純愛
name change
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現地に着いてからの光景は凄まじいモノだった
取り壊す途中なのか廃墟と化した建物には足場が組んであるが
工事は止まっているかの様に見受けられた
「本来補助監督は外で待機なんだけど名前は着いてきてね。帳を降ろすから見ててー」
帳というものが降ろされると
辺りは夜になったかのように薄暗くなる
悟に手を引かれて中に入ると
3日前に名前が見たものよりも
はるかに禍々しい呪霊が何体も現れた
「今日はね僕の彼女が見てんの。だからカッコつけさせてもらうよ?」
そう言ってそれと対峙していく悟は楽しそうにすら見えた
所々動きが速すぎて名前には見えない程だった
素人目から見ても悟との力の差は歴然としていた
「あーあ。術式出すまでもなかったね。名前ぼーとして大丈夫?」
「…」
「なーに?僕がかっこ良すぎて見惚れちゃったぁ?」
悟がにこにこしながら覗き込んできたが
正直名前はそれどころではなくそのまま座りこんだ
「え?なに?どうしたの?」
「こ、怖かった…」
「大丈夫?まあ初見…って2回目か。まあ初めのうちは仕方ないよね。立てる?」
悟は名前の腕を掴むとそのまま引っ張り上げた
微かに震えている名前の体を抱き寄せて
落ち着かせるように背中をぽんぽんと優しくたたいた
「あんなのがいっぱいいるの?私にも見えたのは悟といるから?」
「見えるのは名前自身の力かな。対処法も覚えなきゃね。ま、僕と一緒に居れば大丈夫!問題ないよ」
「さ、次行こっか」
差し出された悟の大きな手に導かれるように歩き出す
そこでふと悟の言葉に疑問を抱いた
「次?」
「そ。今日は後3件あるよー。もう一件終わらせたらお昼にしよっか?」
「…はい」
あんなものを見た後に普通にご飯だなんてと
名前は思ったがそれも数日後には当たり前の様になっていった
ーーー
ーーーーー
ーーー
あれから2週間が過ぎて
名前もだいぶこちらの生活に慣れつつあった
毎日の様に悟と一緒に高専へ行き任務にあたる
帳も普通に降ろせるようになっていた
もともと悟の任務は多く休みがない
任務の合間に学校で教鞭をふるっている間は名前は事務員となる
事務員として書類整理はすぐに出来るようになり
他の高専スタッフにも重宝される程だった
悟と同じペースで休みなしで働く名前は
家に帰ると夕食の片付けの後ソファーで寝落ちすることも
日課になりつつあった
悟がシャワーから戻ると案の定
ソファーで小さく丸まる影を見つけた
「まーた寝ちゃったの?ったく、どれだけ焦らせば気が済むんだか」
そう言いながら今日も悟はベッドに名前を運んで
そっと寝かせると自分も横になり彼女を抱きしめる
「そんなに無防備な顔で寝るなよ。襲いたくても襲えないじゃん」
悟は彼女の寝顔をそっと撫でた
一緒に生活し始めて
なれない日々が続いているのに休みすらない
彼女が疲れ果てているのは仕方がないと悟も分かっていた
今まで見る事のなかった呪霊もその目で
捉えられるようになってしまったし
向こうの世界に戻らずにここにとどまる
彼女の心労は計り知れない
「いつも笑ってくれてるけどこの生活が…僕と一緒にいるの、嫌にならないでね」
もちろん悟は手放す気などない
だけど彼女が戻りたいと言った時のための
対処法も抑えていた
ーーー僕が眠る間に消えてしまわない様に
明日も笑いかけてくれます様に
名前が眠る間も不安が募ってしまう悟は
彼女を腕に抱くことで安心して眠ることが出来た
「君を抱いたら、僕のこの不安も少しは和らぐのかな」
ーーー全部を僕で染めたい。だけど無理矢理するのも嫌だなんて
名前に対する感情は初めてで、どうしていいか分かんないよ
「名前、はやく全部僕の物になってよ」
悟は眠る名前の額に唇を落として
自分も瞳を閉じた
.
取り壊す途中なのか廃墟と化した建物には足場が組んであるが
工事は止まっているかの様に見受けられた
「本来補助監督は外で待機なんだけど名前は着いてきてね。帳を降ろすから見ててー」
帳というものが降ろされると
辺りは夜になったかのように薄暗くなる
悟に手を引かれて中に入ると
3日前に名前が見たものよりも
はるかに禍々しい呪霊が何体も現れた
「今日はね僕の彼女が見てんの。だからカッコつけさせてもらうよ?」
そう言ってそれと対峙していく悟は楽しそうにすら見えた
所々動きが速すぎて名前には見えない程だった
素人目から見ても悟との力の差は歴然としていた
「あーあ。術式出すまでもなかったね。名前ぼーとして大丈夫?」
「…」
「なーに?僕がかっこ良すぎて見惚れちゃったぁ?」
悟がにこにこしながら覗き込んできたが
正直名前はそれどころではなくそのまま座りこんだ
「え?なに?どうしたの?」
「こ、怖かった…」
「大丈夫?まあ初見…って2回目か。まあ初めのうちは仕方ないよね。立てる?」
悟は名前の腕を掴むとそのまま引っ張り上げた
微かに震えている名前の体を抱き寄せて
落ち着かせるように背中をぽんぽんと優しくたたいた
「あんなのがいっぱいいるの?私にも見えたのは悟といるから?」
「見えるのは名前自身の力かな。対処法も覚えなきゃね。ま、僕と一緒に居れば大丈夫!問題ないよ」
「さ、次行こっか」
差し出された悟の大きな手に導かれるように歩き出す
そこでふと悟の言葉に疑問を抱いた
「次?」
「そ。今日は後3件あるよー。もう一件終わらせたらお昼にしよっか?」
「…はい」
あんなものを見た後に普通にご飯だなんてと
名前は思ったがそれも数日後には当たり前の様になっていった
ーーー
ーーーーー
ーーー
あれから2週間が過ぎて
名前もだいぶこちらの生活に慣れつつあった
毎日の様に悟と一緒に高専へ行き任務にあたる
帳も普通に降ろせるようになっていた
もともと悟の任務は多く休みがない
任務の合間に学校で教鞭をふるっている間は名前は事務員となる
事務員として書類整理はすぐに出来るようになり
他の高専スタッフにも重宝される程だった
悟と同じペースで休みなしで働く名前は
家に帰ると夕食の片付けの後ソファーで寝落ちすることも
日課になりつつあった
悟がシャワーから戻ると案の定
ソファーで小さく丸まる影を見つけた
「まーた寝ちゃったの?ったく、どれだけ焦らせば気が済むんだか」
そう言いながら今日も悟はベッドに名前を運んで
そっと寝かせると自分も横になり彼女を抱きしめる
「そんなに無防備な顔で寝るなよ。襲いたくても襲えないじゃん」
悟は彼女の寝顔をそっと撫でた
一緒に生活し始めて
なれない日々が続いているのに休みすらない
彼女が疲れ果てているのは仕方がないと悟も分かっていた
今まで見る事のなかった呪霊もその目で
捉えられるようになってしまったし
向こうの世界に戻らずにここにとどまる
彼女の心労は計り知れない
「いつも笑ってくれてるけどこの生活が…僕と一緒にいるの、嫌にならないでね」
もちろん悟は手放す気などない
だけど彼女が戻りたいと言った時のための
対処法も抑えていた
ーーー僕が眠る間に消えてしまわない様に
明日も笑いかけてくれます様に
名前が眠る間も不安が募ってしまう悟は
彼女を腕に抱くことで安心して眠ることが出来た
「君を抱いたら、僕のこの不安も少しは和らぐのかな」
ーーー全部を僕で染めたい。だけど無理矢理するのも嫌だなんて
名前に対する感情は初めてで、どうしていいか分かんないよ
「名前、はやく全部僕の物になってよ」
悟は眠る名前の額に唇を落として
自分も瞳を閉じた
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