「ごめん。君を、僕が巻き込んだんだ」



あの後
話があると悟に言われて
ピロートークで聞かされたのは今回の件



五条家の分家だった都さんは
元々許嫁だった事


分家を追われた都さんの家が地位を
取り戻すために仕掛けた
私への呪い



いまいち
ピンとこないんだけど



「都さんは…」

「ん？あの女がなに？」

「悟の事が好きだったんだね。だから何かにすがってでも傍にいたかったんだと思う。」

「そうかぁ？お家のためじゃね？」



悟はそういうけど
私は都さんの悟を見る目を知ってる
あれは



「きっと大好きだったんだよ。そういう目で悟を見てた」

「ふーん。でも興味ない。僕は名前がいてくれれば他にいらない」



ベッドの中で悟を見上げると
本当に興味なさそうな顔をしていて
そういうことをサラッと言っちゃうあたり



「セリフがイケメン過ぎて信じられない。ベッドの中で皆に言ってそう」

「なにそれ？？そんなことないよ！」



悟が私の頭を抱き寄せる
悟の心臓の音はうるさくて



「余裕そうに見えるかもだけど、そんなことないって分かってくれた？」

「ん。そういうことにしとく」

「かわいくね～。でも好き」




ちゅっと唇が合わさった




「これからもさ」

「うん」

「何かと巻き込むかもしれないけど。僕が守るから。何があっても守るから。僕を信じて一緒にいてくれる？」

「え？！プロポーズ？？」



と、思わず思ったことを口にしたら
ぎゅうぎゅうと抱きしめられて




「それはもっとロマンティックにしてあげるから。覚悟しといて？」




意味ありげな言葉が
耳元でささやかれた




ーーー
ーーーーー


「名前さん！」



高専に出勤したら名前を呼ばれて
振り返ると七海がこちらに向かって歩いてた



「ななみん！その節はご迷惑をお掛けしました」

「いえ。私のほうこそ守り切れずに申し訳ございませんでした。正直なところ、貴方の無謀さには驚愕しましたが」




ななみんが笑った！！
かわいいぞ！！！




「今度お詫びに食事でも奢らせてください」

「だ～め」




後ろから悟が覆いかぶさってきた
重い




「私は名前さんに聞いたんです。なぜ貴方が返事をするんです？」

「ほかの男と２人きりになんてさせるわけないでしょ？」

「男の嫉妬は醜いですよ？」



べったりな悟は嫌いじゃない
嫌いじゃないけど
度が過ぎるというか…


「あ！じゃあ今度うち来てくださいよ！なら悟もいるからいいでしょ？」

「では、美味しいシャンパンでも持っていきます」

「…」

「そんなに睨まないでください。では名前さんまた連絡します」




任務に向かうななみんに手を振った
悟を見上げるとなんかぶつぶつ言ってる

身長差がありすぎて聞こえなくて
聞き返したけど教えてくれなくて




「早いとこ用意すっかな」

「何を？？」

「へへ～っ内緒～！」




結局判らず仕舞いなまま
夜蛾先生に今回の件を報告してから
任務のため悟を乗せて
現場へと車を走らせた



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