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失恋のお話 2


また次の日。仕事に出て、1時間くらいした頃
恋人に電話をかけた。
仕事中にはスマホを手元に置いていないのは知っていた。
出るわけがないのを解っててその時間にかけた。
自分と少しでも話したいことがあったら
かけ直して来てくれる、そんなズルい考えで。
だけど自分からは何をどう話せばいいのか……
頭で考えてもまとまらず、とにかくゴメンって
何にせよ自分が悪かったんならゴメンとしか浮かばなくて……


一緒に住もうってなった時も、恋人は自分からはあまり
こうしたいああしたいと言う人では無かったから
でも自分の欲求ばかり通すのは申し訳ないし
まずは打開策から提案するような感じだった。
「生活リズムが落ち着くまで、部屋はそれぞれにしようか?」とか。
恋人も納得したからそれが良かったんだなって
自分にも納得させたけど、
どうせこんなことになるんだったら
もっと自分の希望も言えば良かった。
嫌われたくないからいつも自分は様子を伺って。
馬鹿な自分。

出ていって1週間が経ったけど、
恋人からの折り返しの電話は無かった。
もう、ダメなんだな。
……そろそろ観念して覚悟しなきゃな。
居なくなって初めて涙が出てきた。
一度出始めたら溢れて止まらなくて、
その夜は浴びるほど酒を飲んだ。
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