甜蜜的聖誕節 ~スウィート・クリスマス~
結局煜瑾は、ワッフルを半分と、20個以上あったプチシュークリームを5つ食べただけで、残りは小敏と玄紀に譲った。2人は残りをペロリと食べ切り、満足した3人は、買い物を続けることになった。
「で、玄紀のお母さまには、それでいいの?」
ヨーロッパの老舗の陶器店で、煜瑾は来年のイヤープレートを購入し、玄紀の実家である申家の屋敷に配達を頼んだ。
「ええ。私が生れる前から、母から玄紀のお母さまへイヤープレートを贈る習慣になっていたらしくて…」
煜瑾が1つ仕事が終わった安堵感からほこっりした笑みを浮かべると、玄紀もほんの少し頬が緩んだ。
「母はずっと煜瑾のお母さまのことを『お姉さま、お姉さま』って。今でも『唐家のお姉さまなら、こんな時、どうされるかしら』って行動の指針にされるほど、尊敬されているのです」
煜瑾自身、玄紀の母のそんな言動に覚えがあるらしく、静かに微笑んで頷いた。
「ふ~ん。じゃあ、玄紀のパパは?」
小敏の問いに、煜瑾と玄紀はちょっと困った様子で顔を見合わせた。
「ナニ?」
2人の息の合った合図に、小敏は不思議そうに問い返す。
「申家のおじ様は、毎年お花をご所望されるのです」
煜瑾が答えると、玄紀は不服そうにソッポを向いた。
「お花?」
あの厳格なビジネスマンである玄紀の父が、お花が好きというのは思わぬギャップに小敏は感じた。
「それも必ず、黄色いミモザの花が入った花束を希望されるのです」
天使の心の煜瑾でさえ、難しい顔を見せることが多い玄紀の父がミモザにこだわることに苦笑する。
「ミモザ…ねえ」
小敏は何か思う所があったらしく、そう呟きながらスマホで何かを調べ始めた。
「花言葉は、…『秘密の恋』か…」
「え!」
自分たちにはなかった発想に、煜瑾と玄紀は驚いて声を上げた。
「ま、まさか…申家のおじ様が…」
「父が…不倫?」
素直な性格の2人が顔色を変えたのを見て、小敏は慌てた。
「で、玄紀のお母さまには、それでいいの?」
ヨーロッパの老舗の陶器店で、煜瑾は来年のイヤープレートを購入し、玄紀の実家である申家の屋敷に配達を頼んだ。
「ええ。私が生れる前から、母から玄紀のお母さまへイヤープレートを贈る習慣になっていたらしくて…」
煜瑾が1つ仕事が終わった安堵感からほこっりした笑みを浮かべると、玄紀もほんの少し頬が緩んだ。
「母はずっと煜瑾のお母さまのことを『お姉さま、お姉さま』って。今でも『唐家のお姉さまなら、こんな時、どうされるかしら』って行動の指針にされるほど、尊敬されているのです」
煜瑾自身、玄紀の母のそんな言動に覚えがあるらしく、静かに微笑んで頷いた。
「ふ~ん。じゃあ、玄紀のパパは?」
小敏の問いに、煜瑾と玄紀はちょっと困った様子で顔を見合わせた。
「ナニ?」
2人の息の合った合図に、小敏は不思議そうに問い返す。
「申家のおじ様は、毎年お花をご所望されるのです」
煜瑾が答えると、玄紀は不服そうにソッポを向いた。
「お花?」
あの厳格なビジネスマンである玄紀の父が、お花が好きというのは思わぬギャップに小敏は感じた。
「それも必ず、黄色いミモザの花が入った花束を希望されるのです」
天使の心の煜瑾でさえ、難しい顔を見せることが多い玄紀の父がミモザにこだわることに苦笑する。
「ミモザ…ねえ」
小敏は何か思う所があったらしく、そう呟きながらスマホで何かを調べ始めた。
「花言葉は、…『秘密の恋』か…」
「え!」
自分たちにはなかった発想に、煜瑾と玄紀は驚いて声を上げた。
「ま、まさか…申家のおじ様が…」
「父が…不倫?」
素直な性格の2人が顔色を変えたのを見て、小敏は慌てた。