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1・摂津のきり丸
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きり丸が、教室の扉を開けると目の前に中在家長次が居た。
「!!。中在家先輩。は組になにか用ですか?。」
おれは、一瞬驚いたもののすぐに委員会の先輩に尋ねた。
こうもすぐに反応できるのは、やはり図書委員会で、おれは先輩に慣れているからだろう。
―― これが、他のは組の奴だったら絶対びびって固まってただろうなぁ。――
そんな事をぼんやり思っていると学園一無口な男と言われる中在家先輩から返事が返ってきた。
「… 今日の当番の事なんだが…。」
「えっと、今日はおれ一人になるんですよね。大丈夫っスよ。当番がおれ一人でも。」
今日は、その他の委員会メンバーはそれぞれ用事があるらしく、おれ一人が図書室で当番をしないといけないらしい。
「……。」
恐そうな先輩の表情がほんの少し動く。
その視線は、おれの右手首に向けられていた。
―― 中在家先輩、怪我の事を心配して来てくれたんだ。――
右手首は数日前まで、包帯が巻かれていたからだ。
ちょっとした厄介事で怪我をしたのだが、もうすでに治っている。
―― そもそも大袈裟だったんだよな。あんなのたいした事ないのに。――
とは言え、きっちり治るまで乱太郎が包帯を取らせてくれなかったのだ。
怪我が治った事を証明するかのように、おれはひらひらと手を振る。
「怪我は治りました。もう平気ですって。
じゃぁ、あんまり重たいもの持たないように気をつけますから…。」
そこまで言った所でポンと頭に手が乗り優しく撫でられた。
「… 仕事内容はお前に任せる。当番…頼む。」
ポカンとするおれを余所に中在家先輩は不機嫌そうな表情で帰って行った。
先輩は怒ると笑うような変わった表情の持ち主だ。先輩の不機嫌に見える表情は多分、機嫌がいいのだろう。
そうでなければ、ちょっと恐い。
おれは、撫でられた頭に手を置いた。
余りこんな風に撫でられるのは慣れてない。
―― そう言えば、さっき不破先輩も来てくれたっけ。――
そんな事を思っているとパタパタと怪士丸が廊下を翔けてくる。
「なんか、この調子だと能勢先輩まで来きそうな勢いだなぁ。」
おれは小さく呟いた。
「だから、こうゆうの慣れてないんだって…。」
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