初恋
name change
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結局チェックアウトギリギリでホテルの部屋を出た
悟は名前の手を引いてホテル近くの駅ビルに入ると
サングラスを選び彼女にかけた
「なんでサングラス?」
「ん?だってお前の目、腫れ過ぎてパンパン。よく前見えてるなって感じ」
「まあまあ似合うじゃん」といってサングラスを選び終えると
店員に言ってそのまま会計を済ませてしまった
名前は自分で買うと言い張ったが
そのまま悟に押し切られてしまった
再び帰りまで寺院巡りをした
悟は京都の地理に詳しくて理由を尋ねたら
こっちにも姉妹校があり何度も来ている様だった
「よかった。こっちにもあった」
そう言って連れてこられたのは小さな寺院だった
その寺院の近くにあるお店にまっすぐと向かう
中に入ると2畳ほどの狭いスペースに
所狭しと天然石のブレスレットが陳列されていた
「ここ、あっちにいた先輩に聞いたことある店なんだ。名前こういうの好じゃね?」
「良く知ってるね」
「最近見てないけど、前に着けてたの見てたから。どれでも好きなの選んでよ」
選んでという言い方をしたという事は買ってくれる気なのだろうか
それを聞くのも無粋だと思い何気なく店内を見渡すと
一つ気になるものを見つけた
以前ならおそらく選ばなかったであろう白い天然石
アクセントストーンの水色も綺麗だった
悟の様な色合いだと気付いてしまうと気後れがして
隣にあった同じく白を基調としてピンクのアクセントの物を
手に取った
「いいね。なんか名前っぽい。俺それにするから名前はこっち」
「え?」
悟は2本のブレスレットを手に取ると店員さんを呼んで
長さの調節をお願いしていた
年配のおばあさんが出てきてブレスレットを一度ほどいた
「彼女さんの手首が細いからこれを使って調節しましょうね。この石はなぁ未来を切り開くと言われてんねん。心を開き未来を引き寄せなあかんなぁ。また青がええな。ラリマーいうねん。これにはな”一体感”引き寄せる力があんねん」
「引き寄せる…」
「せや。どんなにすれ違っても、遠くに行っても運命ってのは最後自分で引き寄せるんや」
悟が2本のブレスレットをもらいお代を払うと
おばあさんに何か言われていた
「ほら、今度はこっち」
そう言って再び手を取られ
小さな寺院へと二人で歩き出した
そこは人気のない静かな空間だった
奥に進むと岩の間から綺麗な水が湧き出ていた
「ここ、龍神伝説があるんだよ。こっちの世界ではわかんねーけど」
「へぇ。静かで綺麗なところだね」
「わかる?なんかの結界内みてーだよな」
そう言って悟はかけていたサングラスを外した
まっすぐな蒼い瞳は流れ出ている石清水を見つめていた
「神様に願掛け、なんて柄じゃねーし興味なかったんだけど…名前を連れてきたかったんだ」
そう言ってさっきのブレスレットを水で清めてから
悟は口元へ持っていき何かを呟いてから息を吹きかけた
「ねぇ、左手出して?」
「こう?」
「ん。これに呪力を込めたから絶対に外すなよ?俺がいなくなっても守ってくれると思うから」
名前の手首に白と青の輪が通されると
もう一つのブレスレットを悟が渡した
呪力を込めるなんて名前には到底出来る訳はなかったけれども
同じように水で清めて口元へ持って行った
その様子を悟はじっと見つめていた
ただ自分の記憶に焼き付けたかった
無言で差し出された悟の左手首に輪を通す
「それ、何を願ってくれたの?」
「お願いごとって聞かれたらいけないってよく言わない?」
「俺、そういう正論とか一般論嫌い」
名前は悟の両手を取って俯いた
ぎゅっと力強くそれに力を籠めると
悟を見上げて笑った
「悟がずっと笑顔で過ごせますように」
「…言っちゃダメなんじゃねーの?」
「じゃあ怪我無く健康でいられますように」
「じゃあって」
「えー?じゃあ悟が幸せでありますように」
「ったく、もういい。行こっか」
再び手を取り合って寺院をお参りしてから京都駅へと向かった
新幹線の時間になるまで約束通り美味しいものも食べた
帰りの新幹線で寄り添いながら2人で眠っていた
その手はずっと繋がれたままになっていた
.
悟は名前の手を引いてホテル近くの駅ビルに入ると
サングラスを選び彼女にかけた
「なんでサングラス?」
「ん?だってお前の目、腫れ過ぎてパンパン。よく前見えてるなって感じ」
「まあまあ似合うじゃん」といってサングラスを選び終えると
店員に言ってそのまま会計を済ませてしまった
名前は自分で買うと言い張ったが
そのまま悟に押し切られてしまった
再び帰りまで寺院巡りをした
悟は京都の地理に詳しくて理由を尋ねたら
こっちにも姉妹校があり何度も来ている様だった
「よかった。こっちにもあった」
そう言って連れてこられたのは小さな寺院だった
その寺院の近くにあるお店にまっすぐと向かう
中に入ると2畳ほどの狭いスペースに
所狭しと天然石のブレスレットが陳列されていた
「ここ、あっちにいた先輩に聞いたことある店なんだ。名前こういうの好じゃね?」
「良く知ってるね」
「最近見てないけど、前に着けてたの見てたから。どれでも好きなの選んでよ」
選んでという言い方をしたという事は買ってくれる気なのだろうか
それを聞くのも無粋だと思い何気なく店内を見渡すと
一つ気になるものを見つけた
以前ならおそらく選ばなかったであろう白い天然石
アクセントストーンの水色も綺麗だった
悟の様な色合いだと気付いてしまうと気後れがして
隣にあった同じく白を基調としてピンクのアクセントの物を
手に取った
「いいね。なんか名前っぽい。俺それにするから名前はこっち」
「え?」
悟は2本のブレスレットを手に取ると店員さんを呼んで
長さの調節をお願いしていた
年配のおばあさんが出てきてブレスレットを一度ほどいた
「彼女さんの手首が細いからこれを使って調節しましょうね。この石はなぁ未来を切り開くと言われてんねん。心を開き未来を引き寄せなあかんなぁ。また青がええな。ラリマーいうねん。これにはな”一体感”引き寄せる力があんねん」
「引き寄せる…」
「せや。どんなにすれ違っても、遠くに行っても運命ってのは最後自分で引き寄せるんや」
悟が2本のブレスレットをもらいお代を払うと
おばあさんに何か言われていた
「ほら、今度はこっち」
そう言って再び手を取られ
小さな寺院へと二人で歩き出した
そこは人気のない静かな空間だった
奥に進むと岩の間から綺麗な水が湧き出ていた
「ここ、龍神伝説があるんだよ。こっちの世界ではわかんねーけど」
「へぇ。静かで綺麗なところだね」
「わかる?なんかの結界内みてーだよな」
そう言って悟はかけていたサングラスを外した
まっすぐな蒼い瞳は流れ出ている石清水を見つめていた
「神様に願掛け、なんて柄じゃねーし興味なかったんだけど…名前を連れてきたかったんだ」
そう言ってさっきのブレスレットを水で清めてから
悟は口元へ持っていき何かを呟いてから息を吹きかけた
「ねぇ、左手出して?」
「こう?」
「ん。これに呪力を込めたから絶対に外すなよ?俺がいなくなっても守ってくれると思うから」
名前の手首に白と青の輪が通されると
もう一つのブレスレットを悟が渡した
呪力を込めるなんて名前には到底出来る訳はなかったけれども
同じように水で清めて口元へ持って行った
その様子を悟はじっと見つめていた
ただ自分の記憶に焼き付けたかった
無言で差し出された悟の左手首に輪を通す
「それ、何を願ってくれたの?」
「お願いごとって聞かれたらいけないってよく言わない?」
「俺、そういう正論とか一般論嫌い」
名前は悟の両手を取って俯いた
ぎゅっと力強くそれに力を籠めると
悟を見上げて笑った
「悟がずっと笑顔で過ごせますように」
「…言っちゃダメなんじゃねーの?」
「じゃあ怪我無く健康でいられますように」
「じゃあって」
「えー?じゃあ悟が幸せでありますように」
「ったく、もういい。行こっか」
再び手を取り合って寺院をお参りしてから京都駅へと向かった
新幹線の時間になるまで約束通り美味しいものも食べた
帰りの新幹線で寄り添いながら2人で眠っていた
その手はずっと繋がれたままになっていた
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