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お題メーカーにお借りしました!





「ふふふ、ふふふん、ふふふ、ふふふん~♪ ふふふふ、ふんふんふふふん〜♬」



鼻歌混じりに帰り支度をしつつ、鞄に教科書やノートやらを詰めていると、斜め後ろから素敵な声が乗っかてきて、手を止めた。
その声の正体は轟くんで、僕の鼻歌に乗っかるように歌を紡いでくれる。少し低めの声の轟くんの声が凄く素敵で心が癒されていくなぁっと楽しげに2人で歌い始めた。 既に教室の中は少しずつ帰る人も出てきているから迷惑では無いだろうと2人で口を開きながら歌うのを続ける。



『Ensemble STARS!!』


~♪


『GOっ!!』

『つながってはじめて〜歌だってわかった♪』

『運命のフレーズ』

『ふぞろいに瞬く〜リズムを蹴ってー』

『星を掴もうー♪』


ノリノリで歌っている最中で切島くんと常闇くんもハモって来てくれたので、どんどんハーモニーが作れていく事に喜びを感じ、机の周りが賑やかになっていく。


『飛び込むんだ、はじまりの空〜』

『思うまま(Hey!)』

『彩って!!(Hey!)』

『Ensemble STARS!!(Yeah!)』

『無限の可能性で〜♪』

『走り出す、待ったナシのっ!!』

『青春の鼓動〜♬』


皆で身体を揺すりながらリズムを刻み、教室内が明るい雰囲気に塗り変わっていく、この間まで敵と戦っていた生徒達とは思えない位の楽しいハーモニーにA組のクラスの人達が次々に加わっていた。


『ひとりひとりが、輝ける場所』

『見つけた色はオンリーワン』

『(Shine on The stage!!)』

『光と光が出会って〜加速する眩しさへー♪』

『(次の眩しさへー!!)』

『夢がかさなる、歌が生まれる♪響かせたいね、brand New beat』

『(so Wonder beat!!)』

『未来を探しに行くんだっ!!』

『新しいステージへーーー!』



ノリノリな気分で歌い、ここまで綺麗にハモれるとはっと楽しくなり目を合わせながら最後まで歌いきろうっとクラスの皆で身体を動かし時には合の手を入れながらリズムを刻む。


『響けEnsemble、出会う光』

『見たことない鮮やかな、色で〜♪』

『届けアンサンブル、続いていく』

『運命のフレーズ♪』


はぁ、はぁっとノリノリで歌いきった為に、少し息切れをしつつ、周りのクラスメイトを見る。 皆も目を瞬かせ「今のめちゃ、良くなかったか?」等と言っていて、僕もうんうん!!すっごく良かったっと大絶賛しながらクラスの皆で笑い合う。
そして、今のは凄かったっと話しながらリズムに乗れた喜びにA組の面々でいつの間にか集まっていた人数で先程のハモリを話して、楽しかったから次はカラオケ行って歌おうぜぇー!!と盛り上がった上鳴くんや切島くん達が名乗りをあげ、周りに居た皆が「カラオケーいぇーい!!」「また、脂肪燃やしたる」「よぉーっし、お菓子も食べちゃうぞぉ」等と女の子たちも乗り気になっていた所で、ガタンっと目の前で音がして機嫌がすこぶる悪そうなかっちゃんが立ち上がった。



「…うぜェ」

「あっ、ご、ごめんかっちゃん…」

「おい、バクゴーそう言うなよ!! お前も行くだろ?」

「あ? んな面倒なとこ誰が行くかよザケんな。てか、デ…出久…テメェもそんなんしてる余裕ねェだろォが」

「う、ご、ごめん…」


機嫌が悪いのを隠そうともしないかっちゃんにビクリと癖で震えてしまうも、手首を掴まれ鞄を奪われると「来い」と言われて引っ張られる。
切島くん達は楽しかった空気が一転したのに、ヤレヤレといった感じで僕が引っ張られていくのを皆で笑って見送ってくれた。



________





「ね、ねぇかっちゃん!! 待ってよ…どこに…ふわぁ」



スタスタと早足で連れてこられた階段下の広い場所の壁に押し付けられ、赤い瞳と緑の瞳が交じ合うと、互いにゆっくり目を閉じて顔が近づいていく。誰かに見られるよとか、恥ずかしいとかの感情よりも目の前の彼が愛しくて、切羽詰まったようなその表情に僕は吸い込まれるように、彼の柔らかい唇と自分の唇が重なった。
チロりと見せた赤い舌が彼の舌に食べられるように隙間から入り込まれ咥内を犯される様な動きに身体がぴくんっと反応してしまう。
彼の舌の動きに翻弄されながら必死について行こうと舌を動かすがあっさりと彼の舌の動きの優しさが籠る力強さの絡め方に負けてしまい、思考がふにゃふにゃになってしまうと、彼の腕の中に身体をぽすんっと倒れさせた。



「…テメェは何もわかってねェ…」

「ふぇ? 何が? というか、キミ…キス上手すぎでしょ」

「あ? んなもん練習したにきまってんだろォが」

「…えっ、れ、練習…そ、そう、キミってそんな人居たんだ、なら、どうして僕なんかに…」



あれ?泣きそうだっと床が水の膜でぼやけて見えてくる。目尻にじわっと溜まる粒が頬を伝おうとした瞬間に、彼の骨格のいい指で目尻を撫でられ粒を指で取られペロッと口元に持っていかれた。 その仕草にドキッとしつつも彼の先程の言葉に低下していた気分は戻らず、イヤイヤっと首を振って彼の胸元を抑えて拒絶する。
かっちゃんは何も言わずに拒絶する僕の手を取れば「こっち向け」と低い声で囁き、耳や目元、頬にゆっくり何度も口付けを落としてきた。優しい気持ちのこもった口付けにチョロい僕は陥落し、もう一度欲しいっと直ぐに彼の口付けの虜になる。 彼の好きな人は僕じゃないのにっと心に言い聞かせながらも触れ合う唇に胸はズキズキ痛みつつも口付けを止められ、弧を描いた口元に心臓が嫌でも鳴ってしまった。



「…ん、かっちゃん…」

「デク、俺のデク…いずく」

「んっ、んん、ふぁ…かっちゃん…」


僕のとは返せないその相手からの言葉に何度も心は痛み傷つけられる。
キミは僕のものにはならない癖に、僕はキミの物だなんてっと苦しくなりながらも少し嬉しくなってもいる。 だってきっと、彼のこの執着はきっと今愛されている相手にもきっと無いのだから。
僕とかっちゃんの愛なんてない、言葉もないこの行為はある意味僕にとっては辛いけど彼から必要とされている執着なのだっと思えるものだったから、ほんの少しだけ優越感を貰えていた。
何度もかさなる唇を離れさせ、互いの口元の間には銀色の糸が光るとプツリと糸はちぎれ口横を汚す。 そんな口横の唾液を親指で拭ったかっちゃんの手は次第に僕の腰を撫でて、シャツの裾から手を挿入させてきて、流石に焦った僕は彼の手を止めて見つめた。
真っ赤に頬を染めながら赤い瞳に見つめられると視線をそらしてしまうことしか出来ないが、しっかりとシャツの中に入り込もうとしている手は捉えたまんま震え、口を開いた。



「か、かっちゃん…流石にこれは、不味いよ」

「あ? 何でだよ…」

「き、キスした練習相手に悪いよ…だって、やっぱり彼女と…」

「…は?」

「…え?」



僕の言葉にかっちゃんは宇宙猫みたいなポカーンとした顔をしていた。
練習相手=彼女or恋人だと思っていた僕は同じくポカーンとした顔を彼に返してしまう。
かっちゃんは少し固まった後にふるふると震えながら「練習相手に悪い、なぁ?」と言いながら壁に力を込め、ぷすぷすと少しだけ壁が焦げているのを見つめ、背筋にゾワッと寒気が走る。流石に爆破は遠慮こうむりたいっと目を瞑ると、耳元に甘い吐息が「はぁっ」と入ってきてビクゥと背中が恐怖では無い何かが駆け巡った。



「わかってねェならわからせないとなァ? デェク」

「へ? え? ちょ、かっちゃ…、ん?」

「俺がキス上手いのなんざ、どんだけテメェとしてきたかわかんない訳じゃねェよなぁ?」

「…そりゃあ、沢山かっちゃんとはき、きき、キスしたけどさぁ」

「吃るなキメェ、つか浮気疑ってたんかお前は、爆破案件だなぁ、デェク」



ニッコリと人良さそうな笑顔で返されると僕の顔は引き攣りながら冷や汗が止まらなかった。「あ、僕…明日は自主練できないかなぁ?」等と零すと、相手から「良かったなぁ、明日は土曜日で」っと返ってきたので、そのまんま寮にお持ち帰りされることとなった。


“口は災いの元”


と言うのを身体にしっかりと刻めた気がした。 かっちゃん、絶倫すぎるっと腰を庇いながら共有スペースに降りてきた僕に数人が優しい目を送ってくれた。








END







「そういえば、なんであの時怒ってたの? 教室うるさくさせたから?」

「あ? テメェの可愛い声聞かせてたからだろォが」

「っ、かわっ!?」

「テメェの声は俺が聞いてりゃいんだわ」

「うぐっ、キミのデレは破壊力がありすぎるんだよ、ばかっちゃんめぇ」

「誰が馬鹿だ殺すぞこの、クソが」

「すみませんでした」








本当に終わり
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