初恋
name change
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ゼリーを食べ終わった名前に薬を飲ませ
ベッドへ寝かせると悟はシャワーを浴びに行った
このままこの思いを告げずに
元の世界に戻った方がいいのは明らかだった
悟は熱いシャワーを浴びながら頭の中を整理した
ーーーもしかしたら彼女も同じ思いでいてくれているかもしれない
だがそれが勘違いだったら?
名前は一回り以上年上だし
彼女にとって俺は弟みたいなもんかもしれない
でも俺は名前に触れたい、キスも、それ以上もしたい
名前の笑顔を見ていたいし、笑顔にしたい…
「そうだな、あいつには笑っててもらいたいから」
ーーーこのままなにも言わずに別れた方がいい
彼女は優しいからきっと俺に気を遣う
ならば最後まで弟のような居候を演じればいいだけだ
「でもあの時…なんで俺の言葉を遮ったのかな」
悟はあの祠の前での出来事を思い出していた
あの時伝えるつもりのなかった言葉を
伝えようとしていた
どうしようもなく名前の事が好きで、好きだからこそ
彼女に「よかったね」と言われたのが苦しかった
「側にいて」と言われたところで自分は迷う癖に
わがままな願いだった
頭を冷やしてからシャワーを出る
髪を乾かして寝ている名前のベッドサイドへと向かった
ベッドで眠る名前は熱が上がっているのか
寝苦しそうにしていた
「名前…」
名前を呼ぶとわずかに反応した
あと何回彼女の名前を呼ぶことが出来るだろうか
考えても仕方ないことが悟の脳裏に浮かんだ
「寒い…」
うわごとの様に紡がれた言葉
ホテルの薄い布団では
高熱の病人には寒く感じるのだろう
悟は隣の自分のベッドから布団をはがすと
彼女にかけて自分もその横に潜り込んだ
彼女の首の後ろに自身の腕を入れ
火照っている体を優しく抱きしめた
「これで寒くねぇだろ?」
「ん…さとる…」
「ん…まさか寝言?…反則だろそれ」
悟はチュッと額に唇を寄せて
愛しい体を引き寄せて眠りについた
彼女のぬくもりを忘れない様に
彼女の匂いを忘れない様に
「このまま時が止まっちまえばいいのにな」
彼女を自分の腕の中で抱きしめながら
走馬灯の様に今日までの日々を思い出していた
暗闇の中扉が開いて入ってきた女
羽交い絞めにして首を絞めたのが出会いだった
一緒に何度もご飯を食べた
名前の作る飯は何でも旨かった
ご飯の後は並んで洗い物をするのが
いつの間にか日課になっていた
いつの間にか掃除や洗濯が自分の仕事になってて
彼女の下着も普通に洗濯に出されたりして
初めはちょっとドキドキしたっけ
一緒にドラマや映画も見た
結構ビビりでホラー映画とか隣でびくってなるのを
散々からかって怒られたっけ
ほんとに
いっつも大変な時でも笑ってて
思い出すのは名前の笑顔ばかりで
異世界に飛ばされた俺が不安にならなかったのは
その笑顔に何度も救われてたからなんだよ
「あ、れ…」
ーーーなんで俺、泣いてんだ?
なんでこんなに苦しいんだ…?
彼女に泣き顔なんて見せる訳にいかないから
今だけ
少しだけあふれる思いを止めなくてもいいかな?
もう二度と涙なんか流さねぇから
別れる時はお前を見習って笑顔を見せたいから
名前には笑ってる俺を覚えててほしいから
「…好きだよ。名前が好き…だ」
初恋は叶わないって誰かが言ってたのを
一人泣きながら思い出していた
.
ベッドへ寝かせると悟はシャワーを浴びに行った
このままこの思いを告げずに
元の世界に戻った方がいいのは明らかだった
悟は熱いシャワーを浴びながら頭の中を整理した
ーーーもしかしたら彼女も同じ思いでいてくれているかもしれない
だがそれが勘違いだったら?
名前は一回り以上年上だし
彼女にとって俺は弟みたいなもんかもしれない
でも俺は名前に触れたい、キスも、それ以上もしたい
名前の笑顔を見ていたいし、笑顔にしたい…
「そうだな、あいつには笑っててもらいたいから」
ーーーこのままなにも言わずに別れた方がいい
彼女は優しいからきっと俺に気を遣う
ならば最後まで弟のような居候を演じればいいだけだ
「でもあの時…なんで俺の言葉を遮ったのかな」
悟はあの祠の前での出来事を思い出していた
あの時伝えるつもりのなかった言葉を
伝えようとしていた
どうしようもなく名前の事が好きで、好きだからこそ
彼女に「よかったね」と言われたのが苦しかった
「側にいて」と言われたところで自分は迷う癖に
わがままな願いだった
頭を冷やしてからシャワーを出る
髪を乾かして寝ている名前のベッドサイドへと向かった
ベッドで眠る名前は熱が上がっているのか
寝苦しそうにしていた
「名前…」
名前を呼ぶとわずかに反応した
あと何回彼女の名前を呼ぶことが出来るだろうか
考えても仕方ないことが悟の脳裏に浮かんだ
「寒い…」
うわごとの様に紡がれた言葉
ホテルの薄い布団では
高熱の病人には寒く感じるのだろう
悟は隣の自分のベッドから布団をはがすと
彼女にかけて自分もその横に潜り込んだ
彼女の首の後ろに自身の腕を入れ
火照っている体を優しく抱きしめた
「これで寒くねぇだろ?」
「ん…さとる…」
「ん…まさか寝言?…反則だろそれ」
悟はチュッと額に唇を寄せて
愛しい体を引き寄せて眠りについた
彼女のぬくもりを忘れない様に
彼女の匂いを忘れない様に
「このまま時が止まっちまえばいいのにな」
彼女を自分の腕の中で抱きしめながら
走馬灯の様に今日までの日々を思い出していた
暗闇の中扉が開いて入ってきた女
羽交い絞めにして首を絞めたのが出会いだった
一緒に何度もご飯を食べた
名前の作る飯は何でも旨かった
ご飯の後は並んで洗い物をするのが
いつの間にか日課になっていた
いつの間にか掃除や洗濯が自分の仕事になってて
彼女の下着も普通に洗濯に出されたりして
初めはちょっとドキドキしたっけ
一緒にドラマや映画も見た
結構ビビりでホラー映画とか隣でびくってなるのを
散々からかって怒られたっけ
ほんとに
いっつも大変な時でも笑ってて
思い出すのは名前の笑顔ばかりで
異世界に飛ばされた俺が不安にならなかったのは
その笑顔に何度も救われてたからなんだよ
「あ、れ…」
ーーーなんで俺、泣いてんだ?
なんでこんなに苦しいんだ…?
彼女に泣き顔なんて見せる訳にいかないから
今だけ
少しだけあふれる思いを止めなくてもいいかな?
もう二度と涙なんか流さねぇから
別れる時はお前を見習って笑顔を見せたいから
名前には笑ってる俺を覚えててほしいから
「…好きだよ。名前が好き…だ」
初恋は叶わないって誰かが言ってたのを
一人泣きながら思い出していた
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