失恋のお話 2
翌日も帰ったら恋人はいなかった。
昨日とは違って、部屋は冷えきっていた。
電話どころかLINEすら出来ない……
自分は恋人のことになるとヘタレ過ぎる。
好きで、嫌われたくなくて、
自分がしたいことよりも相手の気持ち優先で
今までやってきたつもりだった。
ずっとそばに居たかったからそうしてきたはずだったのに……
どうすれば良かったんだろう?
何も話すことも無く姿を消した恋人は、
ずっと一人で悩んでいたのだろうか?
それとも単純に自分に飽きてしまったとか?
確かに仕事が忙しくて毎日遅かったから、
近頃は会話どころかろくに顔も見れてなかった。
本当に好きで、好きすぎて……
本当は……
もっとベタベタにくっついていたかったし、
毎朝キスして仕事に行きたかったし
寝室だって一緒が良かった。
広めのベッドで毎日抱きしめ合いながら眠りたかった。
遅くても疲れてても、相手も望むなら
毎日だってシたかった。
恋人はあまり積極的ではなくて……
だからあんまりシたくないのかな?って思ったから
ずっと我慢してた。
仕事でも気を張ってたから、我慢しきれなくなって
こないだ夜中にハグだけさせてもらった。
あの日はまさに大詰めで、プロジェクト内も緊迫していて
女の子が1人、泣き出してしまったから
外に出て夕食を食べながら話を聞いて。
話してる内に落ち着いたからその子は帰らせて
自分は会社に戻って夜中まで仕事をしていた。
自分も正直一番キツい時で……
夜中に起こして、申し訳なかった……