち付けられた
全身が痛い
息が苦しい
ふと痛い頭に触れるとぬるっとしていて
名前は確認しなくても頭から血が出ているのだと理解した
「やば…囲まれた…」
ずるずると這いつくばって距離を取ろうとしても
四方八方から伸びてくる触手が全身に絡まる
喰われるっ
全身をこわばらせて衝撃に備えていたら
聞き覚えのある声が降ってきた
「名前無事かい?あぁ血まみれだね。生きてる?」
「すぐる…」
傑が来てからはあっという間に
あれだけいた呪霊が一掃した
「君、反転術式使えるんじゃなかったっけ?」
「どうやるんだっけ?」
「私に聞かれてもね。とりあえず行こうか」
ひょいと軽々と名前を抱きかかえて
歩き出した傑を彼女は全力で止めた
「や、傑!歩けるよ!」
「無理しないでここは甘えてもらおうかな。硝子のところへ行かなきゃね」
そう言って傑の乗ってきた車に乗せられ高専へ戻った
高専の医務室で名前を見るなり
硝子はどこかで聞き覚えのある言葉を口にした
「反転術式使えるんじゃなかった?」
「やり方、わかんなくって」
「あーーひゅーとや「硝子、名前は初心者だよ。もっと具体的に」えーー!」
硝子は少し考えてから一言「イメージだよ」と呟いた
名前は傷が治っていくイメージと呪力を流すイメージを
思い浮かべながら集中すると
みるみるうちに傷口が塞がった
「やっぱ素質あるね、治せるじゃん。一応治ってるか診てみようね」
「傑、硝子、本当にありがと」
「ところで。一体何があったの?悟の留守中すぐに襲われるとか出来すぎな気がするんだけど」
傑に問われて名前は考えた
その時あの手紙の事を思い出していた
よくよく考えると名前があのマンションに
住んでいることを知っている人は少ない
名前宛に手紙が来たことも今まで一度たりともなかった
「手紙が原因かも…封を開けようとしたら剃刀か何かが仕込まれてて指を切ったの」
「あぁなるほど。名前の血で引き寄せられたものが増えていったんだね?」
流石に傑は頭の回転が速い
悟もそうだがそれだけ経験を積んでいるんだと名前は思った
ピコン
名前のスマホが音を立てた
「悟には連絡したかい?」
「ううんまだ…というか」
「クズには黙っとくのか?ま、帰ってくるって騒ぎそうだしな。名前今夜どうすんの?」
スマホを見ながら名前はどうしようかと考えた
一人になるのも怖い。
かといって2人に甘えてもいいのだろうか
「名前さえよけば泊まろうか?もちろん私だけ泊まると後で悟がうるさいから硝子もだけど」
「いいよ。今日特に何もないし。名前飲めるんだよね?3人で飲む?」
名前の考えを先読みしたかのような提案に
自然と彼女に顔に笑みがこぼれた
「じゃあおつまみいっぱい作るね!買い出しからだけど」
「私、残りを片づけるから2人で先に買い出しとか頼んでいい?」
「全く、そう言ってまた私に払わせる気だね?」
「いやいや、2人にお礼したいからお給料出たし、ここは私が持つから」
そう言いながらも買い物に行くと
さりげなく全部傑が支払ってくれた
硝子も遅れて合流するころ
丁度つまみも完成していて3人で飲み始めた
「そういえばクズにはここにうちらがいる事は伝えてあるの?」
「うん、LIN〇したよ」
「私のところにも来たよ。クレームが。それにしても本当に内緒にしておくのかい?おそらく明日戻ってきたらバレると思うけど」
傑と戻った時にも呪霊がいて払ってもらった
名前の血の残穢が残っていてそこに引き寄せられてるらしい
手紙はあの時その場に捨てた記憶があった
傑と探したり管理人にも確認したが何も残っていなかった
「問題は誰が何の目的で行ったかだね。手紙に仕掛けなんて」
「まぁ多少怪我しても今度は治せるよ?」
「そういう問題じゃないでしょ?それ、悟に言ったら悲しむよ?」
「あ、犯人は名前が反転術式使えるっていうのは気付いていないかもね」
硝子の言葉に傑が頷くが名前はなんの事だかわからずにいると
「だって名前が怪我してもすぐに治せたら呪霊は湧かないし」
「そうだね。名前が反転術式使えるって知っている人間は?」
「えーと1年ズと悟と2人だけかな。そしたら血の話も知ってる人間一緒だよ?」
「そうか。どこで情報が漏れたんだ…と。名前電話なってる。悟からだよ」
何故分かったのだろうと思ったら2人してスマホを
名前に向けた
「「こっちにもずっとかかってきてるから」」
「え?2人して無視してたの?」
恐る恐る出てみると「おそーーーい!!」と大きな声が響いた
『名前も傑も硝子も電話出ないしさ、いったい何なの?なに?僕仲間外れにして楽しんじゃってるわけ?』
「いや、気付かなくって。ごめんね」
『…なんか僕に隠し事してないよね?3人で仲良く3ぴ「してるわけないでしょ!!」そ。ならよかった』
「悟それ、いいアイデアだねー」
「電話出ない=それかよ。発想がクズだな」
『2人ともー。聞こえてんだけどー』
傑が私のスマホをすっと取り上げてスピーカーにした
「悟、今どこから話しているんだい?」
『懇親会抜け出して今は外―』
「そのまま黙ってきいてね。今日だけじゃ外堀が埋まらなくってね。硝子と
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