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知ったかぶり

【露時雨の夢主について】


我が家の夢主が元図書委員なのは、アニメの予算をつけろの段を見て思いつきました。

上手く文次郎に誤魔化されたので、結局は巻物の修理代の予算が出なかったなぁと思ったのと。
長次は、あの巻物をどうしたのだろうかと色々と妄想した結果、夢主と長次の会話がポンと思いついて、そのまま夢主が元図書委員の設定になりました。



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以下、只の思いつき文。






「なぁ、長次。そう言えば、あの巻物の修補代は出そうなのか。」

図書室の本を整理し、棚に戻しながら呟くと彼には珍しくバツの悪そうな表情を作っていた。

「・・・。」

長次が無言のまま首を振る。

「そうか、それなら巻物を職人に預けて直すって訳にはいかないか。」

「・・・悪い。」

ボソッと呟やかれた言葉に思わず苦笑した。

「長次のせいではないだろ、しょうがないよ。」

そのまま棚に本を戻す作業を続けていると直ぐ横に長次が立っていた。少し言いにくそうに口ごもる。

「その代わりに加藤の馬を・・・。」


「なるほど、上手く誤魔化されたちゃったのか。でも会計委員長も結構いい奴なんだな。長次は馬術の練習したかったのだろ。」


「あぁ、だが・・・図書委員会とは関係ない事だ。すまない。」


「誤らなくても大丈夫だよ。巻物だってなんとかなるって。」


真面目に呟く長次に私はある提案をする。


「じゃぁ、あの巻物を写本するとかどう?。ボロボロだから巻物を貸し出しが出来なくなるのだろ。内容を写しちゃえば、そっちを貸し出せるよ。」

「そうだな、写本は私がやろう。」

長次の返事に私も頷く。

「長次が写本すれば字も上手いし読みやすい。それじゃぁ、その写本したのを俺が製本するよ。」


私は長次と小さな約束をした。



解決策を思いついて長次がホッとしたように口をへの字に緩める。

への字に曲げるのではなく緩めたのだと、彼の表情の違いを見分けて私も思わず頬を緩めるた。







それはある日の些細な出来事。

小さな約束は破られる事なく、守られるのである。






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