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2・猪名寺乱太郎
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乱太郎は、遅めの夕食を終えて部屋に帰る途中で、落とし紙を大量に持っている善法寺伊作を見かけた。
「きり丸、しんべヱ。先に部屋に戻ってて。」
突然、わたしがそう言ったものだから、しんべヱが不思議そうに尋ねた。
「乱太郎。どうしたの。」
わたしが、ちらりと視線を先輩の方に向けると、きり丸が代わりに返事を返してくれた。
「あそこに善法寺先輩が居るからだろ。保健委員会の仕事が、まだ残ってるみたいだぜ。」
「わたし、ちょっと善法寺先輩の手伝いに行ってくるよ。」
駆け出すわたしに、二人から忠告が飛んでくる。
「綾部先輩の落とし穴には気をつけろよ。」
「体育委員会の塹壕にもね。」
「うん。分かった。気をつける。」
とは言ったものの、実は穴に落ちない自信はない。
―― なんせ、わたしも善法寺先輩も不運だからなぁ。――
不運小僧と異名を持つわたしと忍術学園一不運な男として有名な善法寺先輩。
何か不運に見舞われないほうが、おかしいのだ。
善法寺先輩に近付くと向こうも、こちらに気が付いたようだ。
「善法寺先輩ーー。落とし紙を配るの手伝います。」
「ありがとう、乱太郎…。あ゙………。」
振り向く善法寺先輩の腕からトイレットペーパーが零れ落ちる。
零れた一つがコロコロと転がり…。
拾おうとするわたしと慌てる善法寺先輩。
「乱太郎、そっちは…。」
「!!。うわぁぁ。」
ドスッ!!
見事に、二人して穴に落ちました。
「乱太郎。大丈夫かい。」
「大丈夫です…。って善法寺先輩こそ大丈夫ですか。」
わたしの下敷きになった先輩から慌てて飛び降りる。
「これくらい、なんともないよ。」
あはは…とのんきに笑う善法寺先輩をすごいと思った。
―― 不運に慣れてる!!。――
でも、先輩をすごいと思ったのは、それが理由じゃない。
―― 咄嗟に、落ちたわたしを庇ってくれたのだもの。――
穴に落ちたのは、ほんの一瞬の出来事だった。
それなのに…
「善法寺先輩、すごいやぁ…。」
乱太郎は密に呟いた。
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