笑う約束
name change
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五条side
朝まで玄関に座り込んで名前を待っていたけど
やはり戻ってくることはなかった
「疲れちゃった、か」
重い体を起こして高専に向かうと
彼女のデータがすべて削除されていた
「ご、ご、五条さん!これどういう事でしょうか?!」
「…嵌められたか」
なんで気付かなかった!!
名前が五条家 になんか言われてんのは
あの時気付けたはずだ
ただ
名前の口からあの声で言われてしまうと
鵜呑みにしてしまった
自分のバカさ加減に腹が立つ
「伊地知、名前を取り戻す。探して」
「ご五条さんはどちらに?」
「え?僕??」
こんなに腹が立つことはない
本家に対しても自分に対しても
「実家に帰ってくるよ。誰が当主なのかはっきりさせないとね」
伊地知に何か分かればすぐに連絡しろと指示を出し
瞬時に移動した僕は五条家 の敷居を跨いだ
「やぁ皇。久しぶり。ねぇ、僕に断りもなく勝手に動いたやつ、 誰?」
側近をつるし上げるとすぐにいくつか資料が出てきた
家も壊さず、人も殺さなかった
僕を誰か褒めてほしい
彼女の素性を裏で調べるとか
相変わらず悪質極まりない
僕が選んだ人にケチつけるとか
当主だからとかなんだのって反吐が出る
イライラしながら乱雑に資料に目を通していると
僕も知らなかった事実が書かれていた
ーーー20××年 〇〇家との婚約破棄
子宮がんの手術により子宮摘出後、子を成せないという理由による先方の両親による断り
あぁ
僕は彼女の傷を抉ってしまった
同じ理由で別れろって
迫ったんだよな?
こいつらクズだ
そして彼女を信じてあげれなかった
俺もクズだ
今すぐにでも名前を抱きしめたい
あの最後に見た
泣きそうな笑顔が真実だったなんて
なんで
なんで気付いてやれなかったんだよ
五条家 のやつに会ったって言ってたろ?
あいつが金に釣られる訳ないのも知ってんだろ?
気付いてたら
言いたくない台詞も言わせずに済んだのに
きっと名前は一人で泣いている
弱いくせに強がるんだよあいつ
本当はずっと泣きたくて
でも泣けなくて
その分も人一倍笑っていたんだ
傑の墓参りに行ったとき
僕の代わりに泣いてくれたことがあった
人のためには泣けるのに
あいつは自分の事で滅多に泣かない
だから僕が
名前の何もかも全部受け止めるって約束したじゃん
「お前の泣ける場所はここだろ。名前」
本家のクズどもの相手はいつでもできるから
先に名前を見つけて
抱きしめて
僕の腕の中で心から笑ってほしいと願った
「下手な演技しやがって...俺から逃げ切れると思うなよ?」
,
朝まで玄関に座り込んで名前を待っていたけど
やはり戻ってくることはなかった
「疲れちゃった、か」
重い体を起こして高専に向かうと
彼女のデータがすべて削除されていた
「ご、ご、五条さん!これどういう事でしょうか?!」
「…嵌められたか」
なんで気付かなかった!!
名前が
あの時気付けたはずだ
ただ
名前の口からあの声で言われてしまうと
鵜呑みにしてしまった
自分のバカさ加減に腹が立つ
「伊地知、名前を取り戻す。探して」
「ご五条さんはどちらに?」
「え?僕??」
こんなに腹が立つことはない
本家に対しても自分に対しても
「実家に帰ってくるよ。誰が当主なのかはっきりさせないとね」
伊地知に何か分かればすぐに連絡しろと指示を出し
瞬時に移動した僕は
「やぁ皇。久しぶり。ねぇ、僕に断りもなく勝手に動いたやつ、 誰?」
側近をつるし上げるとすぐにいくつか資料が出てきた
家も壊さず、人も殺さなかった
僕を誰か褒めてほしい
彼女の素性を裏で調べるとか
相変わらず悪質極まりない
僕が選んだ人にケチつけるとか
当主だからとかなんだのって反吐が出る
イライラしながら乱雑に資料に目を通していると
僕も知らなかった事実が書かれていた
ーーー20××年 〇〇家との婚約破棄
子宮がんの手術により子宮摘出後、子を成せないという理由による先方の両親による断り
あぁ
僕は彼女の傷を抉ってしまった
同じ理由で別れろって
迫ったんだよな?
こいつらクズだ
そして彼女を信じてあげれなかった
俺もクズだ
今すぐにでも名前を抱きしめたい
あの最後に見た
泣きそうな笑顔が真実だったなんて
なんで
なんで気付いてやれなかったんだよ
あいつが金に釣られる訳ないのも知ってんだろ?
気付いてたら
言いたくない台詞も言わせずに済んだのに
きっと名前は一人で泣いている
弱いくせに強がるんだよあいつ
本当はずっと泣きたくて
でも泣けなくて
その分も人一倍笑っていたんだ
傑の墓参りに行ったとき
僕の代わりに泣いてくれたことがあった
人のためには泣けるのに
あいつは自分の事で滅多に泣かない
だから僕が
名前の何もかも全部受け止めるって約束したじゃん
「お前の泣ける場所はここだろ。名前」
本家のクズどもの相手はいつでもできるから
先に名前を見つけて
抱きしめて
僕の腕の中で心から笑ってほしいと願った
「下手な演技しやがって...俺から逃げ切れると思うなよ?」
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